なりたて看護師の試験対策ブログ

看護師の国家試験を受験する前に学ばなければいけない事や、知っておいて損のない情報を垂れ流しています。なにかの参考になれば幸いです。かなーりマニアックな内容ですので専門用語ばかりです全部説明はしていられないのでフツーの人は外国語感覚でサラっと流してくださいな


テーマ:
尿路感染症患者の標準看護計画



尿路感染症とは

 腎臓・腎盂・尿管・膀胱・尿道における細菌性の非特異性炎症をいう。感染経路として逆行性感染と血行性感染とリンパ行性感染と直接感染がある。誘因としては、尿の通過障害・異物・全身状態の不良が挙げられる。


アセスメントの視点

 上部尿路は、上行性感染によって起こる頻度が高い。反復性や慢性となると腎に重大な障害を与えるので、早期に原因を取り除き治療が必要である。

 下部尿路は、尿路性感染が最も多い。症状が悪化すると炎症から膿瘍に進展することもある。また慢性に移行しやすいので、早期に原因を取り除き治療が必要である。



1.腎盂腎炎
 細菌の直接感染による腎実質及び腎盂の非特異性炎症で、起炎菌としては大腸菌によるものが圧倒的に多く、まれにブドウ球菌や緑膿菌などによる場合もある。感染経路としては尿路からの上行性感染が多く、その他結核にみられる血行性感染、又大腸炎から波及することもある。特に尿のうっ滞のあるときに起こりやすく、残尿から細菌感染がおこり、急性炎症を繰り返すうちに腎実質まで波及して腎機能障害をきたすようになる。


 症状

 悪寒・戦慄を伴う高熱(39~40℃)とともに、患側(ときに両側)の腰部または背部に持続性または緊張性の鈍痛がおこり、疼痛は下部へ放散する。膀胱炎を合併すれば膀胱症状も呈する。しかし、慢性期にはあまり症状を示さない。


 検査

・採血 好中球増加、赤沈の亢進
・検尿 尿中に多数の白血球と起炎菌を証明する。
・経静脈性尿路造影(DIP) 尿路通過障害を起こす疾患との区別のために行う。
・腎エコ- 水腎症の有無
・VUR検査 膀胱尿管逆流症(VUR)の存在の確認


 合併症

 慢性腎盂腎炎に移行しやすく、腎不全・動脈硬化性高血圧を発症したり、尿路結石の形成をみることがある。


 治療

 膿尿と感染菌の完全消失まで治療を続ける。さもないと再発をおこす危険性がある。
1)安静臥床
2)水分の大量摂取促す。点滴にて水分を補給する。
3)サルファ剤・抗生物質の投与
4)尿路の閉塞性障害などの尿路感染をおこす誘因を検索し排除する。
5)外科的処置


2.膀胱炎
 大部分は大腸菌などによる細菌感染であるが、小児の急性膀胱炎ではアデノウイルスが問題となっている。感染経路としては、大部分が尿道から上行性に感染するものが多く、女子では性交や月経時の処置などがしばしば誘因となる。

 症状

 頻尿・排尿痛・尿混濁が3大症状である。
 

検査

 検尿 尿中に白血球と起炎菌の存在を認める。
 
治療
1)水分摂取2)化学療法


3.副睾丸炎(精巣上体炎)
 尿路の感染に続発しておこる。とくに前立腺・後部尿道に手術的、器械的操作が加わったあとにおこりやすい。


 症状

 陰嚢内の疼痛性腫張と発熱が主徴。

 治療
1)安静2)局所の冷罨法3)化学療法


4.前立腺炎
 尿道よりの感染と血行感染がある。その他、緑膿菌、まれにグラム陽性のブドウ球菌、レンサ球菌によるものもみられる。


 症状

 微熱とともに排尿痛、頻尿が起こり、会陰部痛と圧迫感があり、前立腺が腫大し尿閉を起こすことがある。進行すると悪寒戦慄を伴う高熱が出る。尿は始め変化が少ないが膿瘍が尿道に破れると膿尿になる。


 検査

・直腸診 圧痛を伴う腫大した前立腺に触れる。
・検尿 多数の白血球と細菌を証明する。


 合併症
 症状が悪化すると炎症から膿瘍に進展することもあり、また慢性に移行しやすい。
 

治療

1)安静
2)化学療法


看護計画

Ⅰ.アセスメントの視点
 尿路の炎症は尿のうっ滞によって細菌感染をおこしやすいといわれているので、はやく原因を取り除き、体力の消耗を最小限にする。また急性期には安静・食事・保温などに注意し、水分摂取を行い排泄の調整をはかる。抗生物質などの与薬がおこなわれるので、薬の管理も行う。


Ⅱ.問題リスト

♯1.体温の変調:高体温
   〔要因〕・生体防御反応
       ・細菌侵入による炎症
       ・感染

♯2.安楽の変調:疼痛(排尿痛)
   〔要因〕・局部の炎症
       ・組織の炎症

♯3.排尿パターンの変調:頻尿
   〔要因〕・腎・尿路の炎症
       ・感染
       ・不安

♯4.ノンコンプライアンス
   〔要因〕・指示された内容の理解不足
       ・性格傾向
       ・入院前の生活習慣
       ・高度,複雑すぎる指示内容
       ・社会的役割(職業)
       ・家庭内での役割
       ・サポートシステムの不備、欠如
       ・家庭内の問題
       ・入院の長期化
       ・改善しない症状

