なりたて看護師の試験対策ブログ

看護師の国家試験を受験する前に学ばなければいけない事や、知っておいて損のない情報を垂れ流しています。なにかの参考になれば幸いです。かなーりマニアックな内容ですので専門用語ばかりです全部説明はしていられないのでフツーの人は外国語感覚でサラっと流してくださいな


テーマ:
老年期痴呆患者の標準看護計画


痴呆とは

 脳に器質性変化が生じ、理解、記憶、計算、抽象思考、判断、言語能力、注意力(集中力)といった脳の高次機能に障害をきたし、徐々に運動機能にも障害を起こし人格を喪失してしまう状態をいう。老年期の痴呆症状を呈する疾患にはアルツハイマー型痴呆や血管性痴呆が代表してよく知られている。

 1.アルツハイマー型痴呆
発病は40~60歳に多く、女性にやや多い。大脳のびまん性萎縮がみられ、萎縮は前頭葉で強い。病理組織学的には大脳皮質全般に神経細胞の萎縮、脱落があり老人斑、アルツハイマー神経原線維変化が認められ、特に海馬とその周辺で著明である。顆粒空胞変性が海馬の大型神経細胞にみられる。高度の痴呆にもかかわらず人格は比較的保持されており、進行性の記憶障害を主とし、失語、失読、失書、失行等の巣症状がみられる。特徴的なものとして視空間失認がある。神経症状として筋緊張亢進、筋拘縮が生じることが多い。

 2.脳血管性痴呆
発病年齢は50歳以上に多く、男性に多い。まだら痴呆で、老年痴呆でみられる全般的な痴呆と区別されることが多い。進行は、階段状で人格変化が少なく、病識は保たれ感情失禁をしばしば呈し、頭痛、眩暈、しびれ、片麻痺、卒中発作、巣症状等の神経学的症状が多い。



アセスメントの視点

 痴呆を装飾する形で譫妄が併発して現れる場合もあり、痴呆なのか、譫妄なのか判断が困難な場合もある。それぞれの症状の特徴から、患者にいま起こっている症状を正確に判断することは適切な看護を提供するうえで重要である。また、病気の経過を知るうえでも重要となる。
 譫妄は、急激に精神動揺が起こり、多くの場合、睡眠-覚醒リズムが障害される。痴呆のように、徐々に会話はできるが物忘れをする、単語が出てこないといった状態なしに、急激に会話も成り立たないような状況が生ずる。
 痴呆は徐々に進行し、不可逆的であるが、譫妄は看護者の対応によって一時的に収まってしまうものである。この譫妄を適切に処理しなければ、暴れたり、食事、飲水や睡眠といった生理的ニーズの充足が不十分となり、危険な状態に陥る。

症状

 出来事全体を忘れる高度な物忘れから始まり、判断ができなくなり、徐々に周りの状況を認知できなくなる。
 行動の多くは、たくさんの動作が組み合わさせたものであるために、衣服の着脱、洗面、排泄等の動作を部分的に忘れ始め日常動作も援助なしにはできにくくなってしまう。さらに重度の痴呆に移行すると、言葉が出てこない、相手の言うことが認識できない状況が生じ、運動機能の低下と共に寝たきりに移行する。

検査

・生化学、血液一般検査
・CTスキャン
・MRI
・EEG
・SPECT
・ECG
・長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)
・WAIS-R

治療

 中核症状である知的機能を改善させることは困難だが、脳の老化が少しでも遅くなることを期待して脳代謝改善薬を長期的に投与する。また脳血管障害がこれ以上進まないようにするため、脳循環改善薬や血小板凝集抑制薬も併用する。その他、意欲減退、うつ状態、行動異常等、痴呆に伴って起こる症状を改善するために抗うつ薬、抗不安薬、抗精神病薬を使うこともある。
 知的機能は改善できなくても、副次的な症状の一部を改善することは、人間らしく生きるために必要であり、本人、家族にとっても意義のあることである。
 作業療法は、患者の人間性と自由を尊重し、自発性と役割を高めることにより、患者に残された健康な部分の能力を強化できるため、社会性の回復や新たな獲得を目標とする手段として用いられることがある。作業活動はあまり変化を持たせずに、固定化、パターン化し繰り返すほうがよい。過去の経験を生かした簡単で予測性の容易なものが適している。もっとも、音楽等は古いなじみのあるものだけでなく、リズム等の影響が大きいため新しいものもよい刺激になることが多い。

