昨日、広島のサッカースタジアム問題について、建設候補地についての結論が先送りされた。
4者会談が早期開催されることを望むが、この延期された時間を使って、とにかくサンフレッチェ広島の価値を上げていきたいと思う。建設候補地がどこであろうと、サンフレッチェ広島が【広島】に存在していること自体、財産であることを認めないと、クラブや当該スタジアム利用者の意見を反映させた良いスタジアムができるとは思えない。
世界共通で、最も人気のあるスポーツのひとつ、サッカーのナショナルチャンピオンが広島に存在している価値を考えてみてはいかがだろうか？
地方都市の経済活性化は大きな課題だ。広島には幸いなことにわかり易い武器が多くある。それは、人類最初の被爆都市であること、平和関連施設や世界遺産の存在だ。東京五輪などを控え、観光インバウントの獲得は地方都市にとって至上命題だ。
サンフレッチェ広島は、アジアチャンピオンズリーグやクラブワールドカップで、全国、全世界へ【広島】を露出してきている。今も韓国・中国のチームと争っている。これを利用しない手はないのではないか？
行政はサンフレッチェを利用すればいいのだ。今までとは違った平和都市のPRが可能になるはずだ。
以下、2016.2.23 AFCアジアチャンピオンズリーグ開幕日に中国新聞select「想」に掲載されたコラム。
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コラム「想」
サンフレを平和大使に 奥大地（おく・だいち）
サンフレッチェ広島はきょう、アジア・チャンピオンズリーグ（ＡＣＬ）の初戦を迎える。世界中で愛されるサッカーというスポーツで、広島のクラブが日本のチャンピオンとして晴れ舞台に立つ意味は大きい。
「ＨＩＲＯＳＨＩＭＡ」は、広島の人が思う以上に世界で知られている。人類史上、初めて原爆を投下された都市。その街にサッカークラブがあり、被爆７０年を経て国の代表として頑張っている―。海外でこうした事実を知り、驚き、励まされる人は多いだろう。クラブワールドカップで３位に輝いた昨年暮れ、森保一監督は「平和都市広島を発信」を繰り返していた。
今年は初めて8/6に試合が組まれていることもあり、一歩踏み込んで、サンフレッチェに広島のメッセンジャーになってもらってはどうだろう。
遠征時に、８月６日の広島市長の平和宣言を開催都市に届ける、広島市や国際協力機構（ＪＩＣＡ）のような団体が同行する…。実現すれば、試合以外の取材、報道が期待でき、人々の目に触れる機会が増える。
まずクラブが行動する手もある。クラブの理念に、「平和への誓い」を盛り込むのもいいと思う。ホームゲームの日、選手を乗せたバスは必ず平和記念公園（中区）の前を通ってエディオンスタジアム広島（安佐南区）に向かう。
サンフレッチェは、ラフプレーの少ないクラブに贈られるフェアプレー賞・高円宮杯を、昨季まで４年連続でリーグ最多の５度、受賞している。後ろから引っかけなくてもちゃんと勝てる強さを持っている。その意味でも、平和を語る資格がある。
広島と海外の高校生世代が競う平和祈念広島国際ユースサッカーは１０年続いている。参加選手は平和記念公園に行き、被爆者の証言を聴く。多感な時期に広島を経験した彼らは、「核兵器ＯＫ」とはきっと言わないと信じる。
プロのサッカー選手は、自治体や政治家が思っているよりずっと発信力がある。海外で戦う実力をつけたサンフレッチェは、サッカーを超えて広島に貢献できるはすだ。（イベント企画「ベアフット」ディレクター）
4者会談が早期開催されることを望むが、この延期された時間を使って、とにかくサンフレッチェ広島の価値を上げていきたいと思う。建設候補地がどこであろうと、サンフレッチェ広島が【広島】に存在していること自体、財産であることを認めないと、クラブや当該スタジアム利用者の意見を反映させた良いスタジアムができるとは思えない。
世界共通で、最も人気のあるスポーツのひとつ、サッカーのナショナルチャンピオンが広島に存在している価値を考えてみてはいかがだろうか？
地方都市の経済活性化は大きな課題だ。広島には幸いなことにわかり易い武器が多くある。それは、人類最初の被爆都市であること、平和関連施設や世界遺産の存在だ。東京五輪などを控え、観光インバウントの獲得は地方都市にとって至上命題だ。
サンフレッチェ広島は、アジアチャンピオンズリーグやクラブワールドカップで、全国、全世界へ【広島】を露出してきている。今も韓国・中国のチームと争っている。これを利用しない手はないのではないか？
行政はサンフレッチェを利用すればいいのだ。今までとは違った平和都市のPRが可能になるはずだ。
以下、2016.2.23 AFCアジアチャンピオンズリーグ開幕日に中国新聞select「想」に掲載されたコラム。
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コラム「想」
サンフレを平和大使に 奥大地（おく・だいち）
サンフレッチェ広島はきょう、アジア・チャンピオンズリーグ（ＡＣＬ）の初戦を迎える。世界中で愛されるサッカーというスポーツで、広島のクラブが日本のチャンピオンとして晴れ舞台に立つ意味は大きい。
「ＨＩＲＯＳＨＩＭＡ」は、広島の人が思う以上に世界で知られている。人類史上、初めて原爆を投下された都市。その街にサッカークラブがあり、被爆７０年を経て国の代表として頑張っている―。海外でこうした事実を知り、驚き、励まされる人は多いだろう。クラブワールドカップで３位に輝いた昨年暮れ、森保一監督は「平和都市広島を発信」を繰り返していた。
今年は初めて8/6に試合が組まれていることもあり、一歩踏み込んで、サンフレッチェに広島のメッセンジャーになってもらってはどうだろう。
遠征時に、８月６日の広島市長の平和宣言を開催都市に届ける、広島市や国際協力機構（ＪＩＣＡ）のような団体が同行する…。実現すれば、試合以外の取材、報道が期待でき、人々の目に触れる機会が増える。
まずクラブが行動する手もある。クラブの理念に、「平和への誓い」を盛り込むのもいいと思う。ホームゲームの日、選手を乗せたバスは必ず平和記念公園（中区）の前を通ってエディオンスタジアム広島（安佐南区）に向かう。
サンフレッチェは、ラフプレーの少ないクラブに贈られるフェアプレー賞・高円宮杯を、昨季まで４年連続でリーグ最多の５度、受賞している。後ろから引っかけなくてもちゃんと勝てる強さを持っている。その意味でも、平和を語る資格がある。
広島と海外の高校生世代が競う平和祈念広島国際ユースサッカーは１０年続いている。参加選手は平和記念公園に行き、被爆者の証言を聴く。多感な時期に広島を経験した彼らは、「核兵器ＯＫ」とはきっと言わないと信じる。
プロのサッカー選手は、自治体や政治家が思っているよりずっと発信力がある。海外で戦う実力をつけたサンフレッチェは、サッカーを超えて広島に貢献できるはすだ。（イベント企画「ベアフット」ディレクター）