Ⅲ.看護目標

1.炎症が消失し、随伴症状がない。
2.排尿パターンが正常にもどる。
3.再発予防行動がとれる。
4.症状の悪化への不安や苦痛が軽減する。


Ⅳ.看護問題

♯1.体温の変調:高体温
   〔要因〕・生体防御反応
       ・細菌侵入による炎症
       ・感染

  &発熱が軽減または消失する。
   発熱に伴う症状がなくなる。
  $発病後2~3日

O-1.体温(発熱の程度、期間、熱型、日内変動)
  2.悪寒、戦慄
  3.悪心・嘔吐
  4.頭痛
  5.全身倦怠感
  6.発汗
  7.脱水、口渇
  8.食欲不振
  9.皮膚の状態
  10.疾患に対する患者の理解度

T-1.医師の指示により抗生物質を用いるとともにその効果について確認する
  2.補液の管理、水分出納のチェックを行い、十分な水分摂取を行う
    (1日1500~2000mlを目安とする)
  3.安静臥床をさせる
  4.室温、湿度、採光等環境の調整をする
  5.体位を工夫し安楽に努める
  6.冷罨法を行う
  7.調理の工夫をしながら栄養の管理を行う(高カロリー、蛋白質、ビタミン)
  8.口腔および全身の清潔に努める

E-1.炎症や随伴症状に関する医師の説明を補足するとともに体力の消耗を防ぐ方法について指導する
  2.規則正しい生活を指導する
  3.陰部の清潔に留意するように指導する
  4.水分は1日に1500~2000mlを目安としてとるよう指導する


♯2.安楽の変調:疼痛(排尿痛)
   〔要因〕・局部の炎症
       ・組織の炎症

  &痛みがなく正常な排尿ができる。
  $発病後2~3日

O-1.言葉による表現(痛みの部位、程度、性質)
  2.排尿と痛みとの関連
  3.悪心・嘔吐
  4.尿、血液検査
  5.陰嚢部の腫張、発赤、疼痛の有無と程度(副睾丸炎)

T-1.安楽な体位を工夫する
  2.必要時は、医師の指示による鎮痛剤を用いるとともにその効果を確認する
  3.排泄、清潔の援助を行う
  4.陰嚢部冷罨法施行(副睾丸炎)

E-1.痛みの発症要因についての医師の説明を補う
  2.痛みは我慢せず、医師または看護婦へ伝えるよう指導する
  3.排尿は我慢しないように指導する


♯3.排尿パターンの変調:頻尿
   〔要因〕・腎・尿路の炎症
       ・感染
       ・不安

  &頻尿がなくなる。
   健康時の排尿状態になる。
  $発病後2~3日

O-1.尿の回数、性状、量
  2.排尿時不快感の有無、程度
  3.症状に対する患者の理解度
  4.夜間の尿回数と睡眠状態

T-1.トイレに近い部屋を用意し、さらにベットの位置を入口に近いところにする。ベットの高さを調整する
  2.ベットサイドに尿器を準備し、安眠を図る
  3.保温に注意する
  4.陰部の清潔を保ち、十分に乾燥させる
  5.水分摂取のコントロールをする
  6.医師の指示により抗生物質を用いるとともにその効果を確認する
  7.不安の要因を確認し、対処する

E-1.原因となっている病原菌を除けば、症状も消失することを伝える
  2.水分摂取のコントロールについて指導する


♯4.ノンコンプライアンス
   〔要因〕・指示された内容の理解不足
       ・性格傾向
       ・入院前の生活習慣
       ・高度,複雑すぎる指示内容
       ・社会的役割(職業)
       ・家庭内での役割
       ・サポートシステムの不備、欠如
       ・家庭内の問題
       ・入院の長期化
       ・改善しない症状

  &再発予防行動がとれる。
   症状が改善する。
  $退院前日

O-1.指導の内容に対する患者、家族の理解度
  2.指導内容の実践の程度
  3.症状の変化の方向、程度
  4.治療に対する受け止め方
  5.指示された行動がとれない要因
  6.サポートシステム

T-1.患者の実践力を把握し、守りやすい実践方法を工夫する
  2.患者の実践力が不足している場合は補う
  3.指示内容が守れない理由を確認し、どうすれば実践できるかを患者と共に話合う
  4.治療に専念できるように、職場や家庭に関する問題の解決に努める

E-1.指導内容を守ることが退院を早めることを再度説明し、患者の闘病意欲を換気する
  2.指示内容への過剰適応も、症状の増悪につながることを説明する
  3.家族の理解が足りない場合には、患者の現状について説明する
  4.指示内容に疑問を感じた時には、いつでも相談にのる用意のあることを説明する
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テーマ:
小児先天性心疾患患者の標準看護計画


先天性心疾患とは

 奇形のなかで最も多いものの1つとされ、何らかの原因で、出生時に心臓に奇形を有しているものである。心臓の奇形の発生原因には、発育停止説、感染説、遺伝説など種々考えられるが、まだ完全には究明されていない。しかし、発育停止によっておこると解されるものが多く、動物実験では、温度、酸素乾和度、栄養欠陥によって発育が停止し、奇形がおこることが証明されている。母親が妊娠3ヶ月以内に風疹にり患したためにおこるものも多く、またクモ指症(マルファン症候群)には先天性心疾患が合併しているものが多い。先天性心疾患は、チアノ-ゼの有無によりチアノ-ゼ型と非チアノ-ゼ型に分けて考えられる。わが国では毎年発生する先天性心疾患の患者数は、出生 1,000に対して、約8~10の頻度で、最も多いものである。
①チアノ-ゼ型心疾患:ファロ-四徴症、大血管転位症、三尖弁閉鎖症、総肺静脈還流異常症など
②非チアノ-ゼ型心疾患:心室中隔欠損症、心房中隔欠損症、動脈管開存症、肺動脈狭窄症、大動脈縮窄症、血管輪など


