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==========引用開始==========

『【藤井聡】重要な論点』



(前略)

実際の所、過去の歴史の中で、金融政策や財政政策の有効性はいかほどのものだったのか。。。。という点について、虚心坦懐、データを眺めてみることで考えてみよう。。。と言うことで行ったのが、以下の研究でした。

http://trans.kuciv.kyoto-u.ac.jp/tba/wp-content/uploads/2013/08/keikakugaku_48_maeoka.pdf

また、学会の査読・審査に出す以前での原稿ですが、大変興味深い結果が得られましたので、簡単にその概要をご紹介いたしたいと思います。

まず、この研究では、リーマンショック後の世界各国のGDPや失業率に着目しました。

(中略)

。。。。ということで、OECD加盟諸国の「リーマンショック後の回復過程」と「財政政策、金融政策」との関係を分析した訳です。

(中略)

具体的に申し上げますと、名目GDPについては、金融緩和の効果が一定程度見られる傾向は見られましたが(ただし、それも、いわゆるスタンダードな統計学の基準から言うと明確に意味のある傾向とは言えない水準でしたが)、それ以外の実質GDPや失業率については、統計的な効果は、残念ながら全く検出されませんでした。

以上から、今回用いた結果に基づくなら、

「デフレ脱却には財出はおそらくは有効なのだろう、
ただし、金融緩和は(無効という結論を導くことはできないものの、少なくとも)、
常に有効というわけでもないのだろう。。。」

ということが論理的に含意(imply)されたことになります。

(後略)

