『ナイン・テイラーズ』 ドロシー・L・セイヤーズ
ナイン・テイラーズ
訳者:浅羽 莢子 解説:巽 昌章 (創元推理文庫) 初版:1998年2月27日 (1958年に東京創元社より刊行) |
1934年の作。
イングランドで男子が死んだことを告げるために9回鳴らす鐘が「ナイン・テイラーズ」らしい。
年末に車が壊れたためお世話になった教会では、流感のために鐘を鳴らす人が足りないため代役を買ってでたピーター卿だが、春になり名家の墓所から身元不明の遺体が見つかり、再び訪れることに。
埋められたのは年末か年明け早々。
さらには20年前の高額の首飾り窃盗事件も絡んでいるらしい。
うざったく読んだ転座鳴鐘術もストーリー展開上無駄ではなかったし、途中頭の中が混沌としたが真相もなるほど。
終盤に村が水害に見舞われるところも緊張感があった。
今さら私が言うまでもないですが、やや冗長ながら傑作です。