JR線では、人を乗せる旅客列車と同時に荷物だけを載せる「貨物列車」が運行されている。
一方で私鉄線では、一部を除き運行されていない。
東武鉄道や西武鉄道のようにかつて運行していた私鉄もあるが、輸送量が減少したため廃止している。



↑あいの風とやま鉄道線(旧JR北陸線)高岡に止まる貨物列車。
この時はなぜか機関車が連結されていなかった。
貨物列車の主体はコンテナに荷物を詰めて運ぶスタイルだ。






↑あいの風とやま鉄道線(旧JR北陸線)東滑川~魚津。
貨物列車は両数が長い事が特徴で、東海道線系統では最大26両まで連結。

★荷物の運び方

個人で荷物1個を運ぶために貨物列車を使う事は出来ないと思って良い。
その場合は、郵便やヤマト運輸等の運送会社に頼む事になる。
主に法人が製品等の配達物をまとまって大量に運ぶ必要がある場合に使う事が多い。
「製品等」と書いたがこれが実に多い。
例えば、雑誌や新聞から、農作物、スーパー等の販売店で売られている商品、工業部品、石油等の化学製品、新製した鉄道車両までさまざまだ。
コンテナ1個単位から運ぶ事が可能で、工場や問屋等でコンテナに荷物を詰める。それを貨物駅にトラックで運ぶ。貨物駅ではコンテナを直接貨物列車の貨車に載せるだけで良く、細かく積み替える必要がない。
貨物列車で荷物を目的地まで輸送し、到着の貨物駅でコンテナをトラックに載せて、荷主の所まで運ぶ。
コンテナ以外には、専用のタンク車(主に石油製品)、ホッパ車(主にセメント)等もある。

一度に大量の荷物を運ぶ事が可能なため、トラックで運ぶよりも非常に効率が良い。
しかも鉄道輸送は二酸化炭素等の温室効果ガス排出が少ないため、環境に優しい。
ダイヤも決まっているため、到着時刻もだいたい読める。
最近では、トラックドライバー不足もあるため、貨物列車は増発傾向だ。

大手スーパーのイオンが専用列車を仕立てるほどで、この貨物列車に積まれた荷物は、イオングループの販売店で売る商品が入っている。
ヤマト運輸や佐川急便や福山通運等も、本来ならば自社のトラックで輸送する宅配物を、イオン同様に専用列車を仕立てて運行している。
コンテナにはヤマト運輸や佐川急便のロゴマークが書かれてあり、前から後ろまで全て「SAGAWA」一色となる。
佐川急便と言えば、「スーパーレールカーゴ」(SRC)も存在を忘れてはならない。
これは「貨物電車」。車両の仕組みが動力分散方式で、機関車牽引の本来の貨物列車よりも高速走行が可能。
SRCでは旅客列車と同等の130km/hが可能だが、本来の貨物列車は100km/hが最速。
毎日東京~大阪で1往復深夜から早朝にかけて運行されており、概ね6時間前後で結ぶ。

では、「どこからどこへ運んでいるのか」。
前述のとおり、コンテナを貨物駅でトラックに積み替えるため、実際の列車の運行は「拠点間」となる。
例えば、北海道~首都圏、北海道~九州、首都圏~関西等となる。
荷主によっては、専用の貨物線を保有。自社の施設を出ると近隣のJR線と接続。ここに貨物列車を走らせて最寄りの大きな拠点となる貨物駅や大きな港まで運ぶ。
ところが、最近は幹線路線のみに走らせる傾向が強い。ローカル線クラスになると列車で荷物を運んでほしい荷主がいても、JR貨物の都合で半ば強制的に廃止する所もある。(例えば、岳南鉄道や三重県の紀勢線等)
その場合は、トラック輸送等に切り替えざるを得なくなる。
すなわち、「儲かる路線」しか貨物列車を運行しない傾向だ。

では、幹線路線とはどこの事を示すのか?
東海道線・山陽線・鹿児島線(肥薩おれんじ鉄道線も含む)・予讃線・日本海縦貫線(北陸・信越・羽越・奥羽線等の大阪~青森にかけての日本海側各線の総称)・高崎線・上越線・中央線・篠ノ井線・東北線(青い森鉄道線とIGR線も含む)・常磐線・津軽海峡線・函館線・室蘭線・根室線等である。
各貨物駅を拠点に荷物輸送をする事になる。
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