言葉の話

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昨日、ラジオを聞いていたら、言葉に関して面白い話(ニュース)がありました。

第一話。
スウェーデンには毎年、移民がたくさん来ます。(まあ、私もその一人なんだけど)
世界情勢を鑑みると、今年は避難民が増えるそうで、1年間に8万人ぐらいになるだろうと言われています(ふつうは3-4万人ぐらい)。人口950万ですから、なんとほとんど1%ぐらいになります。その時、その時で来る人種も色々です。私がこちらに移ってきた1970年代は丁度チリの騒動で、スウェーデン語教室はチリ人が溢れていました。その少し前、1968年のチェコ、プラハの春の時は大勢のチェコ人が来ました。
今回はシリアの騒動で、多くのアラビア人が入ってきているようです。避難民は母国語とスウェーデン語が無料で学べるようになっています。

syria-barn

それで、どこかのコミューンで、学童達が(始のところをぼんやりと聞いていたので、場所、学童の年齢など聞き逃しました)、僕達もアラビア語のクラスで勉強したいと言い出しました。アラビア語しか話せない新入生が何人も入ってきたのでしょう。

コミューンもそういうことなら、外国人と融合するのによいと思い、希望者に一緒に勉強することを許したそうです。新しく入ってきた子たちに興味を持ち、彼らのことをもっと知りたいと思ったのでしょう。素晴らしいことだと思いながら聞いていました。

そうしたら、スウェーデンの両親たちが怒り出したのだそうです。いくつも外国語を習うのは可哀そうだ。うちの子はアラビア語なんか習う必要ない、だそうです。あきれて物が言えない。「モンペ」というのはどこにもいるんですね。

スウェーデンは2週間後に総選挙があります。4年前から台頭してきたかなり右翼のスウェーデン民主党というのが、移民の数を9割減らす、と主張して人気を集め、今回の選挙では10%ぐらいの票を獲得するのではないかと言われています。

きっとこういう親がスウェーデン民主党に投票するんでしょうね。困ったものです。

続けて第二話を書こうと思ったけど、長くなるので、次回に回します。






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Allemansrätt (一般人の権利)

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北欧のいくつかの国とカナダの一部には Allemansrätt(アレマンスレット)というのがあります。

allemans = 一般人の、 rätt = 権利
と言う意味で、森などに自由に入ってキャンプしたり(1日のみ)、木の実などを取ってもよい、という権利です。
国によっていろいろな制限が与えられていますが、スウェーデンはその中でも、権利の幅が広いので有名だし、スウェーデン人も誇りに思っています。
ただしいくら自由だと言っても自然林などのみで、人の家の庭や畑に自由に入ってもよいというわけではありません。
北欧からコンニチワ-skogen-1
そして、森に入ったらゴミを捨てたり、木の枝を追ったりするのはダメです。

散歩の好きなスウェーデン人。何の気兼ねもなく自由に森の中に入り、テントをはったり、ブルーベリーやキノコなど勝手にとっていいというのは、実に心地のいいものです。
北欧からコンニチワ-skogen-2
でも最近、この権利を悪用する人が出て来ています。
外国の安い労働者を入れて(特にタイなどのアジア人が多い)、ベリーを取らせ、森が荒れても知らん顔。どんなにベリーの豊作でも、何十人もが一粒残さず取っていったらやはり一般の人は怒ります。

と言うわけで、法律を改定する気運がでてきました。
なにかすっきりしませんね。



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名誉回復という名の殺人

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スウェーデン(と言うか、ヨーロッパ)の移民の中には回教徒がかなりいます。
それでキリスト教との道徳の誤差から思いもかけぬ犯罪が起きてしまいます。
問題になるのはこのような移民の家族で、娘を早くから両親の意向で結婚させてしまうことです。
また、娘が自分達の思惑に外れて、自分から相手を選ぶと、家族の名誉(面子)が潰れたとして、とんでもないことになってしまい、その毎に社会問題に発展します。
もっともこういうことは回教と関係ないと言う専門家も多いんですが。

2005年に起こった殺人事件。
回教徒の家族(アフガニスタン人)の娘が自分で選んだボーイフレンドと彼の家のある北国で同棲を始めます。
両親はその二人に結婚を許すとおびき出し、二人が結婚式の相談のために女性のほうの家族のところに帰って来ます。
娘はそこでジュースに混ぜられた睡眠薬で眠らされ、その間にボーイフレンドのほうのが殺されてしまいます。それも煮え油を頭から浴びせられて、ナイフで何度も刺されるという非常に残酷な方法で。
家族のやって来た国では、このような制裁はある程度認められて、刑も軽くてすんでしまうらしいです。

娘の家族には当時17歳になる息子がいて、彼が名誉回復のため全部自分でやった、と自白します。警察は不審な点があるも、その子を裁判にかけ、未成年者なので、4年間の青少年院送り、出所以後は母国強制送還という判決を下します。
母親が手に火傷をしていたり、ほかに不信なことが色々あったにもかかわらず(母親は昼ごはんの用意をしている時に油を手にかけた、犯行のあったときは寝ていて何も知らないと言っていました)。

さて、4年の月日が経ち、少年はあと何ヶ月かで強制送還が行われようという時に、自白をひっくり返し、全ては両親がしたこと、自分は無罪だと主張します。
それで裁判のやり直しとなり、裁判官、審議員全員一致で両親に有罪の判決が下りました。
普通だったら(スウェーデン人だったら)終身刑になるはずが(スウェーデンには死刑はありません)、刑期は10年で、無期国外追放となりました。彼らにとっては国外追放が一番つらい。でもだれも同情していません。
息子の方は殺人を手伝ったが、やはり青少年だったことを鑑みて2年の刑。すでに4年間自由を束縛されていたので、即時釈放となりました。

多国籍社会(スウェーデンの移民の数は8人に一人ぐらいだったと思いますーー私もその一人)になると、このように想像を絶するような事件が起き、ナショナリストたちの政党に人気が集まる根源ともなります。移民でスウェーデンに住む人はそういう意味でも責任があると思うのですけどね。
こういうのを見ると、日本の社会はまだまだ温和だな、と思います。








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