経過と管理

 痴呆は一般的に3つのステージに分けることができる。

1.健忘期
 健忘期は何度も同じことを聞くようになる。また、言葉が出てこなくなる。特に名詞が出てこないので「それとって」、「あれね」といった会話が目立つようになる。そしてその欠損を補うように自然と作話が出てくる。

2.混乱期
 混乱期は判断力も著しく低下するために、衣服の着脱も困難になる。どこに足を通してよいのか、ボタンをどうするのか分からなくなるのである。トイレにもたどり着くことができず、誘導されても迷って戻れなくなる。感情抑制能力が失われ、人格の喪失を起こし認知能力や集中力が極端に障害されてくるので、同じ言動を繰り返し、暴力や徘徊といった問題行動や精神症状等が現れてくる。

3.痴呆期
 痴呆期は自分の名前、親しい人の名前、家族さえも分からなくなってしまう。尿・便失禁が起こり、身体の自由がきかなくなって寝たきりになる。




看護計画

Ⅰ.アセスメントの視点

 譫妄や痴呆・認知障害を起こしている高齢者と接する時は、偏見や先入観を持たず問題行動に直面しても決して大騒ぎせず、ありのままを受け入れ、状態を正しくアセスメントし適切な援助を行うことが重要である。
 痴呆老人は知的能力の低下はあっても、感情・情緒は変わりないので、自尊心を傷つけないように否定・説得・叱責はしないようにする。柔軟な対応で相手の世界に合わせる、1つの行動ごとに指示を与える、老人のペースで、ゆっくりと行動する、温かみのある言葉をかける、スキンシップを十分に行うなど痴呆老人の接し方の原則をあらゆる場面で心がける。
 看護計画のポイントは、1)好転しうる痴呆状況を見極め、痴呆状態の改善に向けての計画をたてること、2)状態と暮らしの全体像を把握し、安らかさとその人らしい暮らしに向けての計画をたてることの2点である。

Ⅱ.問題リスト

♯1.入院という生活リズムの変化から来る不安
   [要因]・生活適応能力の乏しさ
       ・家族との分離不安
       ・見当識障害
       ・判断の障害

♯2.精神、身体症状による異常行動
   [要因]・入院による環境の変化
       ・注意力障害
       ・記憶障害
       ・譫妄
       ・幻覚、妄想
       ・ADL遂行能力の低下
       ・身体的・知的変化(老化)
       ・集中困難
       ・薬剤に関与した症状
       ・感情の多様性

♯3.自ら的確に訴えられないことによる身体症状の悪化
   [要因]・記憶の障害
       ・見当識障害
       ・判断の障害
       ・会話理解の障害
       ・意思表示の障害
       ・自発性、気力の障害
       ・興味、関心の障害
       ・感情の多様性、安定性、適切性の障害
       ・不安、混乱の増大
       ・異常体験(幻覚、妄想)
       ・多動、徘徊、興奮
       ・引きこもり

♯4.精神症状に基づく問題行動や突発的なトラブル
   [要因]・精神運動興奮
       ・知的能力の低下
       ・脱抑制

♯5.病識のなさからくる治療、検査への非協力的態度
   [要因]・知的能力低下からくる理解不足
       ・慣れない環境への恐れ
       ・幻覚、妄想からくる拒否