【source:http://www.mitsuhashitakaaki.net/2013/10/29/fujii-61/】

==========引用終了==========



では、我が国に於きまして、金融緩和の効果はいかほどなのか、見てみましょう。



【表1 マネタリーベース(月末残高)と就業者数の対前年同月比(単位:%)】
━━┯━┯━━━━┯━━━━
年 │月│  MB  │就業者数
──┼─┼────┼────
1998│ 1│+ 10.06│ + 0.55
1998│ 2│+ 10.39│ ▲ 0.11
1998│ 3│+ 11.31│ ▲ 0.32
1998│ 4│+ 9.13│ ▲ 0.64
1998│ 5│+ 9.52│ ▲ 0.53
1998│ 6│+ 8.05│ ▲ 1.06
1998│ 7│+ 8.21│ ▲ 1.08
1998│ 8│+ 9.23│ ▲ 0.67
1998│ 9│+ 11.51│ ▲ 1.06
1998│10│+ 8.73│ ▲ 1.08
1998│11│+ 2.82│ ▲ 0.74
1998│12│+ 3.46│ ▲ 1.00
──┼─┼────┼────
1999│ 1│+ 5.68│ ▲ 1.16
1999│ 2│+ 4.97│ ▲ 1.20
1999│ 3│+ 4.58│ ▲ 1.30
1999│ 4│+ 6.32│ ▲ 0.96
1999│ 5│+ 6.36│ ▲ 0.99
1999│ 6│+ 5.54│ ▲ 1.35
1999│ 7│+ 7.47│ ▲ 1.22
1999│ 8│+ 5.80│ ▲ 0.53
1999│ 9│+ 5.29│ ▲ 0.18
1999│10│+ 7.12│ ▲ 0.40
1999│11│+ 6.75│ ± 0.00
1999│12│+ 44.46│ ▲ 0.25
──┼─┼────┼────
2000│ 1│+ 8.02│ ▲ 0.39
2000│ 2│+ 22.31│ ▲ 0.36
2000│ 3│+ 29.37│ ▲ 0.61
2000│ 4│+ 8.37│ ▲ 0.45
2000│ 5│+ 6.17│ ▲ 0.44
2000│ 6│+ 5.86│ ▲ 0.25
2000│ 7│+ 5.23│ ▲ 0.12
2000│ 8│+ 5.27│ ▲ 0.48
2000│ 9│+ 5.80│ ▲ 0.52
2000│10│+ 5.71│ + 0.12
2000│11│+ 5.65│ + 0.32
2000│12│▲ 19.93│ + 0.20
──┼─┼────┼────
2001│ 1│+ 4.66│ + 0.88
2001│ 2│▲ 9.86│ + 0.65
2001│ 3│▲ 13.72│ + 0.54
2001│ 4│+ 4.34│ ▲ 0.20
2001│ 5│+ 5.96│ ▲ 0.46
2001│ 6│+ 9.85│ ▲ 0.57
2001│ 7│+ 7.15│ ▲ 0.57
2001│ 8│+ 8.91│ ▲ 0.57
2001│ 9│+ 17.38│ ▲ 1.30
2001│10│+ 14.24│ ▲ 1.58
2001│11│+ 21.15│ ▲ 1.11
2001│12│+ 19.43│ ▲ 1.21
──┼─┼────┼────
2002│ 1│+ 24.55│ ▲ 1.46
2002│ 2│+ 26.80│ ▲ 1.64
2002│ 3│+ 45.25│ ▲ 1.29
2002│ 4│+ 33.40│ ▲ 1.46
2002│ 5│+ 28.30│ ▲ 1.81
2002│ 6│+ 23.33│ ▲ 1.49
2002│ 7│+ 25.78│ ▲ 1.21
2002│ 8│+ 25.32│ ▲ 1.12
2002│ 9│+ 17.75│ ▲ 0.67
2002│10│+ 19.09│ ▲ 0.78
2002│11│+ 16.12│ ▲ 1.31
2002│12│+ 11.80│ ▲ 1.12
──┼─┼────┼────
2003│ 1│+ 13.21│ ▲ 1.02
2003│ 2│+ 12.75│ ▲ 0.88
2003│ 3│+ 6.60│ ▲ 0.49
2003│ 4│+ 10.08│ ▲ 0.43
2003│ 5│+ 20.36│ + 0.06
2003│ 6│+ 19.39│ + 0.60
2003│ 7│+ 20.49│ + 0.11
2003│ 8│+ 20.15│ ▲ 0.16
2003│ 9│+ 21.13│ ▲ 0.11
2003│10│+ 19.01│ ▲ 0.28
2003│11│+ 15.18│ ▲ 0.36
2003│12│+ 12.03│ + 0.25
──┼─┼────┼────
2004│ 1│+ 16.64│ + 0.29
2004│ 2│+ 15.20│ + 0.26
2004│ 3│+ 5.49│ + 0.21
2004│ 4│+ 7.88│ + 0.71
2004│ 5│+ 3.96│ + 0.46
2004│ 6│+ 4.96│ + 0.22
2004│ 7│+ 2.96│ ▲ 0.13
2004│ 8│+ 4.69│ + 0.53
2004│ 9│+ 1.84│ + 0.36
2004│10│+ 3.15│ + 0.24
2004│11│+ 4.63│ ▲ 0.02
2004│12│+ 3.83│ ▲ 0.02
──┼─┼────┼────
2005│ 1│▲ 0.51│ + 0.64
2005│ 2│+ 1.66│ + 0.24
2005│ 3│+ 2.45│ ▲ 0.30
2005│ 4│+ 2.26│ ▲ 0.03
2005│ 5│+ 1.67│ + 0.72
2005│ 6│+ 2.18│ + 0.69
2005│ 7│+ 0.78│ + 0.58
2005│ 8│+ 1.98│ + 0.16
2005│ 9│+ 0.95│ + 1.07
