2011-07-19 11:17:25

袖もぎ地蔵と、袖もぎの民話。姫路

テーマ:石棺仏(石仏)
 最近、『まんが日本昔ばなし』にこだわる私。笑。
 こんな動画、いつ削除されちゃうか解らないからねぇ、ある内に紹介しちゃいましょう。

 姫路にある袖もぎ地蔵です。
 『笑とる仏』には文章で紹介しましたが、写真掲載しなかった石棺仏です。
 なぜ、掲載しなかったかと言うと、理由はこのお顔。
$『Talking with Angels』西洋墓地の天使像と『笑とる仏』 : 写真家 岩谷薫-袖もぎ地蔵_1
$『Talking with Angels』西洋墓地の天使像と『笑とる仏』 : 写真家 岩谷薫-袖もぎ地蔵_2

 撮影している時から、なんだかおかしいなーと感じていたのですが、後から史料を調べてみると、この地蔵さんは、おそらく昭和の後期に、信心故だと思いますが、素人さんが表面をこのようにセメントで修復しちゃったんですよね……。
 既に、昭和の造形になってしまったので、このお顔の良さは各自の御判断におまかせしますヨ……笑。

 修復前の史料では、きたないモノクロ写真なので、解り辛かったですが、明らかに形が違います。でも、当時から結構痛んでいたのでしょう。お顔の様子も解らない感じでした。 厚く信仰している方には、そんなお姿が辛かったのかもしれませんね。
 姫路の人は、他の街よりも、格別、信心が厚いと見えて、石棺仏に小さな屋根やお堂を造るのは、比較的当たり前で、さらに、このように金襴緞子までかけている光景をよく見ました。他の街では、あまり目にしない光景ですよ。
$『Talking with Angels』西洋墓地の天使像と『笑とる仏』 : 写真家 岩谷薫-袖もぎお堂 ちなみにこの「袖もぎ地蔵」もこんなお堂が造られています。小赤壁公園の裏手の道路沿いなので目印に。住所は木場。

 写真を掲載しなかった石棺仏とは言え、この石仏の伝説は非常に面白いデス!

 この「袖もぎ地蔵」の前で転ぶと、凶事があるとされ、転んだら自分の袖をちぎってお供えしなきゃならないっていう伝説です。詳細はWiki見てね! 文章長いけど、後半の折口信夫さんの説明がとても納得できますヨ。かなり古い伝承でしょう。昔は結構、行き倒れの死人なんかもいたんでしょうね…。
$『Talking with Angels』西洋墓地の天使像と『笑とる仏』 : 写真家 岩谷薫-袖もぎ案内板 私は、何で読んだか忘れましたが、その昔どこかの位の高い人が山中で死体にけつまずき、祓いと供養の意味で袖を供えたのが始まりなんて伝承も聞いたことがあります。
 死体にけつまずくなんて、確かに後味悪いですもんねぇぇ。苦笑。

 自治体の案内板も御紹介。下段の子供用の説明の方が、ちょっと詳しいのと「……なんだよ」っていう語り口が笑える!ちゃんと子供にも伝えようとする、こんな看板見た事なく、姫路市民の石仏に対する姿勢が解る看板ですね!

 ちゃんと『まんが日本昔ばなし』にもこの伝承が伝えられているんですよ!『袖切り化け物』
 主に、中国、四国地方のお話らしいですが、全国に広まったのでしょう。少々、誇張気味なのと「化け物」は言い過ぎですが。笑。以上の事を知った上でこれを見ると、さらに面白いのでは?
 まぁ、普通の感覚として、道端に死人や死にかけの人がいたらビックリしますよね…。

 「袖もぎ地蔵」の近所には、おそらく日本で唯一、不動三尊を彫った石棺仏や、ものすごいパワーの八家地蔵さんなんかもあるので、もし近くの人で行けるなら行ってみてね。
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コメント

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2 ■Re:いろいろなお地蔵さま

>Vivianさん
 今年の6月20日の記事にあるよう、石仏の修復は相当難しいみたいですよ…。
 セメントは私も正直、ちょっと悲しいです…笑。
 現代の地蔵は、正にゆるキャラ系、マスコット化していますよね。播磨にもこんな地蔵さん居ます。なんて言うんですかねぇ、造仏の本気度が全然違いますよね…。当時はもっと死と隣り合わせだったから、心を打つ造形になったような気がします。
 でも、これも現代の文化。600年後には価値が上がるのカモ?笑。600年後にも人類はいるのだろうか…? 心ならずも生まれ変わってしまい、また写真撮ってる自分がいたらフクザツ…笑。

1 ■いろいろなお地蔵さま

こんばんは。

最近は、すっかり岩谷さんの文章を拝見する事が私のブームになっています。

今日のお話も興味深いですね。

お顔を修復するときは、ふつうにセメント?を使うものなのでしょうか?
ちょっと悲しい気がします。

岩谷さんには、邪道な感じのお地蔵さまだとは思いますが、鎌倉の長谷寺に「和み地蔵」というとっても可愛い(流行りのゆるキャラ系)お地蔵さまがあります。ご存知ですか。
いつも女子(あらゆる年齢の)が群がっている人気地蔵です。


夏休みには、地元に帰省するので出来れば地元のお地蔵さまにちなんだむかし話に出会えるといいなぁ…と考えています。

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