またまた昔話になってしまいますが、20代半ばの頃に1年半、ある今で言う芸歴10年弱の若手芸人の付人をやってた事がありました。当時師匠は30代半ばでしたが、本当に努力家(家族がいましたが、決して奥様を働かせなかった)で人間性も素晴らしく、折からの漫才ブームに乗り順風満帆でネタ番組のレギュラーも多数あり(ちなみに、師匠のライバルはオール阪神巨人さんやゆーとぴあさん)、正に輝いていました。私も皆様ご存じの長寿番組「笑っていいとも」の前番組「笑ってる場合ですよ」の頃はちょこちょこアルタに出入りさせて戴いてました。師匠はコンビでしたが、付人というのはコンビに付くのではなく、それぞれに付く(コンビの活動では相方の付人と連係する)という事もそこで学びました。私は芸人ではありませんが、師匠はとても尊敬出来る人間で色々学ばせて戴きました。とても面倒見も良く、出番前に小道具の準備などをすませると「俺の事はもう良いから客席で観て勉強しな」と言われる方でした。当時はまだ第一次漫才ブームが始まったばかりで、とても活気がありました。またみな必死に取り組んでいた事を思い出します。ちなみに、師匠と同じ事務所でした北野たけしさんもまだ若手芸人扱いの時代でたけし軍団の初期メンバーも付人でした。
本当に有意義で充実した期間をすごさせて戴き感謝感謝の1年半でした。事情があり、師匠の元を離れなくてはならなくなり、本当に申し訳無かったのですが、離れる少し前、酒席を設けて戴き、少し回っていた師匠が、突然私にこう言い出しました。「この1年少し色々一緒に活動してきたが、君は俺に感謝してるのか?ありがたいと思っているのか?」「はい感謝しております。」「よし、それじゃあその恩義を返してくれ!」「???」酔ってもそういう事を言う様な師匠では無かったので少し驚き、返答に困っていると、「返すのは俺にじゃない、君が先輩になった時、君の下の子らに返してあげなさい。俺がそうであった様に」酔った勢いとはいえ、あれだけお世話になった師匠の言葉、心にしみました。
長い時間が流れ、自分も当時の師匠の年を大きく越えた現在、今の自分は当時の師匠のなんぶんのどの位出来ているのか?と自問自答する事があります。
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よくオーディション必勝法とか、ちょっといかがわしいSNS記事などで見かけます。
そもそも、そんな都合の良い方法何てあると思いますか?
書いてある内容の1部を見たら、名前や挨拶をはっきりとか、姿勢良くとかありきたりの基本しか書いておらず、酷いのになると相手の望む事をやれば良いとか最もらしい事を書いてありますが、相手の望む本音ってわかりますか?○○が出来るとか△△が上手いのを求めるとか表面上のはわかりますが、それをすれば必勝ですか?

まずはオーディションに受かるとはどういう事?落ちるってどういう事?受かるのが勝ち落ちるのが負けですか?落ちる時は何をすれば良かったのですか?わかりますか?

まず、オーディションというのは大きく訳て3つありますが、③の誰でも受かる養成所とか劇団などのオーディションは論外なので、2つについてお話します。
①勝負するオーディション
これは自分の本分、自分の本筋、つまり自分の分野、2枚目なら2枚目、面白系なら面白系、自分キャラを求められてる場合。

これは勝負だから勝ちにいかなければならないオーディションです。勿論、得意分野でありますから、とことん自分を出せば良いだけで思いっきりやって下さいませ。
落ちたら、思いっきりが足りなかっただけで、次は今回以上にやれば良いだけで、落ち込む必要は全くありません。

②その他のオーディション
大概はこれに当たりますが、これは時の運、落ちても全く気にする必要はありません。相手のイメージ、出演者のバランス、対戦相手の良し悪しによって合否が左右されるだけで落ちても「貴方が悪くて落ちた訳では無い」ので全く気にする必要はありません。例えば、CM、映画、再現Vなどがこれにあたり、プロ仕様なら40連敗50連敗は当たり前の世界だからです。プロ仕様なら当然対戦相手もプロですから強い訳で、半アマの一般公募とは全然違います。
では、どうすれば良いか?
大切なのは自分の爪痕を残して「覚えて貰う事」。
考えるべきは、そのオーディションの主旨は絶対に壊してはいけないが、それを踏まえた上で「自分の意外性」を見せる事。相手はあっ!と思った人間は記憶に残ります。それを繰り返せば、誰かの印象に残り、今度は自分のキャラに合ったキャスティングがあった際にあいついたなと思い出され、オーディション無しで呼ばれる可能性が高くあるからです。うちの事務所でも2~3回ありました。
つまり、オーディションに落ちて仕事が来たという事になります。
いかがでしょうか?
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最近、声優志望者が急増しています。折からのアニメブーム、今の子達は生まれた時からヒットアニメがあり、ゲームや諸々媒体が氾濫する環境で育って来ていますから仕方ないのかもしれませんが、よくよく考えてみて下さい。そんなに広いキャパシティですか?それに俳優女優と違い年齢関係ありませんから、ベテランが沢山つかえています。只でさえ狭いキャパで熟練者が多数いて、若者が入り込む余地が多数あると思いますか?
簡単になれるのでは?と考えていませんか?

そういう現状にありながら、声優志望者募集とかけると人間が沢山集まります。当然、怪しい養成所に人が集まり問題が多数発生するでしょう。

声優が悪い訳ではありません。そもそも我々の時代に声優という職業者は存在しませんでした。声優というのは「俳優女優の仕事の中の1つ」という認識でした。野沢雅子さん、古川登志夫さんを始めベテランの今で言う大御所声優さん達のほとんどが、俳優女優でありテレビや舞台で顔出しで仕事をしていたり、自分で劇団を持っていたりでした。ですから、かつては声優という意識が無く、自分は俳優女優であるという認識だったと思います。
声優志望が悪いと言ってるのではありません。もっと広い視野、広い認識で活動した方が結果的に成功に近くなるのでは?
と感じています。
穿った言い方をすれば、器量に自信の無い自分でもアニメが大好きなら、声優なら簡単になれちゃうのでは?という勘違いだけは止めて欲しいと思うからです。
俳優女優が偉い訳ではありません。テレビや映画が中心と言ってますが、かつてテレビの無かった時代、マスコミの中心はラジオでしたよ。ラジオが社会を動かした時代もありました。その時代の生き残りさんが今でも活躍していますよ。黒柳徹子さんはかつてのラジオ時代のスターさんでもありました。
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