2005│10│+ 3.34│ + 0.64
2005│11│+ 1.32│ + 0.36
2005│12│+ 0.88│ + 0.17
──┼─┼────┼────
2006│ 1│+ 2.61│ + 0.18
2006│ 2│+ 0.98│ + 0.84
2006│ 3│▲ 3.70│ + 0.83
2006│ 4│▲ 11.41│ + 1.81
2006│ 5│▲ 14.99│ + 0.30
2006│ 6│▲ 15.30│ + 0.41
2006│ 7│▲ 17.30│ + 0.28
2006│ 8│▲ 20.82│ + 0.47
2006│ 9│▲ 19.29│ + 0.05
2006│10│▲ 21.63│ + 0.56
2006│11│▲ 21.51│ + 1.18
2006│12│▲ 18.74│ + 0.76
──┼─┼────┼────
2007│ 1│▲ 21.97│ + 0.29
2007│ 2│▲ 19.25│ + 0.61
2007│ 3│▲ 16.79│ + 0.82
2007│ 4│▲ 9.38│ + 1.33
2007│ 5│▲ 9.75│ + 0.91
2007│ 6│▲ 5.14│ + 0.96
2007│ 7│▲ 0.81│ + 0.72
2007│ 8│▲ 0.06│ + 0.44
2007│ 9│+ 1.76│ ▲ 0.02
2007│10│+ 1.49│ ▲ 0.06
2007│11│+ 0.72│ + 0.50
2007│12│+ 1.27│ + 0.79
──┼─┼────┼────
2008│ 1│+ 1.34│ + 0.81
2008│ 2│▲ 0.66│ ▲ 0.02
2008│ 3│+ 3.46│ ▲ 1.55
2008│ 4│▲ 0.42│ ▲ 0.11
2008│ 5│+ 0.06│ ▲ 0.18
2008│ 6│+ 1.08│ ▲ 0.48
2008│ 7│+ 0.02│ ▲ 0.68
2008│ 8│+ 0.87│ ▲ 0.51
2008│ 9│+ 1.40│ ▲ 0.31
2008│10│+ 2.25│ ▲ 0.42
2008│11│+ 2.10│ ▲ 0.53
2008│12│+ 5.82│ ▲ 0.87
──┼─┼────┼────
2009│ 1│+ 4.53│ ▲ 0.32
2009│ 2│+ 6.02│ ▲ 0.30
2009│ 3│+ 8.75│ ▲ 1.31
2009│ 4│+ 7.69│ ▲ 1.52
2009│ 5│+ 7.50│ ▲ 1.95
2009│ 6│+ 6.61│ ▲ 2.21
2009│ 7│+ 4.84│ ▲ 1.98
2009│ 8│+ 4.32│ ▲ 1.56
2009│ 9│+ 5.06│ ▲ 1.39
2009│10│+ 2.41│ ▲ 1.70
2009│11│+ 3.11│ ▲ 1.90
2009│12│+ 4.53│ ▲ 1.56
──┼─┼────┼────
2010│ 1│+ 4.32│ ▲ 1.12
2010│ 2│+ 2.48│ ▲ 1.13
2010│ 3│+ 1.68│ ▲ 0.41
2010│ 4│+ 3.21│ ▲ 0.69
2010│ 5│+ 5.45│ ▲ 0.61
2010│ 6│+ 4.80│ ▲ 0.17
2010│ 7│+ 6.16│ ▲ 0.16
2010│ 8│+ 6.88│ + 0.35
2010│ 9│+ 3.60│ + 0.02
2010│10│+ 7.31│ + 0.38
2010│11│+ 9.08│ + 0.02
2010│12│+ 3.46│ + 0.27
──┼─┼────┼────
2011│ 1│+ 4.69│ + 0.14
2011│ 2│+ 4.55│ + 0.69
2011│ 3│+ 19.82│ ▲ 0.18
2011│ 4│+ 20.73│ ▲ 0.11
2011│ 5│+ 13.15│ ▲ 0.13
2011│ 6│+ 15.12│ ▲ 0.17
2011│ 7│+ 13.08│ ▲ 0.43
2011│ 8│+ 13.43│ ▲ 0.59
2011│ 9│+ 16.25│ ▲ 0.49
2011│10│+ 13.75│ ▲ 0.35
2011│11│+ 13.41│ + 0.10
2011│12│+ 14.22│ ▲ 0.18
──┼─┼────┼────
2012│ 1│+ 13.15│ ▲ 0.77
2012│ 2│+ 10.99│ ▲ 0.64
2012│ 3│▲ 5.08│ ▲ 0.37
2012│ 4│+ 2.20│ ▲ 0.43
2012│ 5│+ 2.81│ ▲ 0.47
2012│ 6│+ 10.11│ ▲ 0.10
2012│ 7│+ 9.50│ ▲ 0.14
2012│ 8│+ 9.20│ ▲ 0.03
2012│ 9│+ 9.65│ ▲ 0.21
2012│10│+ 13.18│ + 0.21
2012│11│+ 8.51│ ▲ 0.10
2012│12│+ 10.71│ ▲ 0.61
──┼─┼────┼────
2013│ 1│+ 14.27│ + 0.27
2013│ 2│+ 16.19│ + 0.25
2013│ 3│+ 21.92│ + 0.50
2013│ 4│+ 34.20│ + 0.59
2013│ 5│+ 37.56│ + 0.68
2013│ 6│+ 34.36│ + 0.46
2013│ 7│+ 41.52│ + 0.54
2013│ 8│+ 44.40│ + 0.46
2013│ 9│+ 43.38│ + 0.81
━━┷━┷━━━━┷━━━━
【データ出典:マネタリーベース…日本銀行『時系列データサイト』http://www.stat-search.boj.or.jp//就業者数…統計局『労働力調査』http://www.stat.go.jp/data/roudou/】



