関西大弾圧救援会・東京の会

いま、関西では「反原発」の声をあげ、何人もの方が理不尽にも逮捕、起訴されています。
まったく他人事ではありません。
おかしいことを「おかしい」と言えない社会になる前に、いまできること…ともに考え、行動を起こしていきましょう! 2012.12.24


テーマ:
特別抗告申立書 主旨 

1. 罪刑法定主義(憲法31条)に反する

刑事訴訟法91条は、「勾留による拘禁が不当に長くなったときは、勾留を取り消すか保釈を許さなければならない」と規定している。

極端な例をあげれば、起訴状記載の公訴事実のとおりだと仮定したときに、通常、小額の罰金刑が想定される事件において、裁判の進行状況いかんにかかわらず、数十年にわたり勾留しつづけることは、通常の人権感覚を持ち合わせていれば、許されない。

だとするならば、「不当に長くなったとき」の基準を感覚的なものではなく、論理的に導き出す必要がある。またそれは、罪刑法定主義の観点から、執行猶予判決と実刑判決を比較評価することで導き出すことが可能である。

まず、当然のことではあるが、執行猶予判決とは、刑の言い渡しはするが、その執行を一定期間猶予し、猶予期間を経過したときは、刑を受けることがなくなる 制度である。刑の執行はなされていないのであるから、実刑よりはるかに軽い判決である。その目的は、施設収容を避け、短期自由刑における弊害を防止し、再 犯をすれば刑の執行をするという威嚇の下に一定期間を過ごさせることで再犯を防止するとともに、更生を促すものである。

つまり、執行猶予判決とは、刑の執行がされていないことが大前提であり、少なくとも、事実上刑の執行が終了しているような状況ではあってはならない。刑の 執行が、事実上終了しているにもかかわらず、執行猶予判決を受ければ、執行猶予判決のほうが実刑判決より重くなってしまう。実刑判決の執行が終わった後に さらに再犯をすれば刑の執行をするという威嚇の下に一定期間過ごすこととなり、実刑をさらに加重する新たな刑罰を裁判所が創出し、法の趣旨を完全に無視 し、目的から大きく逸脱することになる。

そして、今回の事件の起訴状記載の公訴事実からは、仮に有罪だとしても、実刑判決を想定することは出来ない。また、仮に実刑判決だとしても、すでに長期の勾留によって事実上刑の執行は終わっているのである。

この状況で執行猶予判決を受けると、実刑判決であれば刑の執行が終わっているにもかかわらず刑の執行を猶予するとした矛盾した判決となるばかりか、事実上 実刑以上の刑を先取りし、さらに長期の威嚇期間を設定する新たな刑罰を法に基づかずに裁判所に課されることとなり、慣習法を禁じた罪刑法定主義、成文法主 義に反することになる。

これらのことから論理的に導き出されるのは、起訴状記載の公訴事実に誤りがないと仮定し、実刑判決を下す場合に通常想定される量刑の最小値を超えることが あってはならないとなり、少なくとも、それを超えれば不当に長いとの評価となる。また、この仮定の下で通常想定される量刑の最大値を超えれば、違法の評価 を免れることは出来ない。そして、判決に至っていない以上、この評価基準は、論理的に導き出される最低限裁判所が守らなければならないものであり、本来こ の基準よりはるかに厳しい基準で判断しなければならない。

つまり、この勾留期間の評価基準を逸脱した現行の勾留制度の運用は、明らかに違法である。また、長期にわたる違法な勾留が、人質司法と揶揄される所以であ り、多くの弊害を生み出し、刑事被告人の権利を貶めてきたのは周知の事実である。日々、どれだけの冤罪が生み出され、不当な量刑判断の原因になっているか 計り知れない。今も、獄中から多くの再審を求める声が叫ばれ続けているのである。

すでに、本件勾留は、この基準に照らせば明白に違法である。



2.一事不再理の原則(憲法39条)に反する
  
未決勾留により、実刑の執行が事実上終わっているにもかかわらず執行猶予判決を受ければ、判決後一定期間、再犯をすれば刑を執行すると威嚇されることとな る。そして再犯をすれば、刑の執行が事実上終わっているにもかかわらず、刑の執行がなされていないとの外形を備えているため、再度、事実上の刑の執行を受 けることになり、二重に刑事責任を負うことになる。

一事不再理の原則とは、有罪、無罪、免訴の判決が確定した場合には、同一事件について再び公訴を提起することは許されないとする原則である。

この原則は、再度、公訴を提起することを禁止するものであるが、それは、入口である公訴の提起を禁止すれば当然に同一事件において繰り返し刑の執行を受け ることはなく、実質的には同一事件において再度刑が執行されることを禁止し、再度刑事責任を負わせることを防ぐものである。

つまり、1で述べたとおり違法な勾留制度の運用実態は、一事不再理の原則をも無視するもので、到底許されない。



3.法の下の平等(憲法14条)に反する。

刑事訴訟法91条は、「勾留が不当に長くなったとき」には、「職権を以って勾留を取り消し、又は保釈を許さなければならない」と規定している。この規定 は、高額な保釈金を用意することが出来ない貧しい刑事被告人を無制限に判決まで勾留することを裁判所に許したものではないのは明らかである。 

