勉強のコツ
「これを知るをこれを知ると為し、
知らざるを知らずと為せ。これ知るなり」
これは論語にでてくる一節で
学びの要諦として孔子が弟子の子路に語った言葉です。
「知っている事は知っているとし、知らぬ事は
知らぬとせよ。それが知るということだ。」の意味です。
同じようなことをソクラテスも
「無知の知」という言葉で語っています。
自分自身が無知であることを知っている人間は、
自分自身が無知であることを知らない人間より賢い。
真の知への探求は、まず自分が
無知であることを知ることから始まる。
子供達といっしょに勉強していると
分らなくなったとき、口をつぐんでしまう生徒がいます。
分らないことに罪悪感すら持っているといった感じで、
こちらの問いに一切答えなくなるのです。
そういったときにこの言葉を引用してから
このように話してやります。
「分らないことは決してはずかしいことではないんだよ。
どんな賢い人でも初めから分っていたわけではないんだ。
自分が分らない問題にであったとき、
それをそのままにしないで解決していったから
賢くなれただけなんだ。
勉強で大切なのは、自分が分っていることと、
分らないことをはっきり区別することなんだ。
分らないときは『分りません』とはっきり言おうね。
分らない事にたくさんであえるということは
それだけ賢くなれるチャンスなんだから‥」
こう言ってやると、次からは子供達は行き詰まったとき
すぐに「わかりません」と言ってくれます。
教える側も『この子はこんなところでつまずいていたのか‥』
と的外れな説明をせずに済み一石二鳥です。
中学の数学で大半の子供達がつまづく問題に
方程式の利用があります。
分らない数値をχとして等式を作って解く問題ですが
これが苦手な生徒のほとんどは、
χを明確にしないまま式を作ろうとします。
そこで子供達に言ってやるのが
「家をたてるのに柱がなければ家は建たないよね。
方程式においてχを明確にしないのは、
柱無しで家を建てようとしているのと同じことなんだ。
この問題では何をχにしたらいいかな?
χが決まったら『○○をχとして』と
プリントにちゃんと書いておこう。
はい、これで部品はそろったね。
それではいよいよ家を建てていこう!」
方程式にかぎらず勉強で大事なことは
問題文の中で、すでに分っていることと
分っていないことを明確に区別することです。
ですから問題を読むときもただ流し読みするのではなく、
これはヒントになっているなと思われるところには
アンダーラインを引きながら読み進めることです。
そうやって分っていることを1つずつ積み上げていく中で
解決の糸口は必ず見えてきます。
なぜなら問題はそのように作れているのですから。
「これを知るをこれを知ると為し、
知らざるを知らずと為せ。これ知るなり」
紀元前500年前の哲人が語ったこの言葉は
二千数百年の時を超えて現代にも通用する
勉強の極意なのです。
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