マラソンなどで好タイムを出したランナーの腸内細菌を調べると、ある腸内細菌の割合が多くなっていたとアメリカ医学誌の論文で発表されている。アスリートのパフォーマンスを高める腸内細菌があるとのことだ。
その運動能力に作用している細菌はベイロネラ・アティピカと言い持久力が上がるそうだ。
短距離走などの短時間で高強度の運動やマラソンなどの長距離の運動などで筋肉の中に乳酸が溜まる。
この乳酸を腸内フローラの力でエネルギー源に変換してエネルギー源のリサイクルを行っているというのだ。
筋肉を使う時、糖をエネルギーとして使用している。糖を使った分だけ乳酸は生成されて溜まっていく。
溜まった一部の乳酸が腸にやってくる。その乳酸はベイロネラ・アティピカの大好物なのだという。
ベイロネラ・アティピカは乳酸を自らのエネルギー源として食べると代わりにプロピオン酸を放出する。
このプロピオン酸が肝臓に送られ再び糖に変換される。筋肉で消費した糖を腸内細菌を介して再び手に入れて再利用をする。
とてもうまくできた仕組みである。
ベイロネラグループは口腔内、消化管にも住んでいて、メンタル面にも良い影響を与えていると言われている。