Ⅲ.看護目標

1. 環境の変化に適応でき、戸惑うことなく落ち着いて入院生活が送れる
2. 日常生活が安全に送れ、現在の水準を維持できる
3. 身体症状の悪化を防ぎ、全身状態を良好に保つ
4. 適切な対応により患者の安全が守られトラブルや事故が防止できる
5. 治療、検査をスムーズに受けられる


Ⅳ.看護問題

♯1.入院という生活リズムの変化からくる不安
   [要因]・環境適応能力の乏しさ
       ・家族との分離不安
       ・見当識障害
       ・判断の障害

  &環境の変化に適応でき、戸惑うことなく安心して入院生活を過ごすことができる
  $1週間

O-1.入院生活に対する予備知識及び入院意思の確認
  2.入院生活での適合性を把握:人間関係での支障の有無
  3.経済状況
  4.オリエンテーションを上手にとり人間関係がスムーズに保たれるようにする

T-1.入院前の生活習慣を把握し入院生活上可能な範囲で調整する
  2.コミュニケーションを上手にとり人間関係がスムーズに保たれるようにする

E-1.リアリティオリエンテーション(日にち、曜日、場所や天気等を書いて目の前に置いたり、不安な状況を避けるため
    各勤務帯で一回は今の場所を説明する)の実施
  2.オリエンテーション実施後の不安に対する補足及び教育を行う

♯2.精神、身体症状による異常行動
   [要因]・入院による環境の変化
       ・注意障害
       ・見当識障害
       ・記憶障害
       ・譫妄
       ・幻覚、妄想
       ・ADL遂行能力の低下
       ・身体的・知的変化(老化)
       ・集中困難
       ・薬剤に関与した症状
       ・感情の多様性

  &心身の安定を保ちセルフケアレベルを落とさない
  $入院期間中

O-1.ADL:食事、排泄、清潔、身だしなみ、歩行、睡眠覚醒リズム、行動会話等
  2.精神、身体症状
     1)言語障害
     2)感情、情緒面における不安定
     3)心気傾向、うつ状態
     4)夜間譫妄、多動、徘徊
     5)幻覚、妄想状態
     6)記憶、見当識障害
     7)VS、血液データ
     8)合併症の有無と程度
  3.各種薬剤の副作用の有無と程度

T-1.セルフケア能力を評価し、残存機能を生かすように援助する
  2.患者が成し遂げたり、前進したことについては適度に褒めたり、励ます
  3.危険防止に努める
     1)病棟内、ベッド周囲の環境整備
     2)ベッド柵、低床ベッドの使用
     3)服装を整える
  4.老人の言動を受け入れ理解しコミュニケーションを上手にとる
  5.患者のペースでゆっくり行動する
  6.孤独にさせない
  7.離床を促す
  8.服薬確認
  9.日常生活のリズムを整える
  10.転室はできるだけ避け、同じ環境を保つ
  11.過去の生活歴を知り趣味や得意なことを取り入れる(絵画、書道、手芸、歌等)
  12.失禁、不潔行為のある患者の場合
     1)定期的なトイレ誘導、オムツ交換をする
     2)病室から放尿の対象となるものを除去する(ごみ箱、バケツ等)
     3)下痢傾向のある患者は下剤の使用を控える
     4)清潔の保持を定期的に確認する
  13.徘徊がある患者の場合
     1)徘徊の理由を考える
     2)病棟外へ行く際には必ず付き添う
     3)患者の着衣、スリッパに病棟名、氏名を記入する
     4)病室、トイレ、洗面所の出入口に目印をつける(リボン、人形等)
     5)レクリエーションの参加や運動の機会をもつ
  14.興奮状態のある患者の場合
     1)昼夜逆転しないように、日中刺激を与える
     2)空腹による場合もあるのでおやつの時間を設ける
     3)病室はできるだけ明るくし不安を増長させない
     4)よく話を聞いて不安の除去に努め、医師の指示に基づいて安定剤、睡眠剤を投与する

