デカルトの、精神を導くための「規則」のなかに、「自然のままでは秩序が存在しない事物のなかにも、秩序を想定してかかること」、というのがあるけど、楽譜を滞りなく弾けるようになるためには、弾き方の秩序をその都度楽譜のなかに積極的に発見してゆくという思考実践が必要だね。作曲家自身においてもきっと同じ秩序が意識されていたにちがいない、と思えるほど整合的な秩序を、じぶんで楽譜のなかに見いだしてゆくんだ。 

 

 

 

 

雑草のなかを歩む子猫は、じぶんを、ジャングルのなかを獲物を求めて悠然と彷徨う王者だと思っている。子供の頃、倉庫のなかを一大探検場として真剣に遊んでいたぼくと違わない。 

 

 

猫もまた音楽の聞こえる場処では、鑑賞しているようにくつろぐ。すくなくとも警戒したり逃げだしたりしない。