紫式部を地獄から救った小野篁 | 西陣に住んでます

紫式部を地獄から救った小野篁

紫式部と小野篁

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源氏物語を書いた紫式部が亡くなった後に地獄に堕ちたということを
皆さんご存知でしたかはてなマーク


これは多分ホントの話です(笑)。
なんてったって、れっきとした歴史文学書の「今鏡」に書いてあるんですから。


罪状は、
「源氏物語という色恋の絵空事を書いて多くの人々の心を惑わした」罪です。


このことは、
仏教でいう五戒の一つである妄語戒というウソつき禁止令を犯すことになり、
なんと大焦熱地獄に堕ちたそうです。


ちなみに大焦熱地獄とは、

地獄の中でも2番目に罪深き者が連れていかれる地獄で、
1つの宇宙が誕生して消滅するまでの長い期間にわたって、
焼かれて焦げ続けるというアッチッチな罰を受けるようです(笑)。


あまりにも怖すぎますね。


ただ、心配は無用です。
すでに、われらが小野篁(おのたかむら)
閻魔大王にとりなして、紫式部を無罪放免にしてくれているからです(笑)。


さて、ここで疑問なのが、

「小野篁は、なぜ紫式部を助けたのかはてなマークということです。


小野篁は西暦802年から853年まで生きた人で
紫式部が西暦1000年位を生きた人なので、

生前に面識があったわけでなく、接点もありません。


そんな中、有力な説が、
「熱狂的な源氏物語ファン紫式部の墓の横に小野篁の墓を移動させて、
 紫式部を助けるように頼んだ」

というものです。


勝手に墓を掘り起こして移動させてしまうなんて、
小野篁も「源氏物語ファン恐るべし」と思ったのではないでしょうか(笑)。
今度は何されるかわからないので、たまらず閻魔大王にとりなした(笑)

というのが真相ではないかと思います。


実際、この二人の墓は西陣の北にある紫野のお寺でもなんでもない場所に
ぽつんと二つだけ並んであるんですよ。


こちらは墓所の入口です。小野篁と紫式部の名前が見られます。

紫式部と小野篁


こちらは紫式部の墓

紫式部と小野篁


そしてこちらは小野篁の墓

紫式部と小野篁


2つの墓のレイアウトはこうなっています。

紫式部と小野篁


ちなみに、中世には源氏物語ファンによって
源氏物語と紫式部を供養する「源氏供養」というイベントも行われたそうです。


↓なお、小野篁が建立した千本閻魔堂にも紫式部の供養塔があります。

紫式部と小野篁


ところで、仏教の経典は基本的に不変なはずですので、
現在でも「妄語戒」が適用されていることになります。
この場合、世にいる多くの小説家は、

亡くなると、大焦熱地獄に堕ちていることになります。


まず私は、京都サスペンスの山村美紗さんのことが心配なので、
今度、小野篁のお墓に行った時にはちょっと頼んでこようと思います(笑)。



最後に、私の中では一つだけ大きな疑問が残っています。


「妄語戒」というウソつき禁止令が適用される中で
「ウソも方便」という仏教の重要な教えはどうなってしまうのでしょうかはてなマーク

もしかして、ダブル・スタンダード(笑)はてなマーク


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♪今日聴いた一枚♪


地獄のハイウェイ/AC/DC


ここのところメタルが続いてますが、

地獄を取り扱っている性格上どうしてもこうなります(笑)。

[youtube: Highway to Hell]