◆1分間研究発表とは

 

 1分間研究発表は、低学年の音声言語活動の帯単元です。子どもが興味あることを調べて、発表資料として1枚の大きい紙に書き、それを1分間で発表します。

 

 授業開始の約6分間を使って、次の手順で出席番号順で発表します。

 

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①質問タイムⅠ(1分)

 聴き手が、発表資料を見て質問する。話し手はまだ説明しない。

 

②研究発表(1分)

 話し手が、研究資料を指しながら、調べてきたことを発表する。

 

③質問タイムⅡ(3分)

 聴き手は、聴いた発表内容について質問する。また、話し手の発表のよさについて発表する。

 

④まとめタイム(1分)

 聴き手は、発表を聴いて自分がわかったことを三つにまとめて隣の子に話す。 1分間研究発表は、言わば「初歩的なプレゼンテーション」です。聴き手にわかるように、発表資料や話し方を工夫します。

 

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◆活動のねらい

 

 初めの頃は、発表資料に文章がダラダラと書いてあったり、聴き手に背を向けて黒板の発表資料を読んだりしていました。

 

 でも、1分間研究発表を繰り返すことによって、聴き手の方を向きながら発表することや、発表資料も要点と絵があればいいことがわかってきました。

 

 また、「比べて話す」「全体を話した後、部分を話す」「順序よく話す」「問いを使って話す」「例を選んで話す」ことのよさもわかってきました。

 

 こうして、1分間で自分の調べたことを発表することができるようになってきたのです。1枚の紙しか使いませんが、低学年としては、レベルの高いプレゼンだと言えるでしょう。

 

 ただし、この「研究発表」は、事前に家で準備や練習してきたことです。憶えていれば上手に発表できます。

 

  でも、本当に大切なのは、その場で臨機応変に話すこと。つまり、「研究発表」の前後の「質問タイムⅠ」「質問タイムⅡ」「まとめタイム」が重要なのです。「比較しながら聴く・訊く力」をつけることがねらいです。

 

 「質問タイムⅠ」は、言わばアイドリングの時間。人間は、いきなり発表されても、聴く気持ちになりません。まずは発表資料だけを見て、発表内容を読み取ります。「自分はこう考えたけど、実際はどうかな?」と、自分の予想とその後の発表とを比較しながら、能動的に聴く状態をつくります。

 

 また「質問タイムⅡ」は、訊く活動。聴いた上で、さらにわからないことを尋ねます。「ここはわかったけど、ここはわからない」と、既知と未知とを比較しながら「訊く」ことになります。発表のよさについても、これまでに学んできた発表の仕方と、今聴いた発表の仕方とを比較しながら話すことになります。

 

 最後の「まとめタイム」では、学んだことを再構成する時間。「私がわかったことは三つあります。一つめは~です。二つめは~です。三つめは~です」というナンバリング・ラベリングの方法で、30秒から1分程度で、ペアの隣の子に話します。わからなかったこととわかったことを比較しながら、自分の言葉で話します。この活動が最後に設定されていることで、「研究発表」を真剣に「聴く」必要感をもたせます。

 

 1分間研究発表は、「比較しながら話す・きく力」を高める、密度の濃い音声言語活動です。

 

 

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