一瞬で読める源氏物語No.37 横笛 | 西陣に住んでます

一瞬で読める源氏物語No.37 横笛

源氏物語


No.37 横笛(よこぶえ) 光源氏49歳の物語


柏木の父の前太政大臣は、柏木の一周忌に大金を寄贈してくれた光源氏と、落葉宮をいつもケアしてくれる夕霧に感謝します。は朱雀院からもらったおもちゃのタケノコがお気に入りです。落葉宮通いを続ける夕霧は、落葉宮の母の一条御息所(いちじょうみやすどころ)に気に入られました。ある日、夕霧の琴と落葉宮の琵琶のセッションを聴いた一条御息所は夕霧に柏木の形見の横笛をプレゼントしました。さて、その夜、夕霧の夢の中に柏木が現れ、その横笛を別の人にあげてほしいといいます。翌日六条院で、夕霧は薫が柏木に激似であることに気付きます。また、夢のことを光源氏に話したところ、光源氏はなぜか横笛は自分が預かるといい出します。さらに夕霧は、光源氏に許してもらいたいという柏木の死の直前の不可解なメッセージを光源氏にはじめて伝えます。すると、光源氏は心当たりのない素振りを見せました。夕霧はかなり怪しむのでした。



補足:昔の赤ちゃんは、タケノコをかじったり投げたりして遊んだようです。今でいう歯がためのおもちゃですね。さて、源氏物語は、ミュージカル公演による一儲けを念頭に書かれたのではないでしょうけど(笑)、物語には楽器の名演奏シーンがいくつか登場します。この横笛で、ミュージカル張りに演奏を始めた夕霧と落葉宮のセッションもその一つです。他には、柏木下で魅せた「光源氏ファミリーバンド・フィーチャリング女三宮」によるステージもかなりの名演といわれています。なんといっても弦楽カルテットを構成する紫の上の和琴、女三宮の琴、明石の君の琵琶、明石の姫の筝といったパーソネルは豪華オールスターキャストでした。ただ、これらの演奏が真の名演奏だったのか、新春芸能人かくし芸大会レベルの名演奏だったのかは定かでありません(笑)。ところで、夕霧はもう2時間サスペンスドラマの素人探偵状態です(笑)。


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