朝教室に入るとクラスのみんなに囲まれた。
「平手友梨奈さんは!?」
「転校するってほんと??」
ねる「もうどうも出来ないよ・・・。」
するといつもクラスの中心にいる志田愛佳さんが隣の守屋茜さんに耳打ちした。
茜「探しに行けばいいじゃん。」
理佐「平手さんは長濱さんにとって大切な存在なんでしょ?」
ねる「うん。」
理佐「会いに行けば?」
ねる「うん。」
出来ることなら今すぐにでも会いに行きたかった。
でも私は友梨奈がどこにいったのかも知らないし電話をかけても繋がらない。
モヤモヤしたまま1年が過ぎた。
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私は今大学生。
あの奇跡のような出来事から4年たっている。
今日は友香が経営している喫茶店に来ていた。
友香「いらっしゃい。」
ねる「うん。」
友香「久しぶり」
ねる「久しぶり。」
友香「何が欲しい?」
ねる「じゃあコーヒーで。」
友香「かしこまりました。」
読書をしたり友香と話したりして喫茶店での時間を過ごした。
チャリンチャリン〜
友香「いらっしゃいませ・・・!?」
友香が目を見開いたので私も後ろを振り返るとショートカットの女の子が立っていた。
友香「友梨奈・・・」
ねる「友梨奈!!」
私は立ち上がって友梨奈の元へいって抱きついた。
でも友梨奈は私の手をほどいた。
友梨奈「ごめん・・・ねる・・」
ねる「ううん。」
友梨奈「ゆずきは・・いない・・」
ねる「・・・っぐす・・」
ゆずき。
私はゆずきが言ったことを思いだした。
『第2の人格だから友梨奈に取られちゃうなぁ。』
行かないでよ・・・
友梨奈の中に残って欲しかった。
友梨奈は私を抱きしめた。
友梨奈「ごめん・・・ごめんね。」
ねる「行かないでよ・・・ゆずき。」
友梨奈「私だったら・・・ダメかな?」
ねる「え?」
友梨奈「私の中にゆずきはいるよ。今でも。でも・・・私がいるから・・」
ねる「友梨奈・・・」
友梨奈「私はゆずき。ゆずきは私。でしょ?」
ねる「うん!」
ゆずき。友梨奈の心の中にずっといてね。
心の中から私たちを見守ってください。
友梨奈「ゆずきは、エキセントリックって曲を作ったんだよ。」
友梨奈は1枚の紙を私にわたした。
『I'mエキセントリック変わり者でいい。理解されない方がよっぽど楽だと思ったんだ。人の目気にしない、愛なんて縁をきる。はみ出してしまおう自由なんてそんなもの。』
私はこの歌詞に心が締め付けられた。
まるでゆずきの感情を表した歌だったから。
最後まで自分の生き方で生きてきたゆずき。
私は尊敬してるよ。
変わり者じゃない。
葉山ゆずきという1人の人間として。
~END~