『量子回廊-年刊日本SF傑作選』 大森望/日下三蔵・編
量子回廊 (年刊日本SF傑作選)
(創元SF文庫) 初版:2010年7月30日 |
「夢見る葦笛」 (上田早夕里)
「ひな菊」 (高野史緒)
「ナルキッソスたち」 (森奈津子)
「夕陽が沈む」 (皆川博子)
「箱」 (小池昌代)
「スパークした」 (最果タヒ)
「日下兄妹」 (市川春子)
「夜なのに」 (田中哲也)
「はじめての駅で 観覧車」 (北野勇作)
「心の闇」 (綾辻行人)
「確認済飛行物体」 (三崎亜記)
「紙片50」 (倉田タカシ)
「ラビアコントロール」 (木下古栗)
「無限登山」 (八木ナガハル)
「雨ふりマージ」 (新城カズマ)
「For a breath I tarry」 (瀬名秀明)
「バナナ剥きには最適の日々」 (円城塔)
「星魂転生」 (谷甲州)
「あがり」 (松崎有理)
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書き下ろしの『NOVA』よりは、すでに発表された作品の中から選択できるこちらの方が良作揃いと思えど、そうでもないのだな。
これもSF、あれもSF、と手を広げすぎてるような気も。
どれもSFということに異議はないが、こんなん読みたかないな、というのもいくつか(かなり?)。
『NOVA』は「SFを書く」という前提があるが、こちらでは作者に「SFを書く」という意識がなかったが結果的にSFに見えないこともないという作品がいくつか選ばれているからか。
「SFの浸透と拡散再び」にならねばよいが。
個別では、
「無限登山」が一番読み応えがあったな。
上田早夕里と三崎亜記はニ度と読む気がしなかったのだが多少見直した。
森奈津子は、西澤保彦の昔のエログロの愚作を読まされているよう。
谷甲州が一番ストレートなSFだが、ここに入れるとなんか場違いのようで気の毒。
瀬名秀明はやっぱり私には合わないな。
思いっきり上から目線で失礼しました。