【第153回芥川賞受賞作品】火花 又吉直樹 文藝春秋

アセスメントの視点
 先天性心疾患には、社会生活があまり支障なく続けられ、正常発育をとげるものと、つねに心疾患のあることを条件にしながら生活をしなければならないものとがある。
 手術の適応となる先天性心疾患には、心室中隔欠損症・心房中隔欠損症・動脈管開存症・肺動脈弁口狭窄・ファロ-四徴症などであるが、小児の発育状態などによって、手術が可能かどうか決められる。手術も一度で終わる場合や、数回くり返さなければならない場合など多様である。手術の適応年齢は医療の進歩とともに、よりはやくなっており、乳児期に手術を受ける例も多くなっている。
 さらに、手術適応の有無により、予後の比較的良好なものと、まったく不良なものとがある。また心疾患患児は、他の奇形を合併することが多い。予後が不良と診断されているときや、他の奇形が重なっている場合には、親の失望も大きく、その治療に疑問をもったり、病院や医師を信頼せず、不安のなかに迷うことが多い。看護婦はよき相談相手となり、生命のあるかぎり児に幸福な生活が送れるよう、そのためのあらゆる努力をするように慰め、説得する。


症状
 心不全の症状は年齢によって異なる。
 乳児
多呼吸、呼吸促迫、呼吸困難、哺乳障害、著名な発汗、喘鳴、体重増加不良、弱啼泣。
 幼児、学童
前記症状のほかに、蹲踞、胸痛、胸郭異常、反復する上気道感染。
 非チアノ-ゼ型
軽症の場合は心雑音でみつかり、重症の場合は多呼吸などの心不全症状で発見去れることが多い。
 チアノ-ゼ型
大血管転位症などのように新生児期に発見される場合と、ファロ-四徴症のように生後数か月からチアノ-ゼがでる場合がある。発症が早いほど重症である。


検査
 心雑音やチアノ-ゼまたは前記症状があり、心疾患を疑った場合は、次のような検査を行う。
 胸部X線検査
心房・心室の拡大の有無や部位を知ることができるだけでなく、肺血流の状態を察知することができる。
 心電図
心房・心室の肥大の有無、不整脈の性質、心筋の状態を知るための情報が得られる。
 心エコ-図
弁・中隔・心室壁の動き、心室・心房・大動脈の大きさ、冠動脈の病変などを知ることができる。
 心臓カテ-テル法
カテ-テルの走向に注意し、心・大血管各部の内圧および酸素飽和度を測定することによって、狭窄の程度、短絡の有無や部位を知り、短絡量や血管抵抗を計算するために施行される。


治療
 先天性心奇形の治療には、最終的に外科的治療を必要とするが、手術可能な年齢になるまでには、内科的治療を行う。

 1)内科的治療
 (1)薬物治療
利尿剤(①)、ジギタリス(②)、血管拡張剤(③)、カテコ-ルアミン(④)が主な選択となるが、単独よりも併用療法が望ましく効果も大きい。
①-肺水腫、浮腫のある心不全では第一選択である。一般には強力で作用発現の早いフルセミド(ラシックス)と、遅効性の抗アルドステロン剤スピロノラクトン(アルダクトンA)を併用する。
②-左右短絡性疾患の標準的治療として煩用されているが、すべての症例で効果があるわけではなく、疑問点もある。またチアノ-ゼ型心疾患では、反応が悪い。心房細動、上室性頻拍合併例、収縮力低下症例、冠血管異常による心機能低下には有効である。
③-心臓のポンプ機能を左右するものには、心筋の収縮力、前負荷、後負荷、心拍数が重要で、これらの前負荷、後負荷を軽減し、心機能を改善する。
④-交感神経の受容体に作動するカテコラミン製剤などが含まれる。利尿薬や血管拡張薬の有効でない難治性の心不全に使用する。一般に、カテコラミンは、循環器系に対して、血管収縮作用、心筋収縮増強作用をもっている。
 (2)無酸素発作時
抱き上げて膝を胸につける胸膝位をとらせ、酸素吸入、鎮静剤の与薬を行う。予防としては、鎮静剤やβ遮断剤の予薬、貧血に対して鉄剤与薬を行う。(特にファロ-四徴症に多くみられ、起床時、排便時、啼泣時、食後などに呼吸困難、チアノ-ゼの増強をきたし、延した場合は、意識障害、痙攣、さらには死に至ることもある。

 2)外科的治療
 (1)姑息手術
肺動脈絞扼術
肺血流量の増加している病型に対して行われる。
体・肺動脈短絡術
肺血流量の減少している病型に用いられている。
①ブラロック-タウシッヒ Blalock-taussig手術(鎖骨下動脈と肺動脈の端端吻合)
②ウォ-タ-ストン Waterston手術(上行大動脈と右肺動脈の側側吻合)
③グレン Glenn手術(上大静脈と右肺動脈の側端吻合と上大静脈の結紮)
④ポッツ Potts手術(下行大動脈と左肺動脈の側側吻合)
心房中隔欠損造設術:動静脈血混合の不良な疾患群に用いる。バル-ン心房中隔切開はこれに属する。
 (2)根治手術
動脈管開存症: 動脈管の切離または結紮
大動脈狭窄症: 狭窄部の切除と端端吻合
純型肺動脈閉鎖症: 肺動脈弁切開術
心室中隔欠損症: 欠損部の閉鎖術
ファロ-四徴症: 肺動脈狭窄部の切除と心室中隔欠損部の閉鎖術
三尖弁閉鎖症: フォンタ-ンFontanの術式
完全大血管転位: マスタ-ド Mustardの術式
全肺静脈還流異常: それぞれの病型に応じた根治術


