お母様物語

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すずき。のたわごと

お母様は大変美しく、気品のある女性でした。

その美貌は誰もが認めるところであり、お母様自身もそのことをよく分かっていました。


そんなお母様の唯一の悩みの種が、娘のけろ子の事でした。

けろ子は娘にあるまじき破廉恥な服を着て、男たちと跳ねまわっていたのです。
すずき。のたわごと
至らないわたくしを許して!!などと申しておりますが、騙されてはなりません。これがけろ子の手口なのです。

こうして許しを請いてはお母様を油断させ、また家を飛び出して行ってしまうのです。

すずき。のたわごと
そうけろ子に何度も何度も言い聞かせるのですが、けろ子はその言葉にも一向に耳を貸そうとはしませんでした。

すずき。のたわごと

こうして殿方に目をつけられているのです。

お母様はけろ子が心配で心配で眠れぬ夜が続きました。

すずき。のたわごと

すずき。のたわごと

挙句にけろ子はお母様の御髪まで茶化し、お母様は悲しみに泣き暮れておりました。


そんな時もう一人の娘…山葵が姉の威厳を持ってけろ子を諭し、導いたのです。
すずき。のたわごと

山葵はお母様の自慢の娘です。

お母様はたくさんの娘に恵まれましたが、とりわけこの山葵をかわいがっておりました。

山葵もお母様をとても慕っていました。

その山葵がけろ子の気持ちを動かし、まっすぐな道へと引き戻してくれたのです。

すずき。のたわごと

おおけろ子よ…本当におまえかい?

お母様はいたく感激され、悲しみの涙があっという間に喜びの涙へと変わりました。

あまりの事で、お母様は心臓に負担がかかったのでしょう。

突然倒れてしまったのです。


娘たちはお母様の元へ駆けつけ、泣きそうな顔をして見守っていました。

中でも一番心配をかけたけろ子は『お母様!お母様!』と叫ぶように呼びかけていました。

お母様もけろ子の呼びかけに応じるかのように頑張っていましたが、それまでの心労がたたったせいもあり、残念なことに息を引き取ってしまいました。

そしてたくさんの自慢の娘たちに囲まれながら、お母様は安らかに旅立ってゆかれました。

すずき。のたわごと

『これで安心して天へゆける…』と最後に言い残して…。



娘たちへ…お母様は幸せでしたよ。

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