クリーニング難民
テーマ:日記とかもろもろいつも使ってたクリーニング屋(というかクリーニングの取次ぎをしてたコンビニ)がつぶれたので、やむなく他のクリーニング屋を物色。
商店街をフラフラ歩いて見付けたクリーニング屋に突入。
入るなり、「うちは高いよ。あちらにもっと安い店があるから。」とよその店を薦められる。
なんだろ、一見さんお断りなのか。それとも一般庶民を相手にしない高級店なのか。店構えはシャビーなのに・・・。
仕方がないので、薦められたクリーニング屋に入る。さっきの店よりは確かに安い。おばさんが店に出てきたので、Yシャツ5枚とスーツをクリーニングに出す。
おばば「いらっしゃい。 初めて見るけど、この近所?」
私「ええ。 歩いて3分くらいです。」
おばば「そう。 音楽やってるの?」
私「は? いえ、まったく。」
おばば「そう。 うちの息子も音楽やってるのよ・・・。
(この後、うちの息子の音楽話がえんえん続くので割愛)
あら、いけない。 クリーニングよね。 ごめんなさい。」
私「・・・。 じゃ、このYシャツとスーツをお願いします。」
おばばは急に真剣な顔になって、手書きの台帳に、Yシャツ、Yシャツ、・・・、スーツ上、スーツ下、などと書き込みながら、
「あら、いけない。 Yシャツっていくらだったかしら?」
とか訊いてくる。
・・・知らないよと思いつつ、料金表を見ながら、「200円って書いてありますよ。」と教えると、
「ありがとう。 じゃ、スーツは?」と悪びれることなく、重ねて訊いてくる。
・・・なんなんだこの店はと思いつつ、料金表を見ながら、「上が500円、下が380円みたいです。」と答える。
「ありがとう。 ごめんなさいね。 主人が外出してしまって、私よく分からないの。」とカミングアウトしたので、ようやく状況が飲み込めた。
お金を払おうとすると、
「えぇと、たしかこのままお金もらっちゃダメなのよね。 なにか足してたのよね・・・。」と悩んでいるので、
「ひょっとして、消費税のことですか?」と親切に教えてあげる。
気を取り直してお金を払おうとすると、
「合計いくらになるのかしら?」とか訊いてくるので、何故か私が電卓で合計を出す破目に・・・。
セルフサービスかよ・・・。
苦笑いをしつつお金を払おうとすると、
「あら、お釣りいるの? レジの使い方が分からないから、お釣り出せないの。 ちょうどで頂けるかしら?」などと、5千円握り締めた私に無茶なリクエストをしてくる。
そういえば、よくよく店内を見ると、賽の河原の積み石のように、あちこちに硬貨が積み上げてある(笑)。きっと成仏できなかった客が積んでいったものだよ。あぁ、おっかない。
さて、どうしたもんかと思っていると、おばばがデパートの紙袋にマジックで何か書いている。覗き込むと、どうやら私の名前と洗濯物の数、金額、らしい。
書き終わると、私のほうを向き、「今度、取りに来るときに払ってくれればいいから。」と素敵な申し出をしてくる。
「忘れないように、ここに書いておいたから。」とデパートの紙袋を得意げに見せるおばば。
メモ帳代わりだったのか・・・。しかも、メモ帳はレジの横に置いてあるじゃないか・・・。
すっかり脱力しながら店を出る私の背中に、おばばは追い討ちをかける。
「ありがとう。 音楽頑張ってね!」
だから、やってないんだって!












