ラヴェッロの守護聖人 パンタオーネの奇跡!
テーマ:【アマルフィ海岸】 - 歴史
ラヴェッロの守護聖人 パンタオーネの奇跡!
アマルフィ海岸 高台の町ラヴェッロ
この町の守護聖人である 聖パンタレオーネは
1つの伝承によれば4世紀はじめに殉教する以前は医師であったといわれ、
医療の力を持つ聖人としても信仰の対象になっています。
パンタレオーネの聖人画には、メスや、薬箱、薬草や
”Medico"の文字など医療にまつわる表現が見られます。
聖人パンタレオーネの加護により、
重い病気から奇跡的な回復を遂げた女性の こんな逸話が伝えられています。
今世紀のお話です。
現在もバジリカータ州で元気に暮らしている
ガリーナ・サムソノーヴァさんは
1957年1月ウズベキスタンのサマルカンド生まれ。
2001年にイタリア、ポテンツァのピエトラペルトーサに移りすみ、
そこで現在の夫、アントニオ・マッツァ氏と結婚しました。
それから間もない2004年11月、
日頃なかった 動悸と震えの症状を覚えたガリーナさんは
近隣の医師の勧めでポテンツァのサンカルロ医院に検査のため入院しました。
2週間の入院中3日間の徹底した絶食で8kgもやせ、
甲状腺ホルモンの異常が確認され、多量の薬が投与されました。
しかしその後もガリーナさんの症状はよくならず、
2005年6月には致命的な診断結果が知らされます。
彼女の病気は進行性の甲状腺ガンでした。
すぐに手術を受け その後は化学療法を続けることとなったのですが
その効果もむなしく 11月の中旬彼女の容体は急変悪化してしまいます。
緊急に入院した病院の担当医は
彼女の痛みを薬でやわらげる他、
もはや打つ手はないと、肩を落とします。
そんな病床のガリーナさんに不思議な体験が訪れたのは
11月14日の朝4時、まだ夜明け前の闇の中のことでした。
病室のベッドで痛みに耐えていたガリーナさんは
もうろうとする意識の中に血のように赤い人影があらわれて重なり、
不思議な二人の男女の声を聞いたといいます。
「遅いじゃない。」とせめるような女性の声に、
男性の声が「でも、どうやら間に合った。」と答えたといいます。
それから、彼女は寝ている自分の体の上に、
誰かが何かを取り去っていくような、
風が吹きすぎるような気配を感じました。
するとすぐに、眠れぬほどひどかった体の痛みが
すっと消えてしまったのです。
夜あけが訪れ、不思議な気持ちのままベッドの上の彼女は
明るくなっていく病室の壁に目をやりました。
そこには かつてこの部屋で療養していた婦人が懸けたという、
パンタレオーネの聖人画がありました。
大変信心深いその婦人は、
この聖人が病気を治してくれるのだと
信じ祈り続けていたといいます。
その絵を見た瞬間、ガリーナさんには
今朝の人影と声が、その婦人と聖人、
2人のものにちがいない。
彼女が招いてくれたパンタレオーネが その奇跡の力で
自分の病気を癒してくれたのだ。
ということがすっと自然にわかったのでした。
ガリーナさんはすぐに自分の不思議な体験をメモに書き記すと、
真っ先に夫にも話し、
どこかに聖パンタレオーネの像や遺物が残されていないか、
探してほしいと頼みました。
”いままでパンタレオーネさんのことなど、
すこしも考えなかった不信心をお詫びしたいから。”と。
その日以来、最期の宣告をしていた主治医が驚くほど
彼女の体の痛みや病気の症状はすっかり消え去ってしまいました。
実際、その後に撮られた放射線を用いたシンチグラフィーの結果でも、
彼女の腫瘍の像が完全になくなっていることが確認されています。
喜んだ夫は、病院から街へ飛び出すと、行きあう人に
聖人パンタレオーネの遺物が残されている場所をどこか知らないか”
と大声で聞いてまわりました。
最初にこたえてくれた人が、
”それなら、アマルフィ海岸のラヴェッロという町の大聖堂だ”
と教えてくれました。
翌2006年6月、すっかり健康を取り戻したガリーナさんと夫は、
ラヴェッロの町と大聖堂を訪ね
ここに祀られた聖人パンタレオーネに感謝を捧げるとともに、
この不思議な奇跡の体験を語りつたえたのでした。
これはバジリカータ出身の
ヴィタグラツィア・ピサーニ女史による論文からの抜粋
(一部脚色あり)です。
論文からは大変貴重な本人の生の声による体験談、記録
聖人についての女史自身の深い知識や徹底した研究の成果がうかがえます。
聖人パンタレオーネが祀られている
ラヴェッロの大聖堂
Gino's Advice
■ ラヴェッロのパンタレオーネさん 訪ねてみてくださいね。
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