2011-03-20

今こそサマータイム導入を!

テーマ:電力・エネルギー問題

西陣に住んでます-六本木ヒルズ



[前記事] では、
福島第一・第二原子力発電所の電力が当分使えないことにより
東京電力管内では、今夏に確実に電力が不足することを示しました。


もう一度まとめておきますと、
東京電力の電力設備の総計約6300万kWに対して、
福島第一・第二原子力発電所940万kWが使えず、
中部電力からの融通電力が160万kWとすると、
6300万-940万+160万=5520万kWということになります。

(現在、緊急停止している火力発電所が全稼働するとしての計算です)


この稼働可能な電力設備の総計値の5520万kWは、

稼働率が100%になることはない水力発電所を含むことから
実質的には最大で5200万kWくらいの発電能力しかないと考えられます。

それに対して最大電力は冷夏で5500万kW
通常の場合は6000万kWくらいの値となります。
東日本が復興するためにしっかりとした経済活動が必要な中で
この電力不足は深刻な影を落とします。
このまま行くと、毎日のように計画停電を実施する必要が出てきます。
また、去年のような猛暑が日本列島を襲った場合、

熱中症が多発することも予想されます。


このクライシスを回避するためには、
もちろん一つ一つの省エネを積み上げるということが重要ですが、
これだけ大きな電力不足がある場合には、
エネルギー消費量をドラスティックに低下させる
マスタープランが絶対に必要であるかと思います。


そんな中、私は
中高緯度に位置する世界のほとんどの国が採用しているサマータイム

今年の6月~9月限定で日本でも導入すべきという意見を持っています。


多くの方々がすでにご存じかと思いますが、
サマータイム(夏時間)とは、
デイライト・セイヴィング・タイム(Daylight Saving Time)とも呼ばれるもので、
4月~10月の期間に時計の針を1時間進めて
太陽の光を最大限に利用しようとするものです。

詳しくは→[環境省パンフレット]


サマータイムを採用した場合、涼しいうちから仕事を始められます。
また、家に帰ってからもまだ明るいため、照明をセイヴすることができます。
このように意識しないで節電ができることがメリットとなります。


東京電力サービスエリアの現状を考えた場合、
サマータイムによって仕事のコアタイム(13:00-15:00)と
暑さのピーク(サマータイム採用時には15:00-17:00)がずれることが
何よりも最大電力を低減させることに貢献すると思います。


西陣に住んでます-電力のベストミックス


このサマータイムを日本で導入するにあたっては、
いろいろな問題点が指摘されています。
以下、ひとつひとつ考えて行きたいと思います。



晴れ晴れ晴れ晴れ晴れ晴れ晴れ



右矢印問題点:サマータイムを日本で導入しても効果が少ない?


冷房が完備されている日本では、
結局は会社で使う冷房が自宅の冷房に代わるだけで
エネルギー消費量の削減には効果がないという意見が多いのも事実です。


果たしてそうでしょうか?

私が考えるに、

確かに平時の日本ではエネルギー削減効果は少ないかもしれません。
ただし、今回のように計画停電をなんとか避けるために
省エネを実現しようと国民が強く望む状況下では
省エネに有利な環境を創出することによって、

かなりの効果が見込めると思います。

特に朝が早くやってくる東日本では、
朝の明るく涼しい時間帯を有効に使ったり
ヨーロッパのように夕日に照らされながら夕食をとることは
電力エネルギーを抑制することに少なからず効果があるはずです。


なお、中高緯度に位置する世界のほとんどの国が
サマータイムを採用していると先述しましたが、
トロピカルな国々でもサマータイムの考え方を実践している国が多くあります。

例えば、赤道直下のインドネシアでは仕事の始業時間が午前7:00
マレーシアでは始業時間が午前8:00という機関が少なくありません。
これらの国では、時計を進めることなしに、
早寝早起きすることで実質上のサマータイムで生活しているんです。
これは、第二次世界大戦中にインドネシア(東京との時差2時間)と
マレーシア(東京との時差1時間)の政府が、
朝9:00に始まる東京ビジネスアワーに合わすため
それぞれ始業時間を午前7:00、午前8:00に設定したことによるそうです。
ただ、彼らが今になってもそのビジネスアワーを変えないのは、
早朝から仕事をした方が涼しくて効率的であることを知っているからです。
そして午後3時午後4時という明るい時間帯に帰宅して
太陽の恵みを残らず受けた後でしっかり眠るわけです。



右矢印問題点:サマータイムを導入すると大混乱が生じる?


