2011年05月25日

腎血管性高血圧

テーマ:高血圧

腎血管性高血圧の腹部エコー所見:


①腎動脈流速>200cm/sec

②腎動脈/大動脈の流速比(RAR)>3.5

③腎サイズの左右差>1.5cm


の場合、有意な腎動脈狭窄を疑う。


腎血管性高血圧のステント治療(PTRA)の適応:


classⅠは


コントロール不良な心不全に合併した腎血管性高血圧


のみ。CHFが70%改善するようだ。

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2009年12月17日

アンギオテンシンⅡは主に腎臓を介して高血圧を惹起する

テーマ:高血圧

アンギオテンシンⅡはAT1受容体を介して高血圧を惹起するが、その際にどの臓器のAT1受容体がもっとも重要かを明確に示したマウスを用いた動物実験がある。


まずAT1受容体ノックアウト(KO)マウスを作製。野生型マウスとの間の腎移植をもちいて4種類のマウスを作製する。


1 野生型マウスに野生型マウスから腎臓を移植する (野生型)

2 KOマウスにKOマウスから腎臓を移植する(全身KO)

3 KOマウスに野生型マウスから腎臓を移植する(腎以外全身KO)

4 野生型マウスにKOマウスから腎臓を移植する(腎のみKO)


すると、血圧は


野生型 > 腎以外全身KO=腎のみKO > 全身KO


であった。


次に、アンギオテンシンⅡを1000ng/kg/minで4週間に渡り持続注入すると、当然ながら全身KOでは血圧は上昇せず野生型では上昇したが、腎以外全身KOと腎のみKOは異なる経過を示した。


どちらも最初は血圧が上昇しはじめたが、3日程度で腎のみKOは血圧が下がり始め、全身KOよりは少し高いレベルで横ばいになった。腎以外全身KOでは血圧はどんどんあがり続け、20日後には野生型と同程度の高血圧になった。


つまり血圧は、


野生型=腎以外全身KO > 腎のみKO > 全身KO


となった。


さらに心肥大の程度を調べると、


野生型 > 腎以外全身KO > 腎のみKO=全身KO


であった。つまり、心肥大の生成には心臓のAT1受容体より全身の高血圧の方が重要だということ。


文献: PNAS 103: 17985-17990, 2006


*******************************************************


この研究を見ると、Value研究を思い出す。


心疾患ハイリスクの高血圧患者を対象にCa拮抗薬(amlodipine)とARB(valsaltan)を勝負させたところ、Ca拮抗薬の方が血圧が良く下がり、二次エンドポイントである心筋梗塞の発症が有意に減ったというものだ。ちなみに新規糖尿病発症はARBの方が有意に少なかった。


心保護の上でも、最優先すべきはしっかりと血圧を下げることであり、臓器保護効果はその次の優先度だということだ。


また、糖尿病患者に対する最新の高血圧治療ガイドラインでは、まずRAS阻害薬を投与し、次にCa拮抗薬ないし利尿剤を投与すべしとなっている。2nd choiceのCa拮抗薬と利尿剤ではどちらを優先するかはガイドラインでは明示していない。


Valueでは、Ca拮抗薬やARBで降圧不十分な場合にはそれぞれ利尿剤(hydrochlorothiazide)を加えていた。

つまり、降圧力は


Ca拮抗薬+利尿剤 > ARB+利尿剤


である(少なくともamlodipineとvalsartanでは)。


Valueの負けパターンにはまるのは避けたいので、自分はARBに加えるのはまずCa拮抗薬にしている。

ARBが効きにくい人には利尿剤が有効という考え方もあるようだが、ならなぜValueの結果になったのか。


降圧力に関して、Ca+利尿剤>Ca+ARBという可能性はないとはいえず、ARB+利尿剤>ARB+Caも無いとはいえないが・・・。ARB+利尿剤 vs ARB+Caの試験なら、ARBメーカーがやればどちらが勝っても企業的にはOKですね。同様に、Ca+利尿剤 vs Ca+ARBはCaメーカーがやればいい。


総論ではなく、この患者にはこの組み合わせが一番良いという個別の指標があればベストだ。

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2008年04月04日

血圧が下がるワクチン

テーマ:高血圧

アンギオテンシンⅡという昇圧物質に対する抗体を体内に作らせるワクチンを注射すると、血圧が下がるという論文がLancet誌に報告された。ワクチンは2回接種し、その後体内の抗体価が最大になる14週で、平均血圧が収縮期で9mmHg、拡張期で4mmHg下がったという。特に早朝血圧に効果があった。さしたる副作用は無かった。


初年度に少なくとも2回は注射が必要なようだが、毎日降圧剤を飲むよりは便利。ただ、病原体ではなく、内因性のホルモンに対するワクチンを接種してしまうわけで、いわば意図的に自己免疫病を作るようなものだという言い方もできます。長期の効果や副作用の検討が必要でしょう。


Effect of immunisation against angiotensin Ⅱ with CYT006-AngQb on ambulatory blood pressure: a double-blind, randomised, placebo-controlled phase Ⅱa study.

Alaoin C Tissot et al. Lancet 371: 821-827, 2008

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2005年02月28日

手術でなおる高血圧

テーマ:高血圧
 高血圧の最大の原因は動脈硬化です。動脈硬化のリスクは加齢、男性(女性に比べ)、高血圧自身、高脂血症、糖尿病、喫煙などです。また肥満や塩分摂取過多など生活習慣でも血圧は上昇します。
 しかし、高血圧の中には二次性高血圧といって、別の疾患によって二次的に起こる高血圧もあります。ホルモン異常による高血圧もありますが、その中でも一番頻度的に多い(新規高血圧の約6%)として注目されているのが、原発性アルドステロン症です。
 原発性アルドステロン症は、副腎皮質から分泌される鉱質コルチコイド(ミネラルの代謝を司るホルモン)であるアルドステロンが出すぎてしまっている疾患で、高血圧、低カリウム血症を呈します。特に、片側の副腎腫瘍(良性であることが多い)がアルドステロンを過剰産生している場合は、手術で腺腫を除去すれば直ります。現在は、腹腔鏡(内視鏡)で手術できます。
 どうすれば発見できるか。朝、できれば安静臥床状態で採血し、レニン、アルドステロンというホルモンの値を測定すれば、採血1本でスクリーニングできます。以前は、低カリウム血症を伴うことが多いとされていましたが、実際には原発性アルドステロン症の約30%に過ぎないと分かってきたので、新規に高血圧と診断された人には本疾患をルーチンでチェックすべきかも知れません。
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