一瞬で読める源氏物語 第一部(1) 本編まとめ | 西陣に住んでます

一瞬で読める源氏物語 第一部(1) 本編まとめ

源氏物語


光源氏が誕生、成長してピンチを迎えるまで(第1帖~第11帖)

の本編をまとめました。


光源氏の華麗な女性遍歴を楽しみましょう(笑)。

参考→[一瞬で読める源氏物語 総合案内]



第1帖 桐壺(きりつぼ) 光源氏1-12歳の物語(→補足


身分がそれほど高くない桐壺(きりつぼ)は、時のミカドの桐壺帝(きりつぼてい)から寵愛されて男の子を産みますが、右大臣の娘で皇太子の母である弘徽殿(こきでん)など桐壺帝の他の妻達からイジメを受け心労で死んでしまいます。悲しみに明け暮れる桐壺帝でしたが、その後、桐壺にそっくりの藤壺(ふじつぼ)と出逢って彼女を寵愛するようになります。さて、桐壺が生んだ男の子もまた、母似の藤壺にオマセにも想いを寄せますが、12歳で元服して桐壺帝から源氏という姓をもらうと、左大臣と桐壺帝の妹の大宮(おおみや)の間にできた娘の葵の上(あおいのうえ)と愛のない政略結婚をさせられてしまいます。この男の子はその光り輝く美貌から光源氏(ひかるげんじ)と呼ばれました。



第1.5帖 輝日宮(かがやくひのみや) 光源氏12-17歳の物語(→補足


妻の葵の上とは全然フィーリングがあわない光源氏は、桐壷帝の姪の朝顔(あさがお)にラブレターを何通も送ってアタックしますが、まったく反応なしです。そんな中、宮中でまたとないチャンスが訪れて藤壷と無理やり禁断の契を交わしてしまいました。その一方で、亡くなった前皇太子の未亡人である六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)ともちゃっかりと契りを交わすのでした。



第2帖 帚木(ははきぎ) 光源氏17歳夏の物語(→補足


五月雨の夜、光源氏は妻の葵の上の兄弟で親友の頭中将(とうのちゅうじょう)達と女性談義をしました。頭中将は「つきあうなら中流階級の女性」説を主張し、以前、中流階級の女性を妊娠させてしまった話やその女性は頭中将の正妻からイジメられて現在行方不明になってるという話を披露しました。その翌日、たまたま中流階級の紀伊守(きいのかみ)の屋敷を訪れた源氏は、頭中将の話を思い出し、紀伊の守の父である伊代介(いよのすけ)の妻、空蝉(うつせみ)と一夜の契りを交わしてしまいました。空蝉はそれっきり会ってくれませんでした。



第3帖 空蝉(うつせみ) 光源氏17歳夏の物語(→補足


光源氏はその後も空蝉を忘れられず再アタックをかけますが、拒まれ続けます。フラストレーションがたまる光源氏は、紀伊守の留守の日に空蝉の弟の子君(こぎみ)に手引きさせて屋敷の中をひそかにのぞくと、空蝉とその義理の娘の軒端荻(のきばのおぎ)が碁を楽しんでいました。さて、その夜に光源氏は空蝉の寝室に忍び込もうとしましたが、忍び込んだ先は軒端荻の寝室でした。ただ、そこでちゃっかりと軒端荻と契りを交わしてしまいます。



第4帖 夕顔(ゆうがお) 光源氏17歳秋-冬の物語(→補足


垣根に咲く夕顔の花をきっかけにして親しくなった光源氏と可憐な女性の夕顔(ゆうがお)は、互いの身分を隠しながらもすぐに契りを交わす仲になります。ある夜、サビれた家屋で密通する二人の前にモノノケ女が出てきました。光源氏はなんとかそのモノノケ女を追っ払いましたが、夕顔の体調に異変が起こり、なんと夕顔は死んでしまいました。この危機に駆けつけてきた腹心の惟光(これみつ)は、このスキャンダルが発覚しないよう光源氏を逃がして事件をもみ消しました。その後、この夕顔は、頭中将が妊娠させたという例の中流階級の女性であり、粗末な家に身を隠していたことがわかりました。そんな中、空蝉軒端荻の姉妹は伊代介の転勤に伴って京都を去っていきました。



第5帖 若紫(わかむらさき) 光源氏18歳の物語(→補足


光源氏はひょんなことから、北山で藤壺似の美少女に出逢います。実はこの少女の父は藤壺の兄の兵部卿宮(ひょうぶきょうのみや)でしたが、継母から不当な扱いを受けたため、父と離れて祖母といっしょに暮らしていました。光源氏はこの可哀想な少女を養女にして引き取ろうとしますが、祖母からなかなかOKが出ません。そんな中、光源氏は、体調をくずして実家で療養している藤壺に近づき、再び契りを交わして藤壺を妊娠させてしまいました。藤壺は、何も知らずに懐妊を喜ぶ桐壺帝を見るたびに良心の呵責から落ち込むのでした。その後、少女の祖母が急死すると、光源氏は少女を強引にさらって自宅に住まわせました。少女はその後、紫の上(むらさきのうえ)と呼ばれました。



第6帖 末摘花(すえつむはな) 光源氏18歳春-19歳春の物語(→補足


父の常陸宮(ひたちのみや)を亡くして琴をひきながらひっそり暮す末摘花(すえつむはな)という女性がいるという噂を耳にした光源氏は、早速琴の音を聴きに行きました。家の中を様子見していると、そばには同じく末摘花をねらう頭中将の姿が・・・。頭中将に負けることはできないと、後日、光源氏は無理やり暗闇の中で末摘花と契りを交わしてしまいます。その後も何度か暗闇でばかり契りを交わした光源氏でしたが、雪の朝にはじめて末摘花の姿を見ることになります。そこには末摘花のように鼻先が赤い醜い女性がいました。不憫に思った光源氏は将来にわたって末摘花の面倒を見ていこうと決心するのでした。



