Apple の終焉。
テーマ:ブログご存知の通り、iPhone 4S は大方の予想と期待を大きく下回る結果となっています。新型機としてはやや時代遅れ気味のハードウェアと、何ら革新的ではないサービス。在庫処分にしか見えない iPhone 4 と iPhone 3GS の叩き売り・・・。
Apple は先週の Amazon の強烈なパフォーマンスに、完全に立ち位置を失いました。
Amazon は "Nook Color キラー" になると見られていましたが、ふたを開けてみれば実は "Apple キラー" の色の方が濃かったわけです。
B&N は可哀想ですが、Nook に勝ち目はありません。この点で確かに Nook Killer ではあります。Nook Color は Kindle Fire にあらゆる点で劣っているわけですから・・・。(強いて B&N の良い点を挙げれば、子供向けコンテンツは子を持つ親としては少しありがたいとも言えます。が、タブレットの顧客ターゲットは、絵本を読む程度の子供であるわけがありません。)
「いやいや Amazon は eBook リーダーとタブレットだろ。Apple とは関係無いじゃん」
と思われる方もいるかもしれませんが、私はそうは思いません。
もっとも大事なところで、Apple を凌いだと見ています。
Amazon は先日、 Prime 会員が多くのテレビ番組やビデオを無料でみられるようにしました。
日本の最近のテレビ事情は正直よく分かりませんが、アメリカではテレビを見るにもたいていの人がケーブルテレビ等の契約をしています。Amazon のサービスはそのテレビ契約を不要にするものです。インターネットさえ繋がれば、多数のテレビ番組や映画などをその場でみられるようにしてくれます。
例えば、Amazon の Prime Instant Video は次のようにテレビから閲覧できます。
我が家のテレビの例です。
Blu-Ray プレーヤーのメニューから Amazon Video を選択するとこの画面。

左下には NEW! Prime Instant Videos のアイコンがあります。

多数のビデオが無料で閲覧可能です。中には HD もあります。

確かに Prime 会員は $0 とあります。

Apple は iTune だけでも、こうした一般のテレビの中にもっと普及させなければいけなかったのです。
その点、Amazon はうまくやりました。
Apple の成功は iPhone というスマートフォンそのものよりも、iPod + iTune のメディア販売という土台を受け継いだ点がポイントでしょう。僕は iPhone の前に iPod + iTune があったように、Amazon の今後の大成功の前にこの Amazon の Video 配信があるのだと思うのです。
iPhone は Android との OS 競争、各社とのハード競争をしている間に、原点であるコンテンツをポカッと忘れていて、Amazon に完全に足元を掬われた形になってしまいました。
Amazon タブレット vs Nook Color という構図を世間が思い描いていたのが Amazon にとって幸運だったわけです。
Amazon の先週の革新的な発表。Apple はさぞ驚いたことでしょう。B&N は驚きすぎたのか、この一週間何も打つ手無しです・・・。
スティーブ・ジョブズ氏であれば、この苦境を乗り切ったかもしれません。
しかし新 CEO のクック氏はそれが出来なかった。
ついでにタブレットについても・・・やっぱりコンテンツそのものが重要
ついでに言えば、iPad の話題になると対になって出てくるのは Android タブレットですが、タブレットについても目先を変えて考えるべきだと思ってます。
ハニコムだの、アイスクリームサンドイッチだのとワイワイいってますが、実際 OS どうこうじゃないんです。タブレットをどう使うか、です。
9月末のモビライズカンファレンスでニールセン社が発表していましたが、タブレットの現在の利用状況は電子書籍、ビデオ、音楽等の再生がほとんどです。
つまりそれをやりたいわけで、それができるのが、勝ちやすいわけですが、これもやはり Amazon の Instant Video がうまくやっているわけです。
Kindle Fire の OS のベースは 2.x ベースだそうですが、そんなのは問題じゃないのです。
だから僕は「Android か iPad か!」なんて単純に機能だけに着目した議論を見ると、視点を間違えているんじゃないかな、と思うのです。
ビデオはビデオ。コンテンツは一緒だよ、というのは間違いです。もし「音楽が一緒ならどれも一緒」だとしたら、iTune がウケて、Tower Records がつぶれた理由が説明できません。同じものでも、どれだけ閲覧障壁、購入障壁を減らせるかという点が一番重要なのです。
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