内科的治療の経過と管理
 1)一般状態の観察
 (1)バイタルサインの測定
感染症または合併症がないかぎり、体温はあまり変化しない。
脈拍は最も重要な観察事項の1つである。乳児は特に測定しにくいので心音を聞くとよい。睡眠中または安静時のものと、啼泣時または、なにか動作をしたあとの脈拍を比較し観察することも大切である。
脈拍と呼吸は切り離すことができない関係がある。循環障害によって酸素欠乏の状態になれば、呼吸は早くなる。また泣き方によって呼吸の状態を観察し、呼気の長さ、泣き方の強さなどをみる。
血圧も重要な観察事項である。小児は年齢や上腕の長さによってマンシェットの幅が違うため、正しいマンシェットを選び測定する。
 (2)チアノ-ゼおよび顔色
先天性心疾患の場合のチアノ-ゼと、重症な状態の末期症状としてのチアノ-ゼとでは、同じ酸素欠乏の状態でも意味が異なる。先天性心疾患の場合、どのようなときに、どの部分にチアノ-ゼがあらわれるのか、常時あるのかないのかなどは、重要な観察点となる。必要時には、気道を確保してから酸素吸入を行う。
 (3)浮腫
循環器疾患がしだいに悪化すると、浮腫があらわれる。身体の下になった部分に水分がたまるので、四肢、背部などに浮腫が著明となる。肺に浮腫があると、喘鳴、咳嗽がみられる。
 (4)in out測定・記録
循環血液量の増加を防ぐため、水分出納の管理が必要となるため、水分の摂取量・排泄量を厳密に測定する。または体重測定を正確に行う。
 (5)機嫌の観察
顔面蒼白やチアノ-ゼが著明にあらわれていても、機嫌が比較的よくて、周囲のものにある程度関心を示し、周囲の動きに気を向けているようなときは、症状が一応安定しているものとみてもよい。笑顔をみせるかどうかは、症状の安定度をはかる1つの尺度となる。頭・首を振り、あえぎ呼吸をする、また口をパクパクさせる、鼻孔を大きく開く、鼻翼呼吸がみられる、などは酸素欠乏の症状である。

 2)診察および検査と介助
診察の介助には、小児の機嫌を損なわないように、啼泣する前に心音が聴取できるような手順を考える。心電図の検査もできるだけ安静なときがよい。

 3)酸素の補給
酸素欠乏の状態が悪化すれば、脳の酸素欠乏状態をまねき、ついに意識障害あらわれて、意識不明やけいれんをおこすこともあるので、早急に酸素吸入を行う。

 4)与薬
(1)鎮静剤:安静にして組織の血液必要量を減ずるため、フェノバルビタ-ルなどが指示される
(2)強心剤:心臓のポンプ作用を強化する。ジギタリス・テオフィリン誘導体など
(3)利尿剤:水分の排出をはかる。強心剤が利尿剤をかねることが多い
(4)血管拡張剤:ニトログリセリンなどが用いられる
(5)基礎疾患に対する治療:抗生物質など
(6)薬物の副作用を知り、その早期発見につとめる。ジギタリス製剤の副作用として、嘔気、嘔吐、下痢などの消化器症状、不整脈、脈拍の減少などにはとくに注意する

 5)食事
消化吸収のよいものを与える。腹部膨満は横隔膜を挙上させ、心臓の動きを妨げるので、一度に多くを与えず、またガスを多く出すものはひかえる。浮腫のあるときは食塩を制限する

 6)保温
末梢血管の収縮は、心臓に負担がかかるため、手足が冷たくならないようにあたためる。しかし、過度の保温はうつ熱となり、逆に心臓の負担が増野で注意する。

 7)排泄の調節
便秘がちとなる。また下痢ぎみになることもある。便秘はガスの発生を促し、腹部の圧迫症状を増加させるので、つねに便通を整えるようにつとめる。

 8)無酸素発作
肺血流の少ないチアノ-ゼ型の先天性心疾患の患児にみられる、発作性に呼吸困難・チアノ-ゼの増強をきたし、意識消失ときにけいれんをおこすものである。肺血流量の著しい減少によっておこる。発作は数分から数時間におよぶものがある。好発年齢は、生後2~3か月から3歳ごろであり、睡眠からの覚醒直後、授乳後、食後、排便後などにおこる。発作の前に不安状態やチアノ-ゼが増強することがあり、この時期に腹臥位や膝臥位にすること発作を防ぐことができることがある。年長児では自然に自分で蹲踞の姿勢をとる。これは血液の静脈還流を増加させ、肺血流が増し、動脈血の酸素飽和度が高くなって呼吸困難の緩和をきたすことになる。発作の予防のため、一般状態の観察と適切な処置が必要である。

 9)二次感染の予防
上気道感染に注意する。とくに感冒にかかりやすいので、かぜぎみの人にせっしないようにする。うがいの習慣を身につけさせる。また皮膚・粘膜の感染予防のために、つねに全身の清潔を保つ。
先天性心疾患患児が、麻疹・百日ぜき・水痘・耳下腺炎など、小児特有の感染症にかかると、その状態は急激に悪化するので、できるだけ感染を予防する。また不幸にして 患したときは、軽く経過するように万全の処置をとる。
予防接種については、心不全や感染のない時期を選び、医師に相談のうえ受けさせるほうがよい。