E-1.病棟に慣れるまで戸惑いがあることを説明する
  2.規則的な生活を送ることや、レクリエーション療法を指導する

#3.自ら的確に訴えられないことによる身体症状の悪化
   [要因]・記憶の障害
       ・見当識障害
       ・判断の障害
       ・会話理解の障害
       ・意思表示の障害
       ・自発性、気力の障害
       ・興味、関心の障害
       ・感情の多様性、安定性、適切性の障害
       ・不安、混乱の増大
       ・異常体験(幻覚、妄想)
       ・多動、徘徊、興奮
       ・引きこもり

  &身体症状の悪化を防ぐことができる
  $入院期間中

O-1.合併症の有無、身体機能低下の状態
     1)全体的な活発さ、元気さ:歩き方、姿勢、表情、顔色、発語の数
     2)食事量、食欲の有無
     3)排便、排尿状況及び性状
     4)VS
     5)全身状態:体重の変化、るいそう、浮腫等
     6)痴呆の程度
     7)血液データチェック

T-1.脱水のある患者の場合
     1)積極的に水分補給を促す.in-outチェック
     2)衣類、室温、掛け物の調整をする
     3)原疾患を悪化させないように注意する
  2.骨折している患者の場合
     1)転倒、転落、打撲に注意する
     2)低床ベッド、ベッド柵の使用、履き物の工夫
     3)骨折を契機に微熱が出たり、貧血が進むこともあるので注意する
  3.肺炎を併発した患者の場合
     1)安静と清潔の保持
     2)呼吸管理
     3)補液の管理
     4)誤嚥防止のための対策(吸痰、食事の工夫、体位等)
     5)適切な水分補給と保温
  4.褥創のある患者の場合
     1)離床を促す
     2)体位変換を行う
     3)皮膚や衣類、寝具の乾燥と清潔の保持
  4)失禁対策を行う
     5)全身状態、皮膚状態の観察
     6)栄養状態改善のための食事の工夫
     7)マッサージ等で循環をよくする
     8)エアマットの使用
     9)外用薬剤の検討
  5.身体状態の把握を行う
     1)不機嫌,落ち着きのなさ等の苦痛のサインを受け止める

#4.精神症状に基づく問題行動や突発的なトラブル
   [要因]・精神運動興奮
       ・知的能力の低下
       ・脱抑制

  &適切な対応によりトラブルや事故が防止できる
  $入院期間中

O-1.ADL
  2.精神症状
     1)譫妄
     2)幻覚、妄想
     3)徘徊、多動、不穏
     4)失禁、放尿
     5)過食、異食
     6)性的逸脱行動
  3.身体機能の低下

T-1.転落の可能性のある患者の場合
     1)ベッド柵の使用
     2)ベッドを壁側に密着させる
     3)低床ベッドの使用またはマットレスを床上に降ろす
  2.離院の可能性のある患者の場合
     1)閉鎖病棟へ収容
     2)着衣、スリッパに病棟名及び氏名を記入
     3)黄昏(たそがれ)症候群といわれる夕方になるとそわそわと家に帰ろうと落ち着かなくなる状態に対して「もう遅いのでバスもありませんので、お泊まりください」等と話し納得してもらう
  3.過食、異食の可能性のある患者の場合
     1)身辺整理
     2)食品は看護者預かりとし,下膳棚等の残飯は素早く処分する
     3)危険物は患者の手に届かない場所に保管する
     4)食べ物に似た色や形の物[例:ボタン(あめ玉)、石鹸(きれいなお菓子)、大便(ぼたもち)等]は特に注意する
  4.性的逸脱行為のある患者の場合
     1)性的行為(お尻撫で、抱擁等)に対しては騒がず,さりげなくかわす

#5.病識のなさからくる治療、検査への非協力的態度
   [要因]・知的能力低下からくる理解不足
       ・慣れない環境への恐れ
       ・幻覚、妄想からくる拒否

