凛屋日記

石川県七尾と金沢に店を構える創業明治四十年の呉服店。
きものと暮らす、きものを楽しむ徒然日記。


テーマ:

今回ご紹介するのは、女児訪問着の御誂えです。


とってもお着物好きな誂え主のお客様は、

お嬢様が七歳の七五三詣りにお召しになられる四ッ身訪問着をお探しでした。


七五三にはまだ少し先ですが、お着物が大好きで目も肥えてらっしゃる故に

拘りの一枚を求めて悩んでいらっしゃいました。

お求めのものは、地色が綺麗なエメラルドグリーンで、柄は派手すぎないもの、とのこと。

しかし、地色と柄の両方がピピッと来るものがなかなかなく、

御誂えをさせていただくことになりました。


呉服屋嫁日記-rny


お客様とお話を詰めながら、私が小下図を描かせていただきました。

ご希望は 『 宝尽くし 』 。私もとても好きな文様です。


打出の小槌、隠れ蓑、如意宝珠、丁子、鍵、分銅・・・・・・


バランス良く配置して描いていきます。

上前の柄の大きさ、

袖の流れはどんな感じにするか、

胸はどんな柄付けがよいか、

などとご相談しながら描いたものを、その都度ご確認いただいて

小下図が右のように完成しました。




小下図に基づいて、友禅師が原寸大に図案を起こします。

起こした図案を青花で生地に写し描き、次は糊を置きます。


 呉服屋嫁日記-rny   →  呉服屋嫁日記-rny
    < 生地に青花で描かれた下絵 >                 < 糊置きが完了した生地 >


そして友禅 ( 彩色 ) です。

地色は既に決定しておりますので、それに合うように柄の色を決めていきます。

地色が鮮やかなので、柄の色は渋めの色味をご希望でした。

あくまでもお子様のお着物ですので、子供らしい可愛らしさも取り入れつつの色味決定です。


彩色が済むと、地色が白いままの生地をお客様に確認してだきます。

色にもご満足いただけたら、ついに地染へGO!


地染し、蒸し・水元の工程を経た生地がこちらです。


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 呉服屋嫁日記-rny   →  呉服屋嫁日記-rny
        < 彩色された状態 >                   < 地染・蒸し・水元の後の反物 >


そして仕立てあがったものがこちらです。


呉服屋嫁日記-りんや

             『 御誂え 加賀友禅 女児訪問着 』



四ッ身裁ちではなく、本裁ちとなっております。


それは、お嬢様が成長され、十三詣りにもこのお着物着られるようにと

後に仕立て直しをする前提の寸法でお仕立て致しました。

内揚げも大きく取り、袖は裁つことになりますので、予め裁つ場所を計算した柄の配置になっています。

さらに身巾は、巾出しをしたときに最初は見えない柄が中から現れるようになる細工をしてあります。

成長してからもお子様がうれしくなる仕掛けとなりました。



色・柄ともに、お客様に大変ご満足いただける仕上がりとなりました。


別誂えというものは、見本がありません。

だからこそ、都度のご確認とご相談を繰り返し、お客様と共に 「 共同制作 」 出来るのが別誂えの良さです。










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