Ki-Yoの音楽冒険記

-世界に挑む音楽侍-


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今日本で、少しずつ様々なセクシュアリティについて議論される機会が増えてきた。素晴らしいことだと思う。

今年6月、アメリカの同性婚を最高裁が認めた。
 
その歴史的瞬間に僕は幸運にも、5年間過ごしたアメリカで立ち合うことができ、自分の中の様々な経験を思い出して思わず号泣してしまった。
 
本当にたくさんの差別や偏見がある中で、ここまで来るのに当事者たちの血の滲むような努力と、強い精神があったんだと思う。そしてアメリカ初の黒人大統領であるオバマの影響が本当に大きかった。彼は大統領に選ばれてからずっとLGBTのコミュニティを支援してきた。
 
そして以前、この事をツイートしたことに対して、日本にもやはり少なからず、拒否反応があったり、反対する方もいることもわかりました。
 
僕は日本でも同性婚を、というよりも同性愛や、いろいろな姓を認めていく社会になり、それを隠す必要もなく生きていける世の中になっていたらいいなと願っています。 
 
今日は少し、自分の話をしたいと思います。
 
僕は、小学生の頃から自分の性に疑問を感じていました。

いつも気づけば、男の子を目で追っていた。サッカーをした後の放課後、一緒に帰るだけでなぜかすごくドキドキした。
その頃、ラブレターを男の子に書いたことがあった。それをその子のお兄さんに見られてしまって、「あ、ホモだ!」と言われたのが一番最初に自分が何か違うのかなと思った瞬間だった。重ねて転校も多かったこともあり、なかなか馴染めず、いじめもよく受けていた。
 
それから中学、高校と自分と周りの感覚が違うように感じる度、どんどん本当の自分を隠すようになっていって、いつの間にかもう一人の自分がいつもいるようになっていて。
気になる子ができたら、なるべく遠ざけたり、わざと突き放すような態度を取っていた。素の自分を見られるのがすごく怖かった。
そしてそれから逃げるように、音楽にのめり込んで行った。ただただ毎日ひたすら音楽に没頭して、そうしてる時間だけは他に何も考えないで済んだ。ヘッドフォンをして自分だけの世界に入って。とにかく歌って、曲を作った。

そうしているうちにデビューが決まり、高校3年生の時に初めて自分の音楽が世の中の人に聞いてもらえるようになった。
その時は今のようにオープンに生きれる日が来るなんて思わなかった。だからいつも隠さなきゃいけないんだと必死だった。そのせいか自分が傷つかないように壁を作って、正直相手の話が全く耳に入ってこないときすらあった。

そして僕が18歳でミュージックステーションに出演した時のこと。
僕はその当時まだインターネットというものをほとんどやったことがなかった。
反響がとても大きかったのは嬉しかったが、とある掲示板での誹謗中傷を当時一緒に仕事をしていた人に、その部分をプリントアウトして見せられたことがあった。歌や音楽について好意的な感想もあったが、その中で「あいつはホモだ」という部分が一番僕の心の中にぐさりと刺さった。僕は凍りついた。スタッフのみんなは笑っていた。僕のことを知らなかったからだと思う。
一番人に見せちゃいけないと必死に守ってきた部分が、テレビに出た瞬間、どこの誰かもわからない人の、心ない一言で晒されてしまうんだと。

その時から、人に会うことが怖くなった。自分のことをどう思ってるのか、この人はこう言ってるけど、本当は違うことを考えてるんじゃないか、といつも疑心暗鬼になって、人の言葉が信じれなくなった。 
話すことも、歌うことも、音楽で表現することも本当のことが見えてしまいそうで怖かった。

嘘をつくことが苦しかった。だから黙るようになった。そして心を閉ざせば閉ざすほど、人間関係がうまくいかなくなって孤立していった。

当時、高校生の時から付き合っていて、一緒に東京に出てきた女性がいた。僕はずっと自分の本当の気持ちを言えずにいて、常に申し訳ないという気持ちがあった。
そして、生まれて初めてのカミングアウトをした。このままじゃダメだと思ったから。  
 
彼女は叫ぶように泣いた。大声で泣いた。そして自分も。多分人生で一番思いっきり泣いた。 
帰り道そのまま死のうと思った。罪悪感しかなかった。 

自暴自棄になる期間がしばらく続いた。
もう何もかもどうでもいいと思った。
誰とも会いたくなかった。
 
でも、毎日は続いていて、誰かに会ったときはなんとか笑うようにしていた。
 
仕事にも身が入らず、周りの人との距離も広がっていった。


半年くらい経った時、ある人に出会う。仕事関係の人で、その後何度かプライべートで会うようになった。
最初は全く意識していなかったが、なんだか一緒にいるとホッとするというか、安心できる感じがあった。

