不機嫌

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「彼が来るまで」 の続きです・・



「どこに行くか決めてあるの?」

「どこにしようか。どっか行きたい所ある?」

「あ!」


夏だし・・・冷たい甘味がおいしい季節!

食い気ばっかり(笑)


「甘味めぐりする?(笑)」


半分冗談で言ってみる。


「いいよ。で、どこにする?」


「ん~・・(何度か行ってるけど)鹿の子?」


「いいよ。んじゃ、もう一軒は俺が決める。」


「どこ~?」


大体予想はついている。

十中八九・・・


「立田野」


当たり♪


「あ、行きにくいけど・・紀の善も行ってみたい!

でも、花園茶寮も行ってみたいな~」


紀の善は飯田橋(というか、神楽坂?)、花園茶寮は新宿。

神楽坂は午前と午後で一方通行の方向が変わるし、道も細い。

その点、行きやすいのは花園茶寮だろう。


「で、どこにすんの?」


「花園は花園饅頭がやってるところで、本社の横にあるんだよ。

そっちのほうが行きやすいでしょ?」


「まぁな。じゃ、そうするか。」



車は高速道路に乗り、新宿方面へ。


彼は大抵お昼ごはんを食べずにやってくる。

タチが悪いのは、彼はお腹がすいていると機嫌が悪いのだ。

だから、私が何を話しても私が嫌な気分になるような返事しかしない。

そんな人と話なんてしたくないから、私も不機嫌に黙っている。


全然楽しくない。



花園茶寮の近くのコインパーキングに車を停めた。

そのままあんみつを食べにいくんだろうなと思って歩いていると、

スタスタと突然近くのビルに入っていった。


「どこに行くの?」


「トイレ」


「何か一言言おうよ。」


何も言わずに勝手に1人で先に歩いていく彼にイライラしていた。


その後も、靴屋に突然入って行き、私はさらに機嫌が悪くなった。


本当に自分勝手。

私は店の中をみる気がなかったので、外で待っていた。


出てきた彼に「ほしいものはあった?」と、嫌味な笑顔を向けてみる。



そのまま直進すると花園茶寮があった。


「ほ~らあった」


「私が見つけたんだけど。」


「そうか(笑)」


目的地に着いたことでちょっと気分が落ち着く。


何を頼むかとか、奥にお茶室があるとか話をしながら

お店の中ではすっかり機嫌は直っていた。


お会計を済ませてお店を出ようとすると、店員さんに呼び止められた。


「なんだろうね?」

話をしていると、店員さんが袋をもって来た。

「生菓子ですので、お早めにお召し上がりください」

そう笑顔で、お土産を手渡してくれた。


「いつでもなのかな?それとも、もう閉店だからくれたのかな?

ラッキーだね」


そんな話をしながら、車に戻った。


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