一瞬で読める源氏物語No.7 紅葉賀 | 西陣に住んでます

一瞬で読める源氏物語No.7 紅葉賀

源氏物語


第7帖 紅葉賀(もみじのが) 光源氏18歳秋-19歳秋の物語


紅葉の季節、宮廷イベントのリハーサルで光源氏頭中将の高貴な舞いが披露され、藤壺をはじめとする女性達はみんなうっとりです。さて、年がかわって藤壷が男の子を出産しました。生まれた子は光源氏にうりふたつです。藤壺は、不義の子であることがバレるのではないかと気が気でありません。そして光源氏と会うことも拒み続けます。そんな中、光源氏はひょんなことから源典侍(げんのないしのすけ)という好色な老女と契りを交わしてしまいます。また、その現場を頭中将に押さえられ、以降かなりの冷やかしにあうことになります。ただ、そういう頭中将も実は源典侍と契りを交わしていたのです。一方、何も知らずに子供の誕生を喜ぶ桐壺帝は、皇太子の母の弘徽殿をさしおいて藤壺を正妻と宣言するのでした。



補足:私は、藤壺はそんなに心配することないと思います。桐壺帝と桐壷の子の光源氏と、桐壺帝と桐壷似の藤壺の子が似てたとしても別に不思議ではないからです(笑)。それにしても源氏物語ではうりふたつという人物設定が多いですね。これもステレオタイプの人物設定として小説の世界で脈々と受け継がれることになります。一人二役のドラマの原作はたいがいこのパターンです。ただし、このようなドラマは、しばしばマンガチックになりがちですね(笑)。さて、桐壺帝は藤壺を正式に正妻(中宮)としました。これはどういう意味かといいますと、藤壺が産んだ子は、弘徽殿が産んだ皇太子(東宮)がミカドになったとき、新しい皇太子(東宮)になるとともに、藤壺が産んだ子の家系が今後のミカドを輩出する正統な系統になるということです。


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