マリアとアンドレアス

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今日はマリアとアンドレアスを引き合わせました。
二人ともコンサートで会ったりはしているのですが、まだ一度も手をあわせたことがありません。
一度会ってみたいと言っていたので、マリアをアンドレアスのスタジオに連れて行きました。

$北欧からコンニチワ-MF&AE楽譜を選ぶ

フレスコバルディーやヴィヴァルディのイタリア物をはじめ、パーセル、ヘンデルなどを試しました。
マリアはガッチリした声で表現力が豊かです。
アンドレアスは初見でゲネラル・バスを自由に転調して、マリアの表現に合わせて伴奏を紡ぎだします(通奏低音奏者には当たり前のことなんですが、いつも感心してしまいます)。
これが将来何かの形に発展したら楽しいですね。








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1555年にローマで出版された分厚い本があります。
スウェーデン人、オラウス・マグヌス(1490-1557)と言う人がラテン語で書いたものです。
カトリックの大監督、外交官、人文主義者、民俗学者、地図製作者、いろいろな肩書きを持った人です。
グスタフ・ヴァーサ王に仕えて、ローマに出かけたのですが、家を留守にしている間に王様が国を新教に切り替えてしまったので、そのままローマに残るはめになりました。
ローマでホームシックになったのでしょうか、この「北方人たちの物語」を出版しました。
$北欧からコンニチワ-オラウス・8北方人たちの物語
これはそのスウェーデン語訳。
木版画の挿絵が沢山入っています。
その中から、楽器が描かれている分をお見せします。
北欧からコンニチワ-オラウス・1

先ず弦楽器について著者はこう言っています。
弦楽器は聞く人のどんな感情でも引き出すことが出来る。
上手な演奏者は聴衆の喜びや悲しみ、同情、嫌悪などの感情を自由に操ることが出来る。
北欧からコンニチワ-オラウス・2

兵士たちはトランペットの鋭い音に慣れているから、笛が持つ柔らかい音色を聞く耳を持たない。
北欧からコンニチワ-オラウス・7

これは白鳥に関する記述で、ガンバについては書いていない。
 
北欧からコンニチワ-オラウス・6

北国の人たちの中には、野獣を飼いならすのがうまい人がいる。
熊などを飼いならし、いろいろな芸をさせて見せる。
他国にも廻って生活している。
熊は後ろ足で立って歩くことも出来、ショーの最後には熊に帽子を持って、お金を集める。
観衆がケチると、合図一つで熊が頭を振り怖いしぐさをする。
このようにして外国語ができなくても、お金は儲けられる。
背景にトランペットとツィンク(?)を吹く人たちが見える。
北欧からコンニチワ-オラウス・5

バックパイプは動物に愛されている楽器だ(ホントウ?)。
熊などはバックパイプを吹く人をさらって山奥に連れて行く。
パイパーがずっと吹き続けていると、くまはその内くたびれて、餌など食べ始める。
そこで、パイパーは角笛など動物が嫌う楽器に取り替える。
で、野獣は驚いて逃げていく。
絵の右側背後に角笛を吹く猟師が見える。

なんか、マユツバものの話がいっぱい書いてあります。
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こわ~い話

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$北欧からコンニチワ-ストライキ

今の不景気はアメリカの金融機関が返済不能な貧困層にジャンジャンお金を貸したのが原因で破綻を来たした(サプライム・ローン)と言われています。
でもその背後にもっと怖い事実が潜んでいた、という信じられない話(詳しくは、前にも紹介したYoshiさんのブログ「スウェーデンの今」をどうぞ)があります。
ゴールドマン・サックスやJPモルガンなどのアメリカの大金融機関がサプライム・ローンと同じようなことを他国の政府を相手に行っていたというのです。

今、ギリシャが国事態が赤字経営、破産状態で(これはまあ、日本やアメリカも同じような状態なんですが)昨日はジェネストなどで大騒ぎになっています。
EUには国家予算の3%以上の赤字を出した国は制裁するという規則があります。でも、何年か前にドイツ、フランスなどの大国が3%を上回った時は、頬かむりして、嫌がられたことがあります。
ギリシャはこれを上回っていたことと、数年間に渡ってバランスシートを誤魔化していたことが発覚、EUに大幅な縮小経済を強いられていました。
12%の赤字を3%と偽る、そんなことがどうしてできるのか、新聞、ラジオでも説明がないので、不思議に思っていたのです。

Yoshiさんによると
「ギリシャの財政問題は、何も金融危機以降に始まったわけではなさそうだ。ギリシャ政府は長年にわたって統計をごまかして財政赤字の実際の大きさをEUの本部に隠していたというし、しかもその隠蔽工作にアメリカの金融機関が加担していたというのだ。

たとえば、投資銀行であるゴールドマン・サックスやJPモルガンは、金融デリバティブを使って、ギリシャの国家歳入を一時的に増やすという巧妙な技を提供してきたという。これは、ギリシャ政府に対する事実上のローンなのだが、デリバティブの一種である為替スワップや金利スワップを使うと、その取引を「為替上の取引」や「売り上げ」と扱うことができ、財政のバランスシートの「債務面」に記載する必要はなかったのだという。そのため、外部の人間にはギリシャ政府の財政赤字の実態が見えにくくなっていた。」

