3月30日。

 

仲間たちは一足先に大分へ帰りますが、わたくしたちは法隆寺へ。

 

JR奈良駅から大和路線で約10分の法隆寺駅。

そこから徒歩十数分で法隆寺へ到着。

 

南大門の前で写真を撮っていると、見知らぬ男性が声をかけてきました。

「もし良かったら、ボランティアで無料のガイドをしますが、いかがですか?」

 

せっかく来たのですから、詳しい方に案内していただいた方が良いだろうと思い、お願いすることにしました。

 

 

すると早速、南大門をくぐったところで、

「この柱をご覧ください。」

1435年に焼失した南大門を、わずか3年で再建したそうです。

その際、柱として使うための上等な木材が調達できず、このような節だらけの木を使わざるを得なかったのだ、と 説明していただきました。

 

この段階で

法隆寺見学は長丁場になりそうだ……という予感がいたしました(笑)。

 

まーさんは、梅原猛の本を読んで、法隆寺にはいろいろと興味があったようで、

ガイドのOさんにあれこれ質問し

Oさんは豊かな知識で受け答えしてくださいました。

五重塔。

この中には、文殊菩薩と維摩居士の問答、釈迦の涅槃、分舎利、弥勒の浄土などを表した像があります。

 

 

その隣に、金堂。

金堂の中には釈迦三尊像が安置されています。

 

 

これらの周囲を取り巻く回廊は、美しいエンタシスの柱が連なります。

柱の中央から上部にかけて徐々に細くなっているそうですが、分かります?

 

樹齢約1,000年の檜を使っているそうです。

途方もない年月を生きてきた樹木を前にして、

自分たちの存在の小ささを実感しました。

 

 

これが有名な法隆寺の鐘。

 

 

Oさんのおかげで、暗い室内でもLEDライトで壁画などを照らして見せていただくことができ、たいへん充実した法隆寺見学ができました。

 

Oさんとまーさんは、なんだか波長が合うようで、

法隆寺とは関係ない世間話までしていました。

 

お別れする前、Oさんがふと

「ところで、お歳はおいくつですか?」

と、まーさんに尋ねました。

 

まーさんが答えますと、

「あ、同い年です!」

とおっしゃいます。

 

そこでまーさんが生年月日を伝えますと

「え?!同じです!!」

とおっしゃって、運転免許証を見せてくださいました。

まーさんは運転免許を持っていませんので、

健康保険証を出してお見せしました。

 

なんと、同じ日に生まれた二人が

法隆寺で出会うなんて……。

 

やはり、わたくしたちが今回奈良にやってきたのは、運命だったようです。