果たしてそうでしょうか?
私が考えるに、現在の計画停電による一喜一憂の大混乱と比較すれば
微々たるものだと思います。
ちなみに私も海外でサマータイムの開始日や
サマータイムの終了日を経験したことがありますが、
ホントに何のことはありませんでした。
ただ1時間だけ時計をずらしただけです。
朝に時計が変わってないのもいくつか見ましたが、
国民の一人一人が意識していれば、別になんてことないことです。


もちろん医療機関や交通機関や金融機関などでは、
コンピュータの時計を動かすのに思わぬ苦労やコストが

かかるかもしれませんが、
現在の日本が未曾有の国難に見舞われていることを考えれば、
技術的に不可能なことではないと信じたいです。
欧米では毎年普通に行われていることであることを忘れてはなりません。



右矢印問題点:サマータイム制度の周知活動が大変?


果たしてそうでしょうか?
例えば、今日本の国民で東電管内で計画停電が行われていることを
知らない人は皆無に等しいかと思います。
この情報化時代、総理大臣のTV会見+TVテロップで
実質上はすみずみまで十分に浸透するかと思います。
外国の交通機関や金融機関に対する案内は重要かと思いますが、
逆に先方は慣れたものだと思います。
国内での周知活動に神経質になる必要はほとんどないかと思います。



右矢印問題点:残業時間が増える?


それはむしろ企業のコンプライアンスと個人の問題です。



右矢印問題点:西日本では暗いうちに起床するというデメリットがある?


そうかもしれません。
ただ、今は日本の未曾有な危機なわけです。
不便を全日本でシェアすることに異議のある方は少ないかと思います。
むしろ多くの西日本の人達は、東日本の人達に対して
「できること」を望んで受け入れるのではと推察します。



以上、いろいろと問題点もありますが、
真夏に長時間停電になる苦しみに比べれば、
サマータイムの実施はけっして困難なハードルではないと思います。



晴れ晴れ晴れ晴れ晴れ晴れ晴れ



なお、サマータイムの導入が最もシンプルで効果が高い方法だと

私は思いますが、一応、プランBもあります。


それは、サマータイムを実施することなしに
政府や経団連の強い要望のもとで
会社や学校の始業時間を一律1時間早めるというものです。


これによって実質上はサマータイムと同じ効果が得られるはずです。
ただし、サマータイムに比べて生活習慣がつかみづらくなり、
健康に支障をきたす例が増えるかもしれません。


一方で会社の昼食時間(休憩時間)の分散化も重要かと思います。

実際、12:00-13:00の間に電力消費量は一時的に低くなります。
この電力消費量の少ない昼食時間を分散することによって
ピーク電力の最大量を減らすことができると思われます。
そして、昼食の時には[前記事] で紹介した東京電力のオフィスのように
照明と冷房を切ることも重要かと思います。


さらに最高に重要なことなんですけど、
何よりもピーク電力が観測される13:00-16:00には
民放各局はTV放送を自粛するという案が効果的だと思います。


テレビの消費電力の平均値を300W(0.3kW)

東京電力サービスエリアの1600万世帯にTVがそれぞれ2台あって、
同時間帯の総視聴率を25%と仮定すると、
消費電力は0.3kW×1600×2×0.25=240万kWとなります。

この電力量は揚水発電所の供給電力の2つ分にあたるかなりの数字です。


普段から他人の行動を思いっきり批判してる民放各局が
こんなに簡単にできる社会貢献をできないわけがないですよね(笑)


あえて言わせていただければ、

タバコのパッケージに「喫煙は健康に害をもたらします」と書いてあるように
TVの画面に「この時間帯のTV視聴は日本の電力供給に害をもたらします」

と夏の13:00-16:00の時間帯限定でテロップをいれるべきだと思います(笑)

この場合、けっしてテレビを視聴する側が悪いのではありません。

電力危機であることを知りつつ番組を提供する側が悪いのです。


以上、いくつかハードルはありそうですが、
今こそ日本はフットワークを軽くして
少しでもエネルギーの需給に対して有利な行動をとるべきだと思います。


東京電力サービスエリアのエネルギーデマンド&サプライの時間変化と
日本人の助け合いのスピリットとマインドを理性的に考えた場合、
サマータイムの導入というものが
省エネに最もインパクトがあるブレイクスルーになると私は強く思う次第です。

もちろん、以上の議論は併せて小さな省エネを積み上げることが

大前提となります。




最後に、今日本政府がすべきことは、

節電啓発等担当大臣

作業服で個々の地域を具体的に巡って、必要以上に深刻な表情で

「節電しましょう」と情緒的な訴えを繰り返すことではなく、

節電計画等担当大臣を任命して、経済産業大臣とともに
エネルギー需給を短期的に解決する実現可能なストラテジーを確立して

節電を確実に実現するマスタープランを迅速に策定することだと思います。


この夏、大変な苦難が待ち受けていることは目に見えているわけですから・・・




関連記事


[東京電力の計画停電を考える]

[今こそサマータイム導入を!]

[東京電力の計画停電を考える-2]


具体的な試算はこちら

[今夏の電力需給を分析する 1]

[今夏の電力需給を分析する 2]

[今夏の電力需給を分析する 3]




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