2011-10-25 17:51:50

橋を造る想いと陰徳の昔話

テーマ:石棺仏(石仏)
 前回の記事のように、3つ(厳密には4つ)の橋になった石仏を紹介し、記事では「橋に使われ、ぞんざいに扱われていた」とも記しましたが、いま一つの考察として、どうやら、橋造りには、信仰的な意味があるものとも、考えられます。

 「陰徳」という言葉がありますよね。人知れず良い行いをするってことです。その反対は「陽徳」で「私が、いいことしました」って名前が解る良い行為のことですね。

 古来より、この陰徳の方が、徳の高い行為とされ、陰徳を積むことによって浄土へ行けるとか、陰徳を積むことによって運を上げるとかいわれてきました。

 過去、何の本で読んだのかすっかり、忘れてしまったのですが、最高の陰徳行為が、造寺、造仏、とならんで、実は「橋造り」だったりします。

 名もない橋を渡ると、知らず知らずの内に、人々はこの橋の恩恵を被りますよね。それが、最高の陰徳行為だと言われるのです。

 実は、この考え方は、日本のみならず中国にもあります。(中国の方がはじめかも知れませんが…笑)
 私の知っている中国の昔話では、死神に近寄られた主人公が、贖罪の為に橋を造れとの死神のアドバイスに従い、私財をなげうって橋を造ったところ、長寿で幸せになったという話です。

 これは橋造り=贖罪で、古来から意味があった行為と考えられます。

 そう考えていくと、この4つの橋になっていた石仏の意味も解るような気がするのです。あくまで仮説で、本当にぞんざいに扱われていたのかもしれませんが…笑。
 ただ、人の気持ちとして、仏の姿を型どった彫刻を、なんの意味も無しに橋にはしない可能性の方が高い気がするんですよ… バチ当たりなイメージがあるので…。
 ひょっとすると、贖罪の意味や、彼岸と此岸を渡す、ありがたい仏として、橋になっていた時代もあった可能性もありますね。 そう考えると面白いでしょ…僕だけか…苦笑。

 橋造りの想いはこんな昔話にも語られています。 とてもいいお話ですよ。


 この様に考えると、このお婆さんも、「橋造り=陰徳=浄土行き」という図式が頭の中にきっとあったはずです。
 一見、人々の為に、橋造りに情熱を燃やした、けなげな美しいお婆さんのように見えますが、実のところは、この「浄土行き」のみが、お婆さんの最終目標だったのかもしれません。

 以下、素直に昔話を見ていないかもしれませんが、笑、その証拠に、お婆さんは、人付き合い、めちゃくちゃ悪かったですよね。そこに、なんとなくエゴが見えますよね。「浄土行き」だけへの恐ろしいくらいの情熱です。

 その若干、歪んだ情熱の為に、志半ばで亡くなってしまったような気もするのです。 情熱に歪みがなければ、阿弥陀様は、お婆さんを橋の完成まで、生かしていたのかもしれません。

 この記事は、再三、私自身引用していますが、「志半ばで亡くなると」あるいは「未練を残して亡くなると」浮かばれないというか、化けて出てくるんですよ。浄土へは行けないわけです。
 このことが、この昔話では上手く表現できていますね…。あぁ、過去にこんな事も書いてましたね。

 お坊さんが気付いてあげて、成仏するシーンは泣けますね。笑。
 
 私も、このまま天使の写真集が出せなければ化けて出てきますね…苦笑。
(いや、無理なら無理で、Let it be ですけどね…いくらイイ作品でも今の人間界が嫌がっているのなら仕方なし…)

 でも、このお話は、歪んで見ても、素直に見ても、いずれにせよ、とてもイイお話です!
 何かに、一生懸命になっている姿は美しいですね。
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