7日始まったドイツG20が「もっけの幸い」とばかりに、安倍首相は歴史的惨敗を喫した都議選の追及を避けるように欧州歴訪中だ。前川喜平前文科次官が出席する10日の閉会中審査も欠席。12日帰国の予定だが、逆回転を始めた歯車は元に戻りそうにない。国民に顔向けできないのか、「お友達」ともども公の場から逃げ回っている。

 大敗の“戦犯”のひとりである稲田防衛相は7日、都内のホテルで開催するはずだった政治資金パーティーを「諸般の事情を考慮した」として、急きょ中止した。

「稲田大臣は都議選の応援演説で“防衛省、自衛隊としてもお願いしたい”と発言し、大バッシングを浴びました。それから間もない九州豪雨の対応中に防衛省を70分間も留守にしたのだから呆れます。内閣改造で交代は間違いありませんが、その前に自ら辞職を申し出るべきです」(政治評論家・伊藤達美氏)

加計学園から「200万円の闇献金」が渡っていたことが報じられた下村博元文文科相も5日に講演会をドタキャン。「このハゲーーッ!!」のパワハラ暴行の豊田真由子衆院議員は、入院したまま行方知れずになっている。森友学園と加計学園に関与したとされる安倍昭恵夫人は、今月21日に登壇挨拶する予定だった「日米国際海洋環境シンポジウム」を辞退した。

 都議選の“戦犯”たちは「引きこもり作戦」で不祥事が忘れられることを期待しているのだろう。

■このまま逃げ続ければ巨大化は避けられない

 しかし、そうは問屋が卸さない。

 9日17時から「安倍政権に退陣を求める緊急デモ」が新宿中央公園水の広場で開催される。安倍首相退陣を求めるデモは同日の同時間帯に名古屋、大阪、福岡でも行われる。さらに11日は、国会議員会館前と長野市、和歌山県新宮市で共謀罪施行に反対するデモが実施予定。都議選最終日に秋葉原で起きた“安倍辞めろコール”の国民運動が加速度的に全国に拡散しているのだ。
 
 「都議選に大敗し、安倍首相は神妙な面持ちで『深刻に受け止め、深く反省しなければならない』と言いましたが、具体的に何をどうするかには言及していません。首相がこのまま逃げ続ければ、退陣デモがますます増えるでしょう。10月下旬には愛媛で衆院補選があります。自民党が負ければ、ますます巨大なうねりになっていくと思います」(伊藤達美氏)

 安倍首相は前倒しで内閣改造を進め、起死回生を図ろうとしているが、口利きワイロ問題で辞任した“お友達”の甘利明前経済再生相を再入閣でもさせようものなら火に油だ。狂い始めた歯車は音を立てて壊れようとしている。

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