 10)指導
心疾患をもった学童は、それぞれの病状にあった生活管理指導を受けながら積極的な姿勢で学校生活を送るように指導する。



看護計画(先天性心疾患)

Ⅰ.アセスメントの視点
 新生児期にチアノ-ゼ、無酸素発作、呼吸困難などの症状が強く現われるものと、発育につれて身体的成長や運動量の増加が心臓の負荷となって症状を呈してくるものとがある。また、発育とともに自然治癒するものとがある。症状の発現時期は奇形の部位や状態によって異なるが、早期に症状が現われるものほど重症に経過し予後が悪い。乳児期の心疾患は心不全をきたしやすく、手術も危険を伴うことが多いので、状態の悪化を招かないよう注意する。そのため、患児の状態を常に把握して観察することが必要である。
 出生時に先天性心疾患と診断された家族の精神的ショックは多いが、不安や悩みを聞凍て励まし、闘病意欲がもてるよう援助する。また、長期に闘病生活が必要なことが多いので、疾患を正しく理解し患児を育てていく自信と意欲をもたせるよう援助する。

Ⅱ.問題リスト
#1.疾患の予後に関連した家族の不安がある
   [要因]・疾患そのものへの恐れ
       ・児の予後への不安
       ・手術そのものへの不安
       ・検査や治療に対する情報不足
       ・手術後や退院後予期的不安

#2.チアノ-ゼ型心疾患の場合、酸素消費量の増加に関連した無酸素発作を起こす可能性がある
   [要因]・身体的負担が増強する

#3.左→右シャントに続発する肺血流量の増加、気道分泌物の増加に関連した呼吸器合併症を起こす可能性がある
   [要因]・身体的負担が増強する
       ・感冒症状がみられる
       ・体力の低下

#4.心拍出量の減少に続発する身体各部のうっ血に関連した心不全状態に陥る可能性がある

#5.ジギタリスの投与に関連した中毒症状が出現する可能性がある
   [要因]・薬物の副作用

Ⅲ.看護目標
1. 2.
Ⅳ.看護問題
#1.疾患の予後に関連した家族の不安がある
   [要因]・疾患そのものへの恐れ
       ・児の予後への不安
       ・手術そのものへの不安
       ・検査や治療に対する情報不足
       ・手術後や退院後予期的不安

  &家族が患児の状態について理解できたことを表現する
  $退院まで

O-1.家族の言動、表情
  2.家族の患児への接し方
  3.家族の疾患や予後、手術についての理解度
  4.医師からのムンテラ内容

T-1.家族からの訴えは傾聴し受容的態度で接する
  2.言動を統一することでよけいな不安を抱かないように注意する
  3.家族と接する機会を多くもち話しやすい雰囲気をつくる
  4.家族の理解が不十分な場合は適宜説明を加える

E-1.患児への接し方について説明する
  2.不安、心配なこといついては相談にのることを説明する
#2.チアノ-ゼ型心疾患の場合、酸素消費量の増加に関連した無酸素発作を起こす可能性がある
    [要因]・身体的負担が増強する

  &発作時に適切に対処が受けられ重篤状態に陥らない
  $退院まで

O-1.チアノ-ゼ増強の有無、特に覚醒時、食事時、入浴時、排便時、啼泣時
  2.バイタルサイン
  3.呼吸困難、呼吸促迫の有無
  4.意識消失、眼球上転、全身脱力状態の有無
  5.蹲踞の姿勢の有無
  6.検査デ-タ:血液ガス分析

T-1.ベッドサイドに酸素吸入、吸引の準備をしておく
  2.発作の徴候が認められたらすぐに患児の行動をやめさせ安静にさせる
  3.啼泣時の乳幼児に対しては啼泣の原因をすぐ排除し抱介してあやす
  4.腹臥位または側臥位で膝臥位にする
  5.気道を確保し酸素吸入を行い医師に報告、呼吸心拍モニタ-装着する
  6.鎮静剤など薬剤の投与、救急処置の介助を行う
  7.日常生活での身体的負担を軽くする
    a.入浴はぬるめのお湯に短時間
    b.食事は消化のよいもの
    c.排便時怒責を少なくするように排便コントロ-ル
    d.乳児は長時間啼泣させない
  8.指示にて発作予防のための薬剤を投与する

E-1.家族に発作の誘因について説明し、発作が起こらないように日常生活の方法について指導する
  2.家族に発作時の対処方法を説明する
#3.左→右シャントに続発する肺血流量の増加、気道分泌物の増加に関連した呼吸器合併症を起こす可能性がある
   [要因]・身体的負担が増強する
       ・感冒症状を起こしやすい
       ・体力の低下

  &呼吸音が清明である
  $退院まで

O-1.呼吸音、呼吸数
  2.努力呼吸、肩呼吸、鼻翼呼吸、陥没呼吸の有無、程度
  3.咳嗽、喘鳴、肺湿性ラ音の有無、喀痰分泌物の量、性状
  4.バイタルサイン
  5.風邪症状の有無
  6.口腔内アフタ、齲歯の有無
  7.検査デ-タ:胸部X-P、血液ガス分析

