2010-03-22 10:00:00

『水曜にキス』過去おんす2008/6/25 07:19

テーマ:おんすさんの過去日記


わたしは彼を待っていた。

彼のその長いセリフが終わるのを待っていた。

付き合いはじめて、ようやく1ヶ月、今日こそは、という気持ちだった。

精神を集中して、自分に気合いを入れる、いやいや精神を集中するのと気合いを入れるのは、同じ意味だ。
とにかく、それだけコンセントねえじゃん的にコンセントレーションするのだ。

しかし、わたし心の臓は、もはや自分のものではなく、何かまるで、夢を食べるあの動物のように、獏獏していた。
岡江久美子さんの旦那様のように獏獏していた。
中国で愛玩ように作られた犬のように、パグパグしていた。

彼のセリフが終わる。

ここで、わたしは沈黙するのだ。
おしゃべりなわたしが、スティーブン・セガールのシリーズのごとくに沈黙するのだ

ゆっくりと目を閉じる、あくまでも自然にだ。ただし、眠くなって目を閉じているのではない、というニュアンスは、残しておかなくてはならない。

ゆっくり、ゆっくりと首を後方に30度ほど倒していく。

シュミレーションの結果、45度を超えると少し女の子らしさを逸脱してしまうのだ。

そして、同じくゆっくりゆっくりと、口を閉じて前に突き出す。もちろん、突き出すのはわずかに数ミクロンだ。
出たか出ないか、本当にわからないくらいのわずかなところだ、その数ミクロンの違いのわかる、町工場の職人さんのように、口を突き出すのだ。

ゆっくりと、でも、明らかに、彼の気配が近づいてくる。

ぷにゅるん

柔らかい感触が唇に伝わってくる。

ぷにゃるん

人の唇って、こんなに柔らかいのだ。

ぷにょるん

……
彼の唇はわたしよりサイズが小さい絵文字

えっ

ええ~っ

ゆっくりと薄目を開ける、

すると、わたしの目の前には彼の手の甲があり、そこには、大きな水疱が……

えええ~っ

水曜にキス
じゃなくて
水疱にキス

って

何なのさ!!




☆水泡に帰す☆  2008/6/25 07:19


タイ料理と駄洒落でノラリクラリユルリ~~☆

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