※この物語はスーパーフィクションです。


『…足を引っ張らないようにね。
いい加減な事したら、即、クビだから。』


進化していく自分を見てもらおうと
もう少し、この会社にいさせて欲しいと話した所
エリカの嫌み混じりの優しさを感じた。


『いい?アンタね。まず歩き方からださい。
それに立ち方。どれだけ猫背なの?いい。胸を開くようにして歩きなさい。
心を開くようにするから、胸を張れるのよ。
今のままじゃあ上客が逃げてっちゃうわ』


嫌みを言いながらも、エリカは身振り手振り
立ち居振る舞いを教えてくれた。
今までだったらうっとおしい位の嫌みも不思議と嬉しく思えた。


その日から、休憩時間に教えてもらった歩き方を練習してみたり
会社までの往復はウォーキングもかねて、40分歩いて通った。


アンテナがたったのか、今まで気付かなかったエリカの上品な仕草や
同じ制服なのに、誰よりも綺麗な着こなし、それに少しいい匂いがする。
エリカの今まで気付かなかった美意識に気付いた。


それに、家から会社までの往復には
オシャレな店やブランド店がたくさんある事に気付いた。
高級ブランドの【oMaMe】のショーウィンドウに張付くのが最近の日課だ。


ーードンッ!


「痛っ!」


『何をぼーっと見てんのよ。』


いつものように仕事後ショーウィンドウに張付いていたら
エリカに猛烈な体当たりをされた。


『アンタ、どうせ、自分には着る資格ないとか思ってんでしょ』


「…いえ。ただ、かわいいなぁっと思って…」


『じゃあなんで買わないの?』


「だって…。32万もするし…それに。もうちょっと痩せてから…」


『ほら。それを着る資格ないって思ってるって言ってるのよ。
あんね。痩せてから。とか言ってたら一生着れないわよ?
それに…この【oMaMe】のコート、限定品だから今買わなきゃ一生変えないわよ?』


それでも一切買う気にはなれない。
欲しいのは山々だけど、どう考えても無理。
買ったら今月スルメだけで生活しなきゃならない…


『アンタ、カードとかないの?
今現金なくても支払いまでに作ればいいでしょ。そんなもん。
分割するんじゃないわよ。一回で払いなさい。
支払いを遅らせて一回で払う。これが鉄則よ』


…カードは確かにある。でも。32万はさすがに一回では無理…


「また今度にします」


『だーーーもぅ。ちゃんと支払える方法教えてやるから。
その代わり今日はおでん屋に付き合いなさい!
私、ストレス溜まってんの!!!』


確か彼氏と別れたとかそういう噂を聞いた事がある。
それよりその支払える方法ってのが気になって…


「わ…わかりました。」


私は人生初の憧れのブランド【oMaMe】を手にする事ができた。
ショーウィンドウのアレ下さい。この言葉を発する時は快感だった。
…しかしいくらコートと言えど、エリカが「Sサイズ下さい」とか横から口を挟んだので
人生初oMaMeはしばらくおあずけとなった。


『さぁ。おでんでも行くわよ!早く!やれ早く!!』


ーーーーーーーーーーー


『おじさーーーん!生2つ!』


今日のエリカは明らかに泥酔ペースだ。
これは完全に家まで送らないと行けないパターンだ。


「はいよー。お待ち!
今日は荒れっぷりも最高じゃな!一杯飲んで忘れろよー!」


おでん屋の大将は何も言わなくても
エリカのストレスの原因をわかってるようだった。


「…あっ。あの。エリカさん。
さっき言ってたちゃんと支払える方法ってなんですか?
あれが払えないと、私…死んじゃう」


『だーもぅ。大丈夫だってぇ!
最終女には体ってもんがあるでしょうが!カラダってもんが!』


「……この服、返してきます」


『待て待て待てっ!冗談だから!』


エリカは慌てて私の手を引っ張った。


『…もう。仕方ないわね。私の家までいらっしゃい。
全然飲めなかったわよ。もう!』


6杯のビールを飲んでおきながら全然飲めなかったというエリカ…
一体何杯飲むつもりだったんだろう。

ここで飲み止めになった事に私は胸を撫で下ろした。
それよりエリカ先輩の部屋。。。少し興味がある。楽しみである。
そして何よりおでん屋のおっちゃんが出番の少なさに寂しそうだった。


タクシーでエリカのマンションにつくと
その高層っぷりにクビが折れそうになった。
思わずマトリックスみたいなポーズになってた。


「こ…こんなとこ住んでるんですか!!?」


『なぁーーにぃ?悪ぅい?早く上まで連れってってーー。』


どうやら今になって酔いが回ってきたようだ。
私はエリカを抱きかかえるようにエレベーターのボタンを押し
エリカの部屋へと向かった。






つづく。



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ーーー次回ステージ3ーーー

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