T-1.口腔内清拭、含嗽、歯磨きを行い、口腔内の清潔を保つ
  2.感染症疾患患児と接しないよう配慮する
  3.分泌物の貯留による無気肺を予防するため、体位ドレナ-ジ、タッピング、吸引を行う
  4.呼吸状態の変化はうっ血性心不全の徴候でもあるので注意する
  5.指示により去痰剤などの投与を行う

E-1.家族に口腔内清潔の方法、上気道炎の予防について指導する
#4.心拍出量の減少に続発する身体各部のうっ血に関連した心不全状態に陥る可能性    
  &呼吸困難、肝腫、尿量減少などの症状の悪化がない
  $退院まで

O-1.バイタルサイン、不整脈、BP低下の有無
  2.顔色、口唇色、チアノ-ゼの有無
  3.活気、機嫌
  4.呼吸困難、多呼吸、咳嗽、喘鳴、ラ音、胸痛、呼吸困難発作の有無
  5.末梢循環不全、四肢冷感、末梢チアノ-ゼの有無
  6.尿量減少、浮腫、体重の著明な増加の有無
  7.肝腫、腹水貯留の有無
  8.食欲不振、嘔気、嘔吐、鼓腸、下痢、便秘の有無
  9.検査デ-タ:胸部X-P、CTR、電解質

T-1.蓄尿または尿量測定し水分バランスのチェックを行う
  2.同一条件で体重を毎日測定し著明な増加があるときは医師へ報告する
  3.患児が誤って水分や塩分を制限以上に摂取したり輸液が過剰に投与されないように注意する
  4.指示された強心剤、利尿剤などの投与をする
  5.ベッド上安静を保ち、上体を挙上させた体位にする
  6.処置、ケアは安静を妨げないよう安楽に短時間で終える
  7.面会者の制限を行い静かな環境をつくる
  8. 左→右シャントの著しい疾患の乳児では、啼泣後に激しい呼吸困難と呻吟が出現し、顔色蒼白となる呼吸困難発作が起こりやすいのでなるべく泣かさない
  9.呼吸困難発作時は上体挙上、気道確保、酸素吸入を行い、医師に報告する。呼吸心拍モニタ-を装着し、鎮静剤の投与や救急処置の介助をする

E-1.家族に水分制限、塩分制限の必要性を説明し協力を得る
  2.飲水量や尿量の測定方法を指導する
  3.乳児の場合、家族に呼吸困難発作について説明し、泣かさないような方法について指導する
  4.発作時はすぐ連絡するよう説明する
  5.安静の必要性について説明する
#5.ジギタリスの投与に関連した中毒症状が出現する可能性がある
   [要因]・薬物の副作用

  &中毒症状が早期発見され、対処が受けられる
  $退院まで

O-1.嘔気、嘔吐、食欲不振の有無
  2.徐脈の有無(乳児:90~110 /分以下、年長児:70/分以下)
  3.不整脈の有無
  4.心電図変化の有無(PR間隔延長、PVC)
  5.検査デ-タ:血清カリウム値

T-1.指示された正確な量のジギタリス剤を投与する
  2.中毒症状として最も早く嘔気、嘔吐が出現するため、一度でも嘔吐があれば予薬前に心拍数を測定し異常があれば医師に報告する
  3.利尿剤を併用している場合は、低カリウム血症となりやすく、ジギタリス中毒を助長するので注意する。またカリウムを多く含む食品を摂取させる
  4.血中濃度を維持するため決められた時間に与薬する
  5.ジギタリス剤を嫌がって嘔吐したり吐き出した場合、再与薬すると過剰与薬となる恐れがあるので医師に報告する
  6.ジギタリス中毒を起こした場合、ジギタリス剤を中止し、カリウム剤の与薬が行われるので介助する

E-1.家族に正確な与薬できるよう指導する
  2.ジギタリス中毒の症状を説明し、異常があれば早く連絡するよう指導する
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テーマ:
下肢静脈瘤患者の標準看護計画


下肢静脈瘤とは
 静脈、特に表在皮静脈が迂曲、拡張した状態、通常は一次性静脈瘤を指すが、深部静脈閉塞の結果それに従って側副血行として拡張した、いわゆる二次性静脈瘤および先天性血管奇形や動静脈瘻の一症状として静脈拡張を示すものもある。大伏在静脈に圧倒的に多い立位、筋肉疲労が誘因となるが、女性に多く、妊娠を契機として起こることが多い。

アセスメントの視点
 30~40才の女性に好発し、立位により大腿下部~下腿に多数の怒張、疼痛が出現し、また屈曲した静脈瘤を触知するため、美容上気になり受診する例が多い。血液のうっ滞が起こり血栓性静脈炎を起こしやすい。慢性化すると、皮膚の色素沈着や難治性潰瘍を形成する。

症状
・下肢重量感
・疼痛(立位時緊満感)
・浮腫
・夜間痙攣
・色素沈着
・難治性潰瘍
 
検査
 〈術前〉
・全身一般状態の把握
・病歴の聴取(家族歴、既往歴における血液疾患等の有無、妊娠、深部静脈血栓の有無等)
・胸部X-p撮影
・心電図
・血液一般検査
・血液型
・出血時間、凝固時間、プロトロンビン時間、抗プロトロンビン時間、等
・肝機能検査
・尿一般検査
・Trendelenburgテスト
・Perthesテスト
・下肢静脈造影
・その他の機能検査

治療
 手術は、一次性のものに行なう。二次性のものには禁忌
 1.保存的に弾性ストッキング・包帯を着用、安静、患肢挙上
 2.ストリッピング、不全交通枝結紮・切除術
 3.静脈瘤硬化療法

