2008-01-05 19:01:15

日本版のサードセクター

テーマ:助け合い支えあいの地域


タイズ財団ロンドン庁前

タイズ財団にて(米国)2007年5月    ロンドン庁前(英国)2007年9月


昨年、私は、アメリカとイギリスに行ってきました。その内容は今後お伝えしていきます。わたしたちはアメリカやイギリスの先輩NPOがどのように活動をしているのか、どのように継続しているのか、学ぶことは必要です。日本では新しいNPOはNPO法が施行してから、全国で3万以上と数は増えましたが、その組織基盤はまだまだ脆弱です。そして、日本には伝統的なNPOが多く存在します。昨年制度改正された公益法人、協同組合基本法の法制化の動きをしている協同組合、いわゆる地縁団体(町内会、自治会、老人会、婦人会、子ども会、青年団、消防団)などが存在します。新しいNPOはどのように成長するかが課題であり、伝統的なNPOはどのように自己改革し、自律的な活動母体になるかが課題です。それぞれが自律して、地域において連携をし、重層的に活動を展開することで、サードセクターが社会的に存在感のあるセクターとなり、多元的な社会をつくっていくことになります。

アメリカでもなくイギリスでもなく日本版のサードセクターを、先輩の国に学びながらもどのように確立させていけばよいのかが課題です。私は、現在は、市民フォーラムという有給職員が18名存在する組織の事務局長を務めていますが、これまでに、全員ボランティアのメンバーによる活動、婦人会長、ボーイスカウトのリーダー、社会福祉協議会の理事など日本の伝統的なNPOの運営に関わってきました。 その地域に根ざした経験を活かし、グローバルな視野を持ち、目指すべき地域の姿を描き、地に足をつけた実践者として、戦略をたてて、社会を変えるための活動を続けていきたいと思っています。


用語の説明

【サードセクター】

サードセクターとは、企業や行政に続く3番目のセクターとして、社団・財団といった公益法人や、地縁団体や協同組合を含めた広範なセクターであることを社会に明確に伝えていきたいと思います。第3セクターは、一定の特性を持った団体に対する表現として定着し、NPOセクターという表現は、非営利という概念に限定されています。アメリカはノンプロフィットセクターという表現を用いる一方、欧州では、協同組合や社会的企業を視野にいれてサードセクターという表現が使われています。私たちは、後者の表現を積極的に使っていきたいと思います。(市民フォーラム中期戦略2007より)

AD
いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)
2008-01-04 14:52:37

リーダーの条件

テーマ:人材養成

あけましておめでとうございます。

皆様にとって、幸多き年でありますようにお祈り申し上げます。

旧年中は大変お世話になりありがとうございました。市民フォーラムは10周年を迎えることができ、多くの皆様にご支援を賜りましたことに感謝申しあげます。今年は策定いたしました中期戦略2007に基づき、社会課題を一つひとつ解決し、新しい社会システムが構築できるように、新たな挑戦をしていくつもりです。

社会を変えるとは?新しい社会システムを構築するとは?そのためにサードセクターの力量が拡大している・新しいNPOも伝統的なNPOも自律的に活動している社会、そのための人材がサードセクターに少ない、とくにリーダーが少ない、リーダーは育てられるのかと他人に問い、自問自答を繰り返していました。


そのようなさなかに、気力と体力を充填するために、お正月は気分をゆったりと過ごすつもりで自宅におりましたら、「新春テレビ時代劇 徳川風雲録 八代将軍吉宗」が放送されていました。 吉宗が将軍になりえるチャンスは非常に低い確立であったはずです。彼がどのようにして将軍になりえたのか。ドラマは将軍として押し進めた改革とはどのようなものだったのかが中心ではなく、吉宗の改革政治のリーダーとしての資質に迫る内容のものであったと捉えました。10時間ドラマですが、始まって3時間ぐらい経過してから見始め、ついついラストまで見てしまいました。主役の徳川吉宗を演じるのは、中村雅俊です。「直参旗本の風来坊・土屋主水之助」役で、松平健が出演していました。徳川吉宗の「はまり役」の松平健が共演者ということも面白い役付けです。

土屋主水之助が紀州藩主になった吉宗に言います。言葉遣いは記憶の範疇ですので、違っているかもしれませんが、解釈は間違っていないと思います。「あなたは、上に立つものが必要とされる能力を持ち、多くを身につけた。ただし、ひとつ足らないことがある。それは、民のための【欲】を持っていないことである。」その後吉宗は、4歳の幼い身で将軍となった家継がわずか8歳でなくなり、徳川」将軍家の血筋が途絶えた後を受け、御三家筆頭の尾張家を抑える形で、8代将軍に就任しています。享保の改革は、「勤勉・実直・遊びなし」でいく方法論をとっていました。兄が将軍職につくことを抑えられたと思っている尾張藩主徳川宗春の「大いに働き、大いに遊べ」という政策は吉宗の意に染みません。御三家である宗春を藩主の座からおろすという冷酷な判断もします。民のための「欲」を持っていない。それは権力への「欲」に乏しかったということです。そしてその「欲」を持つことになり、将軍の候補として名乗りをあげる前に、あらゆる索を講じていました。

日本型組織におけるスーパー・リーダーの条件とはなにかを考えさせられました。スケールは比べ物になりませんが、私は、日本型の典型ともいえる、婦人会長や保守系の町議会議員として活動をしてきた自身に再度問い直すべきことがありました。