相手の家にも何度か行くようになり、自分の気持ちに気付いた。直接聞いたことはなかったが、彼もそうなんじゃないかという期待があった。当時はまだ自分と同じような友達も一人もいなかったのもあるかもしれない。彼が唯一の理解者のような気持ちも重なって、会うたびに好きになっていく自分がいた。  
そして、僕の20回目の誕生日の日、気持ちを伝えた。
最初はなんだかはぐらかされて、でもキスはしてくれた。
その後、仕事場で会うたびになんだか気まずい感じになり、結局最後はなかったことにされた。彼はまだそういったことにオープンになれないみたいだった。
 
すごくショックが大きかったけど、その時からこのままじゃいけないと思って、自分から同じセクシュアリティの友達を作るようにした。
そして少しずつ、自分のありのままの気持ちを伝えていった。
とにかく楽しかった。遅れてきた青春ってこういうことだと思った。たくさん恋もして、遊んだ。
 
心の荷が下りていくと同時に、一般社会での表向きの顔と、そういった友達といる時だけの自分とのギャップに疑問を感じていた。なんでもっと普段から素直に自分らしく生きれないんだろうと。

僕はデビューした頃からずっと、アメリカに行って音楽をしたいと思っていた。自分が影響を受けたアーティストたちが生まれた本場で自分を試したい。それと同時に、アメリカのいろいろな人種が混ざり合う中で、これからを生きるヒントが得られるんじゃないかという想いもあった。本当に好きなこと、なりたい自分を追求する。音楽家としても、一人の人間としても。

アメリカでは誰も自分のことなんて知らない。裸一貫でぶつかっていって、一からいろんなことができる絶好のチャンスだった。
 
僕は黒人音楽、特にゴスペルというものが昔からとにかく好きだった。なぜかはわからない。ただ聞いていると身震いして、涙が出てくるのだ。これは同じことにしていいのかはわからないけれど、自分がゲイとして偏見や、差別を受けてきた経験と、黒人の人たちが受けてきたものがどこか共通してるものがあるような気がして。
 
ハーレムにある、とある教会で最初にアメージンググレイスを歌った時から、僕はクワイヤーのメンバーとして毎週歌い続けた。彼らと歌いながら、魂が震える瞬間を何度もそこで経験した。
 
ある日曜日、いつものように歌っていた時、違う教会から来た牧師さんが「ホモセクシュアリティは娼婦同様だ」という発言をしたことがあった。そしてその時、教会中が「Yes! Jesus! 」と賛同するようなリアクションをして。
クワイアー席にいた僕は、そこに立っていられなくなって、その場から立ち去った。
そんな僕を見て、「キヨどうした?大丈夫か?」

と、追いかけてくれた人がいたが、何も言えなかった。ただその場にいることがとてもいけないことのような気がした。
 
こんなにゴスペルが好きでも、本当に歌っていいのだろうかと。敬虔なクリスチャンでもない、ましてやゲイである自分に歌う資格があるのだろうかと。 

英語の学校に行っていた時、年に一度のレインボーパレードが行われていて、同性婚についてのディベートのクラスがあった。中東から来た生徒たちは同性愛は絶対反対だと言っていた。たまたまだと思うが、そのクラスの全員が反対派だった。僕は自分がそうだとは言えなかったが、存在を否定されたような気がして、すごく悲しい気持ちになった。

世の中には、生まれた環境、信仰している宗教などでこんなにも違う価値観を持つ人がいるんだということを学んだ。

でもそんな中で、本当に人種やセクシュアリティに関わらず、分け隔てなく接してくれる人々や、LGBTの権利を認めてもらうために活動している人たちと触れ合うことで、自分も変わっていった。そして、たくさんの有名人がカミングアウトをしたり、サポートを表明してくれたりすることにもすごく勇気付けられた。

ある日、Same Loveという曲がラジオから流れてきた時、僕は車を駐めて歌詞に聞き入った。

Hip Hopのビートに乗せて、どんな愛も平等なんだとストレートのラッパーが歌う。女性がコーラスをShe keeps me warmと歌うその曲は、僕の心の奥底まで染み渡って、涙が止まらなかった。

アメリカは確実に変わってきてる。そう感じた。まだ完全にオープンになれない自分がなんだか恥ずかしいとすら思えた。
自分も一緒に世の中を変えていく力になりたい。そう思った。

そして、日本に帰ってきた僕は、素晴らしい出会いもあり、今年カミングアウトする決心がついた。自分の経験からなにかできることがある気がした。
まだまだ色々な性がオープンになれない日本の社会で、当事者が自信を持って生きていくことで、世の中が変わっていくことを今は信じている。







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