術後の経過と管理
 術後の一般的な検査は、他の疾患と変わらず必要に応じて血液一般検査、肝機能検査、胸部X-p撮影、心電図等を行なう。患肢に対しては術直後よりBraun架台や枕等による患肢の高挙、圧迫包帯の着用、抗生物質の投与を行ない、包帯交換は第2ないしは第3病日に行なう。歩行は第1病日より可能となる
 1.精神的サポート
創跡、創部皮下出血、浮腫によりボディイメージの障害をきたす可能性がある。いずれも術後一時的なものであることを説明しておく必要がある。
 2.疼痛の管理
十分な除痛によりADLの拡大を図る
 3.創の処置
術前より皮膚の低栄養状態をきたしている場合や炎症部位の皮膚切開の場合は、創治癒の遅延や感染を起こしやすい。体動によるガーゼ除去や、排尿時のガーゼ汚染に注意する。
 4.静脈還流の促進
下肢全体の組織損傷が多く、リンパ還流が障害され、うっ血を生じやすい。術後1ヵ月以上は圧迫が必要である。

術後合併症
 1.出血
ストリッピング直後の不適正な圧迫か、圧迫時間の不足によって起こる皮下出血であり、血腫を形成するので創を縫合閉鎖する前に重ねたガーゼを転がすようにして血腫を創外に誘導しておく。多少の皮下出血は手術の性質上やむをえないが、3~4週間後に吸収される。
 2.浮腫
下肢全体の組織損傷が多くリンパ還流が障害されるため、深部静脈の還流を促し、うっ血を最小限にとどめる必要がある。
 3.創感染および創のし開
一般の静脈瘤の手術ではほとんど見られないが、炎症部位に皮膚切開を加えた場合や潰瘍例などで時に見られる。これらの経験から、皮膚切開はすべてマットレス縫合をしておくようにしているが、なお創のし開が起これば、二期治癒を待つ。日数を要するが動脈血行不全がないかぎり必ず治癒するものである。
 4.神経損傷
ストリッピングの手術の際、表在静脈を損傷し知覚障害を呈することがある。とくに小伏在静脈の外側に腓腹神経があり注意を要する。一般には数か月から1年位で改善するものである。
 5.静脈瘤の再発
初めての手術で静脈瘤をとり残したり、新たに発生する静脈瘤もあり、症状が強く美容的にも希望があれば追加手術を行なう。
 6.肺塞栓の発生
深部静脈血栓症と異なり、ほとんど経験されない。呼吸困難、胸痛、呼吸促迫が術後に出現したら一応疑う必要があるが、ほとんどみられない。


看護計画(術前)

Ⅰ.アセスメントの視点(術前)
 硬膜外麻酔で手術が行なわれるため、全身状態の評価が必要である。厳重に年令制限はないが、原則として70歳以下を対象としている。手術適応時は、既往歴や機能の低下には十分注意する

Ⅱ.問題リスト(術前)
#1.疾患や手術に対する不安
   [要因]・疾患そのものへの恐れ
       ・手術そのものへの恐れ
       ・検査や治療に対する情報不足
       ・入院という慣れない環境
       ・社会的役割が果たせない
       ・手術後や退院後に対する予期的不安

#2.疾患による苦痛
   [要因]・下肢の痛みや美容的変化
       ・症状からくる精神的苦痛

#3.長時間の立位や座位による下肢のうっ血
   [要因]・下肢の静脈還流の障害

Ⅲ.看護目標(術前)
1.疾患、手術に対する不安が軽減され手術に向けて精神的準備ができる
2.肢の安楽な体位が取れる

Ⅳ.看護問題(術前)
#1.疾患や手術に対する不安
  &手術の必要性がわかり納得できたことを言葉で表現できる
   患者の思いや不安を言葉で表現できる
   疾患に対する不安を言葉で表現できる
   術前・術後の自分の状態がイメージでき、対処方法を言葉で表現できる
  $手術当日まで

-1.入院への適応状況
  2.疾患、術前検査、手術に関する患者の情報量とその理解度
  3.表情、言語、態度の表出状況と不安の程度の関係
  4.食欲、食事摂取状況
  5.身体症状の有無と程度
  6.サポートシステムの状況
  7.睡眠状況
  8.対処行動と対処能力

-1.検査の必要性、方法を分かりやすく説明して協力を得る
  2.手術について、医師から十分説明を受けることができるように配慮する
  3.術前オリエンテーションを不安なく受けられるように援助する
  4.家族の支援が受けられるように必要時参加を求める
  5.不安を表出できるように以下のケアをする
    1)患者や家族の訴えをよく聴き、受容的態度で接する
    2)不安が表出できるよう患者や家族との信頼関係を作る
    3)疾患に対する不安は、医師から十分説明が受けられるようにする
    4)静かで休息の取れる環境を作る

-1.患者が術後の状態を具体的にイメージできるように説明する。特に尿バルーンの挿入や、安静の必要性を認識できるように働き掛ける
  2.医師の説明で、理解不足の内容があれば追加説明をしてもらい、納得して手術が受けられるようにする
  3.不安な状態を表出できるよう考慮し、不明なところは質問するよう促す