自他共に「欲」を抑えようとする力が、日本社会では働きます。しかし、人はそもそも、善意と悪意を持っています。ここで、荀子の性悪説を考えます。人間の本性として捉える「悪」とは、人間が美しいものを見ようとしたり空腹感を覚えたり安楽を望もうとしたりするという自然な欲望のことであって、現代日本語のいう「悪」とは異なります。荀子は、人間の本性はこのように欲望的存在にすぎないが、後天的努力(すなわち学問を修めること)により公共善を知り、礼儀を正すことができると説いています。「人の性は悪」は結論(論旨)ではなく前提(論拠)です。荀子が重視したことは「後天的努力」であり、「孔子ですら生まれたときから聖人だったわけではなく、学問によって聖人になることが出来た」とする考え方です。

私たちは今、公共善をめざし「欲」を持つべきではないでしょうか。その「欲」を満たすだけのものを市民フォーラムは、インフラ組織として提供をしていきたいと考えます。リーダーの資質のある人材がさらに後天的に努力ができる環境を創り出していきます。今NPOセクターで活動している人たちは個人の努力や工夫で成長を成し遂げてきました。最近は、リーダーは育成できると思うようになりました。

サードセクター(NPO法人、公益法人、社会福祉法人、生活協同組合など)のリーダーは、社会変革のためのリーダーであるはずです。現状の課題解決にとどまるのではなく、イノベーションをおこすべきです。現状の課題解決のために、NPOは清く正しく活動していればよいのでしょうか。それどころか、活動を続けるために精一杯である、もしくは継続も危ういという現状があります。私たちは、狭い意味のNPO同士で、手法の違いで対立するのではなく、サードセクターを広い意味で捉え、自律した連携、他セクターとの協働により、新しい社会システムを目指し、イノベーションをおこしていきたいと思っています。   そのために「欲」をもつことです。それは努力目標となります。このようなことを自身にも問いかけ、理念のみを論じるのではなく、目標に対して、戦略をもち、しなやかに、したたかに、そして実際に行動をおこす勇気のある仲間と活動をしていきたいと思います。


あなたは、守りに入っていませんか?

 戦略をたて、段階的に、確実に展開することは守りではないはずです。

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2007-05-05 19:49:21

大人になってからも成長し続けるスタッフとミッション達成のための組織

テーマ:人材養成

市民フォーラムは若いスタッフが多い職場です。その一人が妊娠しました。彼女をみていると大人も成長していることがわかります。彼女はいいました。妊娠直後産休をとりたい。育児休暇をとりたいと主張しました。「子どもが1歳になるまでは、きちんと子育てをしたい」ともいいました。1年間は権利として育児休暇を取得し、しっかり子育て、その後職場復帰して、キャリアを磨きたい。組織基盤が脆弱であるNPOにおいてスタッフに育児休暇を取らせてあげるほど、補充人材がいるのであろうか。なかなか難しいとも思えるがNPOだからこそ工夫ができるともいえます。

そして、おなかがどんどん膨らんでくるにつけ、彼女に変化があわられました。「子どもができて初めてわかったことがある」「いろんな人に迷惑をかけないと暮らしていけないことがわかった」といっていました。年度末3月の報告書はおなかがぱんぱんになるまで、責任を持って業務に従事していました。きっとこれまでの人生の中でもっとも「心」が成長し、たくましくなったのでしょう。それは親になるための教育期間ともいけます。妊婦に対しては誰もが「やさしいまなざしで見る」「知らない人でも優しくしてくれる」これがとっても大切な「とき」でしょう。人は、大切にしてもらった分、人を大切にできます。育児休暇取得後、誰にも迷惑をかけないで、仕事と子育ての両立は困難です。いろんな人のお世話にならなければ子育てと仕事の両立は難しい。両立とはどちらかを犠牲にするということではありません。だからこそマンパワーが必要であり、たゆまぬ努力と多面的な工夫が必要となってきます。

子育てをすることで、「社会性」「柔軟さ」「自己抑制」など人格形成がされていきます。これは、子育てをすることで、親は社会との関わり、人間関係が多様化し、多くの経験、多くの人の影響を受けて、相互に働きかけあいながら、ともに成長していきます。

市民フォーラムには修士修了後入職してくるスタッフも多くいます。社会常識などほとんどなにもなく皆無ともいえます。子どもが産まれたときだけでなく、就職したとき、新しい環境になったときも、大人は多くの経験や人間関係を経て成長していきます。


私は、企業経験もあり、議員も経験し、多くのボランティアサークルの活動、婦人会などの活動を行ってきました。そして今、有給職員が18名いるNPOの運営をしています。これまで個人と組織との関係についていろいろ悩みました。なんのための組織なのか。権利だけ主張し責任を果たさない個人があまりにも多いのではないか。今も悩んでいます。ただし彼女の成長、そのほかのスタッフの成長をみていると自ずと考えが整理できます。人のために組織があるわけではない。ミッションのために組織があるはずである。成長し続ける組織の中で、さまざまな工夫を内面から引き出し、そして仲間と議論し助け合い、行動し、事業性を確立することで、持続可能な組織とし、成果がだせる、ミッションが達成できる組織となるはずです。そのような組織の中で、そのような仲間とともにミッション性とプロフィット性のバランスのとれた次世代の人材として成長していくのでしょう。


彼女の予定日は過ぎています。もうすぐかなと「知らせ」をまっています。




AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。