~境界紛争の解決方法~

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境界は大きく分けると2つに分類することができます。

それは「筆界」と「所有権界」です。

よって、筆界と所有権界とでは、紛争解決の方法が違ってきます。

「筆界」でもめているのか「所有権界」でもめているのか

について判断することが必要です。

 

1 「所有権界」で境界紛争となってしまった場合の解決方法

「所有権(境界)確認訴訟」と

「裁判外境界紛争解決制度(ADR)」がありますが

これ以外にも「民事調停」や「話し合い」といった解決方法もあります。

 

2 筆界で境界紛争となってしまった場合の解決方法

「筆界」でもめている場合には、幾つかの解決方法があります。

 

(1)「筆界特定制度」の利用

「筆界特定制度」とは、平成17年の不動産登記法の改正

によってできた制度です。

法務局または地方法務局に勤務する筆界特定登記官が

土地の所有権登記名義人等の申請に基づいて

一筆の土地と他の土地との間の筆界について

現地の位置を特定する制度です。

 

特定するまでに申請から概ね10ヶ月程度の期間を要します。

費用は、訴訟手続きと異なり相手側に負担させることはできません。

申請人側が申請費用を負担することになります。

この筆界特定制度の最大の特徴は

申請人または相手方が不服であったとしても

筆界が特定されるという点にあります。

筆界特定登記官によって特定された「筆界」について

相手方が不服がある場合には

「筆界(境界)確定訴訟」を提訴することができます。

気を付けなければなら点は

この制度は「所有権界」には全く関与しないということです。

このことを良く分かった上で

この制度を利用することが重要です。

 

 (2)筆界(境界)確定訴訟による解決方法

  「筆界(境界)確定訴訟」とは、読んで字の如く裁判で解決する方法です。

相手となる被告の住所地または不動産の所在地を管轄する

地方裁判所に提訴することになります。

なお、(係争地の固定資産税評価額の1/2

が140万円以下の場合は

地方裁判所に提訴するのではなく

簡易裁判所に提訴することになります。

判決が下されるまでの期間は

提訴から約2年程度かかっているようです。

判決に不服がある場合には

高等裁判所に控訴することもできますが

一審より不利な判決が出る場合もあります。

「筆界特定制度」との関係では

「筆界(境界)確定訴訟」の判決が優先されます。

また判決がなされると

「筆界特定制度」を利用することはできませんので注意しましょう。

 

  (3)所有権(境界)確認訴訟による解決方法

「所有権(境界)確認訴訟」これも裁判です。

「筆界(境界)確定訴訟」との違いは

「筆界(境界)確定訴訟」は、地番と地番の境についての争いであり

「所有権(境界)確認訴訟」は、原告の所有権の及ぶ範囲

についての争いだという点です。

また、「筆界(境界)確定訴訟」は、和解できないのに対して

「所有権(境界)確認訴訟」は、和解できる点が大きな違いと言えます。

判決までの期間は、長いものだと約10年もかかる場合もあるようです。

 

  (4)裁判外境界紛争解決制度(ADR)による解決方法

最後に、「裁判外境界紛争解決制度(ADR)」についてお話します。

この制度は、全国にある各土地家屋調査士会が弁護士会の協力を得て

境界についての相談から紛争解決のための調停(または仲裁)

を行う制度です。

話し合いによる解決ということから考えると

この制度も所有権界の解決制度とも言えます。

 

以上のように、境界紛争を解決する制度は

幾つかの方法が用意はされているのですが

解決するまでには多くの時間と費用が掛かります。

ましてや、裁判となるとお隣同士で原告、被告として

争わなくてはなりません。

今後も同じ土地で生活をしなければならないような状況での裁判は

できるだけ避けた方が良いのではないでしょうか?

 

境界紛争とならないための秘訣は

強固な境界標識を埋設するために立会いを求めることです。

そして、普段からお隣と仲良くすることです。

普段のお付き合いが大切なことです。

挨拶をすること、話をすること

この何でも無いようなことが最も大切な行為です。

人は、相手が何を考えているかが分からなくなると、不安を感じます。

不安は怒りにも変わります。

常日頃からのコミュニケーションが

境界紛争を未然に防ぐ最も効果的な方法なのです。

 

 

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