#2.疾患による苦痛
  &身体的・精神的苦痛を最小限にとどめられる
  $手術当日まで

-1.静脈瘤の痛み
  2.下肢疲労感の有無

-1.仰臥位時は、下肢挙上とする。この時、膝か動脈の圧迫や股関節屈曲を避ける

-1.長時間の立位や椅子に腰を掛けることを避ける
  2.座位時、長時間足を組まない
  3.締め付ける下着を付けない

#3.長時間の立位や座位による下肢のうっ血
  &下肢の安静により静脈還流を助け、破裂や閉塞を起こさない
  $手術前日まで

-1.下肢の変色
  2.皮膚、毛細血管の有無
  3.下肢疲労感の有無
  4.静脈瘤の痛み
  5.下肢の腫脹

-1.静脈をうっ血させるような体位を避ける

-1.長時間同一位置に脚を置かない
  2.神経や血管を圧迫するので、座るときは足を組まない
  3.静脈還流を良くするため、保温に気をつける
  4.下肢倦怠感のある場合は臥床し、下肢挙上する


看護計画(術後)

Ⅰ.アセスメントの視点(術後)
 下肢静脈瘤手術後の早期の合併症としては、出血、神経損傷、浮腫があり注意する。適切な処置によって予防、軽減ができるため、出血の有無、歩行による下肢の倦怠感、腫脹の程度などの観察が必要となる。患肢に対して術直後より、血液の還流をよくし、うっ血を防ぐため、家族を含め日常生活指導が必要である。

Ⅱ.問題リスト(術後)
#1.術後出血
   [要因]・不適切な圧迫
       ・圧迫時間の不足

#2.神経損傷
   [要因]・手術の際、表在神経を損傷したことによる知覚障害

#3.患肢の浮腫
   [要因]・組織損傷によるリンパ還流の障害

#4.静脈瘤の再発
   [要因]・表在静脈と深部静脈の交通
       ・静脈弁の不全

#5.創治癒の遅延や感染
   [要因]・術前より皮膚の低栄養状態
       ・炎症部位の皮膚切開

Ⅲ.看護目標(術後)
1.手術からくる苦痛の緩和とともに、患者が現在の状態を理解でき、術後合併症を起こさない
2.弾性ストッキングの着用目的を正しく理解できる
3.心身ともに自立し、退院に向けて準備できる

Ⅳ.看護問題(術後)
#1.術後出血
  &血腫の形成を予防できる
  $術後3~4週間まで

-1.内出血、血腫形成の観察
  2.ガーゼ汚染の量
  3.四肢冷感の有無
  4.血液データ(Hb、Ht、プロトロンビン時間)

-1.医師に報告する
  2.安静度を確認する

-1.創部皮下出血形成により、ボディイメージの障害をきたす場合、術後一時的なものであることを説明する。

#2.神経損傷
  &神経障害からの改善
  $数か月から1年

-1.知覚の有無
  2.歩行時障害の有無

-1.下肢挙上による腓骨神経麻痺に注意する
  2.転倒などの危険がないように歩行する

-1.一般には数か月から1年くらいで改善することを説明し、患者の不安を軽減させる

#3.患肢の浮腫
  &患肢の安静と浮腫の予防
  $術後1ヵ月以上

-1.患肢の浮腫の状態
  2.歩行による下肢の倦怠感、腫脹の有無
  3.疼痛、しびれ感

-1.患肢をブラウン架台、または、ギャッジベッドにより挙上して血管内圧を減少し、うっ血を少なくする
  2.臥床時は下肢挙上
  3.歩行は筋肉の運動により、血液の還流をよくし、浮腫を軽減させるが、長時間の立位は避ける
  4.弾力包帯の使用;同じ強さで末梢から中枢に向けて巻く。その後、鼠径部まで巻き余分がある場合、下方へは巻かない
  5.体動、歩行により包帯がずれることがあるので、その際は巻きなおす
  6.創の抜糸後は弾性ストッキングを着用する。その際、患肢のサイズにあったものを購入する
  7.定期的に患肢の周囲測定をする
  8.医師の指示によりエアマッサージ施行

-1.うっ血予防のため、下肢挙上の説明
  2.弾力包帯の必要性を説明
  3.弾力ストッキングは一般的に3ヵ月程着用する必要性を説明
  4.患肢の腫脹は一般的に3ヵ月くらいで消失するが、1~数か月かかることもあることを説明

#4.静脈瘤の再発
  &日常生活を理解することから下肢静脈瘤の再発を予防することができる
  $退院まで

-1.下肢変色、下肢疲労感、疼痛、重圧感、腫脹

-1.静脈をうっ血させるような体位を避ける

-1.刺激感染を防ぐため、下肢を清潔にしておく
  2.創傷、過度の圧迫などを下肢に与えない
    1)締め付ける衣類は付けない
    2)長時間の立位、座位、正座は避ける
    3)神経や血管を圧迫するので、座るときは足を組まない
    4)静脈還流を良くするため、保温に努める
    5)下肢倦怠感のある場合は臥床し、下肢挙上
  3.仕事は体力の回復にあわせて徐々に慣らしていくが、静脈還流促進に心がける
  4.下肢の倦怠感が著名であったり、腫脹が軽減しないなどの症状があれば受診する

#5.創治癒の遅延や感染
  &創部の清潔保持ができ、血流の改善を図ることにより、縫合不全を起こさない
  $術後3~10日まで

-1.疼痛、腫脹、発赤、ガーゼ汚染の色と量

-1.ガーゼ交換は無菌的操作で行なう
  2.抗生物質の指示がある場合は正確に投与する
  3.下肢の腫脹がある時は皮膚が弱いため外傷を予防する
  4.入浴は抜糸後2~3日で許可する

-1.体動によるガーゼ除去や、排尿時のガーゼ汚染に注意する
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