  &治療、検査を安全にスムーズに受けることができる
  $入院期間中

O-1.治療、検査に対しての理解力
  2.ADL
  3.精神症状:夜間譫妄、徘徊、多動、幻覚、妄想状態
  4.治療、検査に対する協力の有無

T-1.頻回に訪室、声掛けし状態の把握に努める
  2.安静が保てない場合は、医師の指示の基に苦痛にならない程度に抑制する
  3.内服薬は自己管理をさせず、服薬確認を行う

E-1.検査前の説明は前もって行うと不安になるので、直前に行う
  2.治療に対してはその都度根気よく説明する
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脾臓摘出術を受ける患者の標準看護計画
術後の経過と管理

 血液疾患における脾臓摘出術は主に溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)に適応されるが、術後は出血傾向に特に注意する必要がある。術前より肝機能障害を伴う場合は、術後に肝機能が悪化しないように管理しなければならない。

 1.精神的サポ-ト
 疾患に対してや手術そのものへの不安、手術後や退院後の予期的不安がある。不安の内容や程度、表出の仕方など個人によって異なるが、精神的・身体的。社会的側面から統合した情報から、患者各人の訴えを判断していくことが大切。

 2.全身管理
 術後は、バイタルサインのチェック(体温、血圧、脈拍数、心電図、尿量、尿比重など)を行う。また、肝機能障害による糖代謝異常がみられることがあるので、血糖値、尿糖、尿中ケトン体の検査を行う。明かな感染がなく、また、白血球増多も著明ではなく、38℃前後の弛張熱が時に1カ月くらい続くことがある。いわゆる“splenic fever”といわれるもので、抗生物質はほとんど無効でありアスピリンが有効である。

 3.疼痛の管理
 (消化器系手術の術後管理の標準看護計画の3を参照)

 4.呼吸器系の管理
 開胸および開腹を同時に施行した場合は、手術時間が長く侵襲も大きいうえ、肝障害による薬物代謝障害もあって麻酔からの覚醒が悪い場合が多い。12時間内外のレスピレ-タ装着により呼吸が補助される。開腹のみで脾臓摘出術を行った場合は、手術直後あるいは麻酔が殆ど覚醒した段階で、気管内チュ-ブの抜去がおこなわれる。肝硬変症では、有効肝血流量が減少し肝予備能が小さいため、手術後の循環動態の変動や動脈血酸素分圧の低下は肝障害の増悪をきたしやすい。よって、肝アノキシアを防ぐように吸入酸素濃度が調節される。血液疾患や外傷による脾臓摘出術後では、ショックや他臓器損傷を伴わない限り毎分3~4リットルの酸素が24時間程度投与される。
 また、疼痛による呼吸運動の抑制、痰の喀出不良が原因で術後無気肺になりやすい。そのため、鎮痛をはかりながら深呼吸、痰の喀出、体位変換を促し、痰の喀出が困難な場合は、含嗽や吸入などによって痰の喀出を促す。

 5.循環器系の管理
 (消化器系手術の術後管理の標準看護計画の4を参照)


 6.輸液・輸血の管理
 肝機能障害を有する例では低蛋白血症になる傾向が強いので、アルブミン値が3.0g/dl以下であれば新鮮凍結血漿、アルブミン製剤が投与される。経口摂取増量に合わせ輸液量は減量されて行く。

 7.栄養・食事の管理
 排ガスがあれば、経口摂取が開始される。食道離断術や幽門形成術が施行されていなければ、5分粥より経口摂取が開始される。

 8.創・ドレ-ンの管理
 ドレーン排液のチェックは一般開腹術に準ずるが、とくに出血傾向を有する疾患が多いので、ドレ-ン排液の観察は厳重を要する。ドレ-ンの排液の性状、量などのチェックを行い、短期間に大量なら出血源の確認、処置のため再手術が考慮される。少量で持続性であれば止血凝固剤、ときに血小板輸血が行われる。脾摘部のドレ-ンは性状が血性でなければ、排液量が1日50ml以下になった時点で(通常3日目)抜去される。肝硬変症などで腹水がドレ-ン抜去孔より漏出するときは縫合されることがある。