先に述べたとおり、仮に有罪であったとしても、未決勾留により、事実上、刑の執行が終わっているのであれば、裁判の進行状況いかんにかかわらず勾留を続け ることは許されない。よって、保釈申請をし、保釈金を納めれば保釈になるのは当然である。しかし、判決を待たずにすでに刑を先取りし、執行が事実上終わっ ているのであるから、そもそも「逃亡の利益」が存在していない。
 
また、物理的な拘束を続けない限り、保釈金を納めたとしても、「逃亡」も「罪証隠滅」の可能性もいぜんとして残るのである。

そして「住居不定(不詳)を理由に勾留を続けることは、差別、偏見に基づくものである。貧しいが故に路上や公園などの公共スペースで野宿をせざるをえない 者、生活をせざるをえない者は、ただそれだけの理由で収監され続けることになる。「逃亡の利益」のない刑事被告人の住居の有無(不詳)と、裁判の進行等の 公的利益や必要性を結びつけるのは不可能である。収監されるリスクを負って逃亡する必要など全く無いのである。

そもそも、本件勾留の理由となっている「住居不詳」は、「被告人が、大阪市役所で連日にわたり抗議行動をしていたから、その周辺に生活の本拠があるはずで ある」とする警察、検察のデッチアゲを裁判所が追認するという、いつものデキレース、お約束のパターン、国の伝統芸能の類いであり、いまさら驚きはしない が容認することは出来ない。このふざけた図式が、膨大な冤罪をつくり、人々を殺しつづけているのである。

裁判所は、関東から関西に来て連日抗議行動をするなら、近くに部屋でも借りて住民票を移してからするのが、「善良な市民」の当然の務めであり、それを怠った被告人が判決まで収監されるのは、当然の報いであるとでも言いたげである。(笑)

そして、これらの運用が、百歩譲って、仮に一定の合理性を有していたとしても、身体の自由という重要な人権を制限するものであるから、その権力行使は、必要最低限のものでなければならない。

しかし、拘置所での生活は、「逃亡」や「罪証隠滅」を防ぐための必要最低限のものとは到底言うことは出来ない。拘置所での勾留は、実刑判決を受ければ未決 勾留として刑に算入されることからもわかるように、まさに刑の先取りなのである。日常のありとあらゆる行動が制限され、寝る方向、座る位置や向き、一挙手 一投足に至るまで規定されている。部屋は、24時間蛍光灯で照らされ続け、排便や入浴すらも監視下に置かれ、看守に抗弁することすら禁止されているのであ る。人としての尊厳を踏みにじる奴隷的拘束が続けられるのである。

裁判所は、差別、偏見に基づき、貧しいことを罪として扱っているのである。貧しい者にだけ、「罪証隠滅」、「逃亡」の可能性が、物理的にあることだけをもって、「罪証隠滅のおそれ」、「逃亡のおそれ」があると、荒唐無稽な主張を繰り返し、過度な負担を殊更に強いている。

裁判所の勾留制度の運用は、貧しい者の自由に対する権利を貶める、許されざる違法行為であると断罪せざるをえない。



4.結論

裁判所は、本件勾留を取り消さなければならないのは勿論であるが、この特別抗告の意義は、それに止まるものではない。裁判所の違法行為を告発し、全ての刑事被告人の権利回復、そして、違法不当な司法制度の是正を要求するものである。

そして、このデタラメな司法制度を背景に、国は国策を推し進めるのである。沖縄に米軍基地を押しつけ、高江にヘリパッドをつくり、三里塚で農地を奪い、水 俣を殺し、ハンセン病患者を隔離断種し、在日の権利を奪い貶め、人々の営みをダムの底に沈め、労働者を使い捨て、野宿者を殺し、戦争を行い、ヒロシマを殺 し、ナガサキを殺し、放射能汚染を拡散させながら原発を再稼働させ未来を殺す。フクシマは、今も殺され続けているのである。

裁判所にとって、特別抗告申立書は、取るに足らないただの紙切れであり、にべも無く一蹴するに違いない。しかし、私たちの主張が、人民の心を捉えたとき、 裁判所、そして国の頭上に振り上げられる鉄槌となり、デタラメな司法制度を打ち砕き、国家、資本主義を解体する強大な力となるのである。

裁判所は、貧しい者を差別するな。人質司法をやめろ。被収容者への人権侵害をやめろ。全ての刑事被告人に当然の権利を保障しろ。

裁判所は、本件勾留を取り消せ。全ての刑事被告人を違法不当な身柄拘束から直ちに解放しろ。

                                               以上

*************************************

(参照)

刑訴法第91条 1.勾留による拘禁が不当に長くなったときは、裁判所は、第88条に規定する者の請求により、又は、職権で、決定を以て勾留を取り消し、又は保釈を許さなければならない。
(第88条 1.勾留されている被告人又はその弁護人、法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹は、保釈の請求をすることができる)

憲法31条 何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪われ、又はその他の刑罰を科せられない。

憲法39条 何人も、実行の時に適法であつた行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問はれない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない。

憲法14条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。華族その他の貴族の制度は、これを認めない。栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受ける者の一代に限り、その効力を有する。

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