ヘドン ラッキー13 Heddon LUCKY 13 | Talking with Angels 天使像と石棺仏と古典文献: 写真家、作家 岩谷薫

ヘドン ラッキー13 Heddon LUCKY 13

$『Talking with Angels』西洋墓地の天使像 : 岩谷薫-10_3_11_1
 また釣り記事っすか。笑。かの開高翁も魚が釣れれば「私は更新された」と言っておりましたが、わかります。
 パッとしない時期は私の知る限り、黒沢明監督も、反骨のジャーナリスト宮武外骨さんも釣りをしとりました。と言い訳がましく。笑。

 以前にも書きましたが、ヘドンのラッキー13です。Heddon LUCKY 13。古い順に上から、1950年代のウッド製のもの。真ん中は1980年代のプラ製の「タテ割れフキ目」と言われているタイプ。一番下が現在売られているタイプです。
 パッと見、形はまったく同じように見えますが、動きは三種三様です。
 れいによって、プラ製のタイプにはウエイトチューンがしてあります。

$『Talking with Angels』西洋墓地の天使像 : 岩谷薫-10_3_11_2 ラッキー13は有名なわりに、苦手だと言う人が多く、私もどちらかと言うと、その一人でした。原因の一つは絶対、強過ぎる浮力にあると思っていたので、写真のようなウエイトチューンをして、ボディーの3/4以上は沈めてみました。
(間違っても、以前御紹介したバスオレノと同じ形のウエイトを貼ると、アクションが直線野郎になってしまうので、御注意を。ルアーによってウエイトの形も故あって変わっていきます。)
 このウエイトチューンをすると、名作と言われるウッドのラッキー13のアクションを楽々と超えちゃいます。
 その利点を書くと
●重くなるのでダート幅の自由度が広がります。
●ウエイトを中心に180度のテーブルターンができます。ウッド製はせいぜい90度です。故に、ピンポイントでの多彩なアクションが可能です。
●ポップ音は必要な時だけ出せるようになります。ちっちゃなアクションにまで反応してポップ音ばかり出す、やかましいプラ製のものがきらいだったので。しかもブルーギルの補食音ような小さな「プスンッ!」という音も出せます。経験上この音は効果的。
●両サイドに重りなので、豪快なローリングができます。
●重いのでストライクが取り易い。キャスティング時の飛距離が出る。強風時にも使える。
●回収時は、クランクベイト並みに、ダイブしてくれるので、ミノーとしても使える。
しかもラッキー13独特のオラオラ泳ぎも健在。
という具合に、カッコわるいと言うことを除けば、アクションはいいことずくめになります!

 1980年代の「タテ割れフキ目」のタイプは、プレミヤ価格なので、こんなチューンなら現行ものの安いラッキーで充分と、最近、現行ものを買ったのですが、同じプラ製でも、微妙に重心の位置や、ボディーシェイプが違うんです。若干デブになっています。
 そのせいか、同じウエイトチューンをしても、80年代のもののように、みごとなテーブルターンが出来なくなっています…。残念です…。(全然、使えなくはないけどね)80年代のラッキーが、種類によっては今も異様な高値で取引されていますが、やはりボディーバランスが絶妙という故もあってのことなんだなーと、いろいろ比べてみて解りました。$『Talking with Angels』西洋墓地の天使像 : 岩谷薫-10_3_11_3

 ラッキー13は真冬や、低水温に強いと聞いていたので、このチューンで、この低水温の中、釣りましたよー! 辛うじて40cm超えです。これは釣れるでしょ…ってシミジミ思えるアクションをしてくれます。
 使っていて飽きません。
 寒くて、なんの生命反応も無いような、鏡面の池で移動距離を少なく、ロングポーズで待っていると、突然「ズボっ!」と水面から消えます! タマリマセンねェ-。少しだけ私も更新されました。

 追記: 後日気が付きましたが、現行もののラッキー13をこのチューンで使う場合、下アゴの先に4ミリ四方くらいの小さなウエイトを貼ると、タテ割れと同じくらいのアクションになることが解りました。(元々、現行ものは重心が後ろよりなので、中央に持っていく感じ。極力、水面と平行浮きにするわけね。)こう使うなら現行もので充分楽しめますよ。