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僕はこの2年半ほどの間に、二つの支援団体で多くの当事者さんと関わらせていただく機会に恵まれました。今日はそんな体験から感じた、生身の当事者さんの姿について語ってみたいと思います。


まず、最初に結論を言ってしまうと、

成人当事者さんの印象は、非常に誠実な感じの方が多く、

生真面目で好感の持てるタイプが案外多いということです。


しかし、こうした様子でその場にいられるのは、

その環境が彼らにとって安心できる安定的な場であった為でした。

後でわかってきたことですが、

彼らとて社会に居ると、そうも安心しては暮らしていけず、

障害特性の悪い面が表に出てきてしまう事も少なくないようです。


不安な気持ちを抱えていたり、

精神的に安定して暮らしていけないばかりに、

彼等の能力は目減りしてしまっているように感じました。


逆に言えば、周囲が彼らを理解して、

彼らが安心して得意なことや好きなことに集中できる環境を整えれば、

彼等の熱心さや生真面目さ、誠実さ・・・、

また、彼等の高い知的能力や、

独特の認知パターンを活かした仕事が出来そうに感じました。



【肌身で感じた成人当事者さん達の姿】

 僕が始めて成人当事者の方とお会いしたのは、2009年の2月のことで、ある支援団体のグループワークと言う集まりです。家族と当事者と支援者が一堂に集まる会合が毎月開催されていたのでした。そこで毎月いろいろな方の悩みやご苦労を聞かせていただくうちに、やがて、一緒に団体の運営の仕事をさせていただくようになり、何人かの当事者さんとは深く関わらせていただくようになったのです。


 最初にその会合でお会いした時の当事者さんの印象は「この方々のどこに障害があるのだろう!?」といったものでした。それくらい外見からは判らなかったのです。それで、「とても、発達障害があるようには見えませんね」(今から思えば、とんでもない程、失礼な言葉をかけていたものです・・・お恥ずかしい)というと、「普段の社会の中ではこうも行かないんですよ」と返ってきたものです。しかし、当時はその意味が良く判らずにいました。

 後でわかったことですが、彼らが見分けも付かないような様子で、そこにいられたのは、その集まりが非常に居心地の良い場所であり、彼らが安心して素のままの自分を出せることに理由があったのです。この当時、関わっていた方々の半数以上はアルバイトすらしていないような無職の状態ですので、彼らとて、障害特性の問題は抱えていたのです。


 さて、実際一緒に仕事をするようになると、確かに幾つかの傾向が見え始めます。詳しくはまた別の記事に書きますが、確かに職場で関わるとするなら、問題になりそうなことが、表出してきたのです。ざっくり言ってしまうなら、まずホウレンソウ(報告・連絡・相談)に問題がありました。また、仕事の優先順位を上手く調整したり、適度な落としどころに落ち着けるようなことが難しいようでした。やり始めると過集中になりやすく、急な予定変更への対応は得意ではありません。納期についても、焦って仕事をしてもらうと上手く行かないことが多かったので、いつも余裕を持って依頼をかけていました。


しかし、こうした配慮の仕方が段々判ってくると、

彼等はとても職場を追われてしまうほどの

能力のない方たちではありませんでした。

それぞれの方に得手不得手はありましたが、

適材適所についてもらうと、

しっかりと真面目に仕事をこなしてくれる人達でした。


【世間で言うほど対人関係が取れないわけではない】

また、彼らと接していて感じたのは、良く本などで言われるほどに、

無遠慮でもなければ、無配慮ではないということです。


むしろ、気を使いすぎるほど、周囲には丁寧に接しておられて、

非常に遠慮がちで謙虚な人柄の方が多いです。



もちろん、千差万別な特性がある障害ですし、十人十色でもあるので、ステレオタイプにひとつの性格に当てはめるのが良いとは思いませんが、総じていえるのは、裏表のない素直で真面目な印象の人が多かったということです。


しかし、裏表がなく素直と言うのは、

それこそが障害特性でもあるようです。

つまり、定型発達の本音と建前や、

人との駆け引きめいた関わりや、

相手の腹の探りあいと言ったコミュニケーションは、

定型ゆえの想像性の能力を使った行動なのでしょう。


こうした能力に問題のある当事者さん達は、

むしろ、素直に真面目に裏表無く生きていくしかない

といえるのかもしれません。


しかし、社会に生きていくためには、そうもきれいごとばかりでは済まされず、

特に職場においては、ある種のずるさや、狡猾さも求められます。


発達障害があっても、コミュニケーションが全く出来ないわけではないし、

彼らには想像性の障害が無くとも、謙虚に言葉を並べて、

賢明に相手を気遣って、その問題を埋めていく誠実さがあります

ただ、そうした彼等の対人能力だけでは、

今の複雑な対人関係や、厳しい競争社会を、

渡っていくことは難しいのでしょう。


このように、僕が直接接した成人当事者さんは、

本などで語られているような障害像とは、

かなりかけ離れた印象があったのです。



正直、ぼくはこうした体験を通じて、

この障害に対してのネガティブなイメージが払拭されていきました。

「発達障害があっても、こんな風に人は成長していけるんだ」

と思えたのです。

子どもの頃は多動であったり、学校のルールがうまく理解ができず、

対人関係も含めて、問題が多いのがこの障害なのでしょう。


でも、その子達は、沢山の経験を積む中で、

自分の特性との付き合い方や、

あまり不躾に思った事を言ってはいけないことも、

徐々に身につけてこられたのだと思います。

また、周囲にとても気遣いをされるのも、

それくらいにしていた方が、社会とうまくやっていけると、

工夫をしてこられたのでしょう。


過剰適応の問題を感じないでもないですが、

その事については、また別の機会で触れるとして、

彼らの姿を見させていただいたことは、

僕の長男の子育てのイメージを固めていく上でも、

おおいに役立ったのです。


本当に、ありがたい体験をさせていただいたのです。


しかし、その後、別の場で出会った人達は、

ここに語ったのとは、また違う様相のある方々でした。

このあたりは、また次の記事で語って行きたいと思います。



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