観心館菊池道場のブログ

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稽古という熟語は稽が「考える」という意味で、従って「古の事柄を考える」というところから出来ていることを御存知でしょうか?

学問をするということには必ずタテ軸とヨコ軸があります。ヨコ軸で現在における発展の方向を模索するなら、タテ軸というのは歴史です。昔のひとは何かを学ぶ場合、必ずその過去の業績に触れるところから始めたのでしょう。

剣道の「守破離」という考え方の守とはまさに剣道の歴史から始めることを示唆しています。教えとヒントを歴史に求めるということでしょう。

言葉を換えれば、稽古の「基本」には過去の先人達が試行錯誤の結果、鍛え抜き、洗練してきた業績がしっかり蓄積されています。初心者はまずは素直にそれを身につけることから始めるべきだとの教えが伝統として受け継がれているのだと思います。大変な知恵だと思います。

全日本選手権では立派な勝負も多々ありました。しかし全国から選ばれた若い選手の中にはあまり見栄えのしない技を「勝負に勝つ」ためだけに工夫する姿が見られました。 なにか偏向しているような印象を禁じえません。試合に勝つためだけの「破」のお披露目と理解し、正しい理合にあった剣道へ「離」されることを希望したいと思いました。

そのためには古に解を求めるに尽きると思います。昔の権威はどのように鍛錬されたか、書かれたものもあります。たまには書を開くことも大切ですね。