これだけ読んでも、どういうことなのか、いまひとつ分からないのですが、要はプライベートの会社が政府にお金を貸して、どうすればその借金が表面に出ないか知恵をつけていた、ということなんでしょう。
ギリシャの借金は今や3000億ドルにのぼるということです。その上、貸し手側は取引の見返りとして、ギリシャ国内の空港発着料、高速道路料金、国営宝くじの収益などを、十数年にわたって差し押さえる契約を結んできたのだそうです。つまり自国の将来も売ってしまった。これでは国民がいくら節約しても借金の返済ができない悲劇的な状態に陥ってしまうかも(いや、すでに陥っているかも)。

その上、売国奴と言われてもいいようなこれ等一連の行為は合法なのだそうです。
ゴールドマン・サックスなどにしてみれば、サプライム・ローンと同じように、債権の転売も可能だから、ババぬき方法で売ってしまってもいいし、そもそもがギリシャがほんとうに破綻するということになれば、EUが手を貸すだろうから、焦げ付く心配は全くない、こんなうまい話はないわけです。

イタリアなども同じことをやっているらしい。
ユーロの価値が下落している裏にはこんな仕組みが潜んでいたのです。

封建時代の日本だって、米相場の売買など行われていて、武家がその権利を売りとばして破綻した例などありますが、まさか近代国家が同じようなことをするのか、とすごいショックでした。

ちなみに国家予算の赤字が目立っているEUの国名のイニシャルをとってPIIGS というんだそうです。ポルトカル、アイルランド、イタリア、ギリシャ、スペインです。
$北欧からコンニチワ-PIIGS

ギリシャやイタリア以外のこれらの国がどんなことをやっているのか・・・
日本も国の借金がすごいけど(2009年で865兆円、ちょっと桁がちがう))、まさかギリシャみたいな売国行為はやっていないでしょうね。坊ちゃん、鳩山さん、だいじょうぶですか。


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雪かき

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昨日もまた雪でした。
今朝もパラパラ。
どこを見ても雪、雪。
スヴェンは毎日雪かきに汗を流しています(いいことなんですけどね)。
北欧からコンニチワ-雪かき・2
こんな感じ。
午後に、ドアをピンポーン。
若い男の子が立っていて、「雪かきま~す」とニコニコしています。
北欧からコンニチワ-雪かき・1
聞いてみると、高校生。クラス旅行でスキーに行くので、お金を集めているんだそうです。
「玄関の階段もガレージの入り口もやりま~す」
「いくらなの?」「50クローナ(400円ぐらい)でどうですか」「ええ、じゃ、やって}
北欧からコンニチワ-雪かき・3
さすが若い。ガリガリ力を入れて、凍っているところも取ってくれて、あっというまに終わりました。
えらいえらい、って感心して、倍払ってあげました。
嬉そーでした。

こちらでは、修学旅行みたいなときに、色々な形でお金を集めに来ます。
お母さんが作ったらしいお菓子を売りに来たり、クリスマスカードだったり。
皆で集めて、少しでも安くしようというわけです。
今日の子たちは、うまいことを考えたものだ。





スヴェンの蔵書の中に"Musical Motifs in Swedish Church Art"という本があります。
$北欧からコンニチワ-Musikmotiv"Musical Motifs"
この本です。
ストックホルム/ウプサラを中心に教会の壁画、リリーフ、銅像などに描かれた楽器の写真と説明の本です。

スウェーデンの教会には15世紀頃の壁画が残っているところが沢山あります。
壁も天井も空白を残さず、全て絵が描かれています。
ナイーブな画法で、聖書のモチーブが多いのですが、その中に、そこここに楽器を持った人(動物)の絵があります。
北欧からコンニチワ-ヘルケベルガ・1リュートを弾く道化師
これはウプサラ郊外のヘルケベルガというところにある教会の壁画の一部です。
楽器を持っているのは道化師が多いです。このほかに、口琴、シャルマイ、ドラムと笛、ロンメルポット、バッグパイプ、フィッデルなどを弾いています。

$北欧からコンニチワ-ヘルケベルガロンメルポット
今日では珍しい楽器ですが、当時は結構使われていたのですね。

北欧からコンニチワ-ヘルケベルガ・2バッグパイプを吹く人
バッグパイプ奏者。リングダンスを踊っている人々の後ろで吹いています。

北欧からコンニチワ-ローダ・2角笛を吹く人
こちらはグッと趣が変わって、ローダ教会という木造の教会の壁に書かれていたものです。
私の大好きな壁画のひとつ。
この絵は一度ぜひCDの表紙に使いたいと思っていました。
ところが、この教会は2001年秋に放火され、全焼してしまいました。
精神病患者による放火だったそうです。
その後直ぐに再建プロジェクトが組まれましたが、壁や天井全てを覆うすばらしい中世の絵は完全にうしなわれました。とても残念です。

北欧からコンニチワ-ローダ・1
トランペット(?)を吹く豚。
これも同じ教会にあったものです。
この絵も大好き。
別の教会ですが、やはり豚がオルガンを弾いている、なんともほほえましい絵があります。
「グローガウワー・リーダーブーフ」をCD化するチャンスがあったら、イラストに使いたいです。

このような絵や像を集めてみると、15世紀に使われていた楽器がほとんど網羅されてしまいます。
どんな音がしたのか、サンプリングもしてみたいですね。