生殖医療に魅せられて

テーマ:

妊娠して出産に至ることは数々の奇跡を乗り越えてたどり着く、まさしく奇跡の連続です。

生殖医療の事を勉強して、深く知れば知るほどそう思います。日々新しい知見を学び日々感動します。

生殖とは本当によくできたシステムであり、長い進化の過程で弱点を克服して、生き物が生き物として、そして人が人であるために築き上げられた、まさに神が作った賜物であると実感します。

精子、卵子、子宮、卵巣、卵管などその全てがまさに奇跡としか言えません。

これらの生殖細胞や器官が適切な時期に適切に機能して初めて妊娠というまさに究極の奇跡が生まれるてくる事になります。

 

現在は体外受精、顕微授精という素晴らしい技術があり、その一つ一つ丁寧にかつ正確に行う事で、その奇跡を現実に変えることが出来ます。

 

これは一昔前にはあきらめていたことが現在は妊娠する事ができる。まさに医療の進歩の成果です。

 

顕微授精が無い時代には男性不妊は完全に子を持つ事を諦めていました。体外受精しか方法がなく、なす術がないという状態です。わずかな精子を卵子の周りに振り掛けたりしても受精するわけがありません。

今では顕微授精は当たり前ですが、この技術が臨床に応用されるまでに数多くの失敗、研究がありました。その多くが私の母校である福島医大や留学したハワイ大学で行われた事はとても誇らしく思います。1994年に日本で初めて顕微授精での出産例が福島医大で行われています。

 

この顕微授精の臨床への応用は私が学生の頃に始まりました。私が医学部の5年生の時に目の前で医師から顕微授精を見せてもらい、命の神秘に心底感動しました。この当時は培養士という職種はなく、顕微授精はほとんど全て医師が行っていました。

 

たった一つの卵子と一つの精子から人ができる、当たり前の事ですが、これを目の前で直に見せられて、その瞬間に生殖医療の世界に魅せられました。

AD