『ボナンザVS勝負脳~最強将棋ソフトは人間を超えるか』 保木邦仁&渡辺明
ボナンザVS勝負脳―最強将棋ソフトは人間を超えるか
保木邦仁、渡辺明 |
- はじめに 保木邦仁
- 第1章 ボナンザ誕生 保木邦仁
- 第2章 コンピュータとの対決 渡辺明
- 対談 保木邦仁×渡辺明
- 第3章 コンピュータ将棋の新たな可能性 保木邦仁
- 第4章 プロ棋士はこう考える 渡辺明
- 終章 科学的思考とは? 保木邦仁
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- ボナンザが登場したのが2005年(?)。
- 無料でダウンロードできるフリーウェアとしてHP上に公開されたところが大反響をよんで、翌年の「世界コンピュータ将棋選手権」に初参加で優勝。
- そして、今年の3月に渡辺竜王との公開対局。
- 惜しくも終盤ミスがでて負けましたが、ボナンザ及び将棋ソフトの強さをまざまざと見せ付けました。
- もはやソフトに勝てる人間は一握りしかいません。
- 「勝てる」というのはたまたま1勝できるのでなく、7戦して勝ち越せるレベルのこと。
- 私だって羽生さんと10000局も指せば、もしかして一発入るかもしれませんが(無理でしょうが)、7戦して4勝というのは絶対に無理ですね。
- チェスの世界チャンピオン・カスパロフがIBMのディープブルーというチェスコンピュータに負けた(6戦して1勝2敗3分)のが10年前。
- チェスはまだコンピュータと人間(トップレベルの、ですが)がいい勝負ですが、バックギャモンやオセロだと人間は全く歯が立たないそうです。
- 将棋の世界でもトップがコンピュータに負ける日は時間の問題なのか。
- 保木さんは普段は分子レベルの研究をされてて、たまたまディープブルーに関する論文を読んで興味をもったそうな。
- でも、チェスの研究は進んでいるので将棋ならどうかと挑んだようです。
- しかも、保木さん自身は将棋は5級程度の腕前だというのにも驚かされました。
- 渡辺竜王もボナンザとの対局においては、1番勝負ですので万が一にも負けてはいけないとボナンザの研究に余念がなかったようです。
- 100局に1回負ける程度であっても、その1回が公開対局の場でしたら大騒ぎになりますからね。
- 保木さんはボナンザをもっと強く、相手が人間であれコンピュータであれ、番勝負で優位にたてる強さにしたいそうな。
- 将棋というゲームの解を解き明かしたいのでしょうね。
- 究極には、「先手が勝つ」、「後手が勝つ」、「引分け」、の3つが考えられますが、それをご存知なのは将棋の神様だけですね。
- でも、こういう方が将棋に関わってくれて、迎えうつ側も負けてなるかと闘志満々ですから、これが良い方向を向いている限りは将棋の未来に心配はありません。
- たとえ、人間がコンピュータに負ける日が来ることとなっても。
- 将棋というボードゲーム自体は不滅ですから。