凍結融解胚移植:自然周期について


以前「融解胚移植:自然周期vsホルモンコントロール周期 」という記事でメリットやデメリットについて説明しましたが、今回は自然周期について少し詳しく説明します。


凍結胚移植を行う際、自然周期を用いる場合最も大切な事は、排卵日を正確に決定する事です。一日でもずれると妊娠率が低下します。排卵日を決定する方法としては以下の方法があります。

生理周期の12日目ころにエコー検査、ホルモン検査を行います。卵胞径が18mm以上なら、E2、LHの結果から排卵日を仮定します。そして仮定した排卵日の翌日に来院してもらいエコーで排卵を確認します。また血中プロゲステロン値の上昇も確認します。基礎体温で体温上昇も確認します。それらの結果から排卵日の仮定が正しい事を確認します。

つまり排卵の前後でエコー、ホルモン採血、基礎体温を用いて正確に排卵日を診断します。これによりほぼ間違いなく排卵日は特定できます。

排卵日を決定するための方法として上記以外に以下の方法があります。

1)卵胞径が18mm以上になった日の午前中にhCG5000IUを筋注して、翌日を排卵日とする方法。

2)卵胞径が18mm以上になった日の午前中にGnRHa300㎍点鼻して、翌日を排卵日とする方法。

3)12日目ころから1日2回(朝と夜)排卵キットにて自分でチェックを行い、14日目ころに来院して、エコー、採血、排卵キットから排卵日を決定する方法。

4)12日目ころから1日2回(朝と夜)排卵キットにて自分でチェックを行い、陽性になったら来院して連日エコーを行い、卵胞が消失した日を排卵日とする方法。


以上排卵日を決めるためにはいくつかの方法があります。少しややこしいですが、要は色々な手段(エコー、ホルモン採血、自己排卵検査、基礎体温)を用いて正確に排卵日を決定していきます。



ちなみに、自然周期にて凍結融解胚移植を行う場合、自然排卵を待つよりもhCGにて排卵のトリガーを起こしたほうが患者の通院回数が減るものの(3.46 vs 4.35回)、妊娠率は同等であったためhCG使用の方が患者の通院回数という負担を考えると好ましいという報告があります。その一方自然周期の際はhCGを用いない方がhCGを用いる場合と比較して妊娠率は有意に高い(31.1% vs. 14.3%)との報告もあります

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