金融政策と就業者数の変化につきまして、以下の様子が見受けられます。



金融緩和………2001年 9月~2004年 2月(30ヶ月)
就業者数増加…2003年12月~2008年 1月(50ヶ月)

金融引き締め…2006年 3月~2007年 8月(18ヶ月)
就業者数減少…2008年 2月~2010年 8月(31ヶ月)



金融政策が雇用に反映するには、
「約2年のタイムラグが有る」
という事ですね。



一方、政府支出はこの時、如何だったのでしょうか?



【表2 公的資本形成と公的需要の対前年比】
━━┯━━━━━━┯━━━━━━
暦年│公的資本形成│ 公的需要
──┼──────┼──────
2001│  ▲ 5.8  │  + 0.9
2002│  ▲ 6.8  │  ▲ 0.5
2003│  ▲ 9.2  │  ▲ 2.4
2004│  ▲ 7.0  │  ▲ 1.2
2005│  ▲ 9.2  │  ▲ 1.5
2006│  ▲ 3.6  │  ▲ 1.2
2007│  ▲ 4.5  │  ▲ 0.2
2008│  ▲ 4.1  │  ▲ 0.5
2009│  + 4.0  │  + 1.3
2010│  ▲ 0.0  │  + 1.1
2011│  ▲ 6.9  │  ▲ 0.3
2012│  +12.2  │  + 3.1
━━┷━━━━━━┷━━━━━━
【データ出典:内閣府『国民経済計算』http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/menu.html】



雇用が増加しております2004~2007年は、公的資本形成も公的需要も減少しております。



また、公的資本形成が増加しております2009年は、雇用は減少している事が分かります。



すなわち、我が国に於きましては、
「雇用を増やすには、金融緩和が有効である」
「金融政策が雇用に影響させるまで、約2年のタイムラグが有る」
「財政政策に拠る雇用への影響は弱い」
という事になる訳ですね。



勿論、
「財政出動はデフレ脱却には不要」
とは申しません。



金融緩和政策の効果を、より一層早める為にも、貨幣乗数を高める効果が有る財政出動政策は、デフレ脱却には必要です。



すなわち、デフレ脱却への政策としまして、
『金融緩和が主、財政出動が従』
という事ですね。



にもかかわらず、
「消費税増税を実施しても財政出動すれば大丈夫」
として消費税増税を安倍首相に捻じ込んだ財政均衡主義者を、私は許しません。



まだまだ続きますよ。



『木下康司を討て!!』









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