第7帖 紅葉賀(もみじのが) 光源氏18歳秋-19歳秋の物語(→補足


紅葉の季節、宮廷イベントのリハーサルで光源氏頭中将の高貴な舞いが披露され、藤壺をはじめとする女性達はみんなうっとりです。さて、年がかわって藤壷が男の子を出産しました。生まれた子は光源氏にうりふたつです。藤壺は、不義の子であることがバレるのではないかと気が気でありません。そして光源氏と会うことも拒み続けます。そんな中、光源氏はひょんなことから源典侍(げんのないしのすけ)という好色な老女と契りを交わしてしまいます。また、その現場を頭中将に押さえられ、以降かなりの冷やかしにあうことになります。ただ、そういう頭中将も実は源典侍と契りを交わしていたのです。一方、何も知らずに子供の誕生を喜ぶ桐壺帝は、皇太子の母の弘徽殿をさしおいて藤壺を正妻と宣言するのでした。



第8帖 花宴(はなのえん) 光源氏20歳春の物語(→補足


桜の季節の宮廷のパーティーでも光源氏は詩を詠んでは舞を見せて、女性達をうっとりさせます。その夜、ほろ酔いの光源氏は恋する藤壷を求めて宮中をうろつきますが、セキュリティが強固なため、どうしても会うことができません。そんな中、偶然戸が開いていた弘徽殿に侵入すると、一人の女性が美しい鼻歌を歌いながら暗闇の中を歩いていました。この女性は、右大臣の娘で弘徽殿の妹の朧月夜(おぼろづきよ)という女性で、光源氏の兄である皇太子の婚約者です。光源氏は相手が誰とも知らずにその女性と無理やり契りを交わしてしまいます。そして、夜明けが近づくと、スキャンダル回避のため素性も聞かずに扇子だけ交換して急いでその場を離れました。ある日、右大臣家のパーティーに招待された光源氏は、扇子を交換した女性が朧月夜であることをつきとめます。



第9帖 葵(あおい) 光源氏22歳-23歳春の物語(→補足


少し時が過ぎ、桐壺帝がミカドを引退して桐壷院(きりつぼいん)となり、光源氏の兄である皇太子が新たなミカドの朱雀帝(すざくてい)に、藤壺が産んだ子が皇太子になりました。さて、光源氏の子を妊娠した葵の上は、葵祭見物に出かけましたが、混んでて見物できる場所がありません。そこで沿道の車を強引に押しのけたのですが、その車にはお忍びで来ていた六条御息所が乗っていました。もちろん怒り心頭です。八月になると、夕顔を呪い殺したあのモノノケ女が出産間近の葵の上を襲います。このモノノケ女は光源氏の姿を見ると退散しましたが、その正体は六条御息所の生霊でした。葵の上は、夕霧(ゆうぎり)と後に名付けられる男の子をなんとか産みますが、力尽きて死んでしまいます。光源氏は、最近仲が良かった葵の上の死を悲しみ、左大臣の屋敷でヘコんでいましたが、やがて紫の上のことが気になり始めて自宅に戻りました。そして紫の上を正式に妻にして契りを交わすのでした。



第10帖 賢木(さかき) 光源氏23歳秋-25歳夏の物語(→補足


生霊と化して光源氏と交際する女性達を次々とタタってしまう六条御息所は、娘の斉宮(さいぐう)とともに京都を離れて伊勢で暮らすことにしました。その前にまずは嵯峨野の野宮に滞在して身を清めます。光源氏はそんな六条御息所のもとを訪ねて出発を思いとどまるよう頼みますが、六条御息所の決心はかたく、伊勢に旅立ってしまいました。一方、宮中では桐壷院が亡くなり、朱雀帝の祖父である右大臣の権力が強まります。藤壷は、再三誘いに来る光源氏との仲が噂されて皇太子の出生の秘密がバレないよう出家してしまいます。また左大臣は嫌気をさして辞任します。そんな中で、光源氏は朧月夜と契りを交わし続けていましたが、ある日その密会現場を右大臣に見つかってしまします。朱雀帝の就任とともに皇太后となった弘徽殿は、このスキャンダルによって光源氏を失脚させる計画を錬ります。



第11帖 花散里(はなちるさと) 光源氏25歳夏の物語(→補足


光源氏は、朱雀帝の婚約者である朧月夜とのスキャンダルで政治的にピンチに追い込まれ、世の中がいやになってしまいます。そんな中、以前契りを交わしたことがある花散里(はなちるさと)という女性のことを思い出します。花散里は、故桐壺院の妻の一人であった麗景殿(れいけいでん)の妹で、今は姉妹でひっそりと暮らしています。この二人を訪ねようと梅雨の合間に外出した光源氏でしたが、その途中でこれまた一度だけ契りを交わしたことがある別の女性の家を見つけました。光源氏は、迷わずその女性を誘いに行きましたが、体よく断られてしまいます。さて、麗景殿邸に到着した光源氏は、麗景殿と花散里の二人と昔話に花を咲かせます。夜が更けると、先ほどのつれない女性とは違い、変わらずに光源氏を待っていてくれた花散里と、心和むひとときを部屋で過ごすのでした。



このあと物語りは新たな展開を迎えます。