 9.感染予防
 脾臓摘出のため網内系機能低下が予測されるためペニシリン系やセフェム系の広域スペクトラムの抗生物質が投与される。

 10.その他
 脾臓摘出術後には血小板の一過性増加がみられ、時に100万/mm3にも達する。これらは新生血小板であり、単純な数のみの増加の他に、その機能の亢進も予想される。血小板凝集能が高まるのは術後4日目前後からであり、一方ちょうどこの時期は体動制限や食事制限がまだ残り、血栓ができやすい状態になっている。血小板数が40万/mm3を越えるようなときは、血栓症予防のため血小板凝集抑制作用を持つアスピリンが投与される。ITPでは術前ステロイド剤が使用されていることが多い。脾臓摘出術が有効な症例では、血小板は数日から1週間前後で増加してくるので、術後3~4日はプレドニン30~40mgが投与され、以後減量してステロイドからの離脱がはかられる。


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術後合併症

 1.肺合併症
 (消化器系手術の術後管理の標準看護計画の術後合併症1を参照)
 2.術後出血
 術後の後出血は巨脾や癒着の高度な例、副血行路の発達が著名な例、凝固線溶系に異常がみられる例に起こることがある。
 3.膵損傷、膵炎、胃壁や結腸壁の損傷
 きわめてまれであるが胃脾間膜、脾結腸間膜の切除例にあたって胃壁、結腸壁を損傷し、ドレ-ンより内容物の漏出がみられることがある。同様に、脾門部の処理の際は膵尾部を損傷し、膵液の漏出があり、膵瘻や仮性嚢胞を形成することがある。
 4.血栓塞栓症
 脾臓摘出後血小板数は増加し、術後2~3週でピ-クに達し、約1カ月後にほぼ正常域値になる。血小板数が80万/mm3以上になると、血栓形成の危険が高くなり、血栓塞栓症を発症することがある。発生部位は腸間膜静脈、脾静脈などの門脈系が多く、まれに肺梗塞、心筋梗塞がみられる。
 5.左横隔膜下膿瘍
 術後7~10日目でも38℃前後の発熱、白血球増多などの炎症所見が強ければ左横隔膜下膿瘍を疑う。確定診断のため超音波検査が行われる。
 6.脾摘後敗血症
 脾臓摘出術後の重症感染症のうち敗血症は致命的なことが多い。発症は術後数カ月から2~3年が多いが、時に10年以降のこともある。起炎菌は肺炎球菌のほか髄膜炎球菌、大腸菌、インフルエンザ桿菌などである。
看護計画(術前

Ⅰ.アセスメントの視点(術前)

 脾摘術の対象となる原疾患は多岐にわたっているが、大別すると脾機能亢進や門脈圧亢進を伴う脾腫、血液疾患、脾臓の原発性腫瘍や外傷などの3つとなる。
 原疾患によるが巨脾を伴う場合が多く、汎血球減少がみられ血小板減少が著しく出血傾向や貧血が存在することがある。また、ステロイド長期使用により易感染状態であることより出血、感染を起こしやすい状態である。その他に肝機能障害を伴うものも多いなど、術前の全身状態を整えるために原疾患をコントロールする必要がある。そのため検査や手術にむけての輸血や薬物の投与が、安全で苦痛の少ない状態で行われるように援助する必要がある。

Ⅱ.問題点リスト(術前)

#1.疾患や手術に対する不安
   [要因]全身麻酔を受ける患者の標準看護計画#1を参照

#2.疾患による苦痛
   [要因]・原疾患による症状
       ・症状からくる精神的苦痛

#3.出血による全身状態の悪化
   [要因]・巨脾による汎血球減少からくる出血傾向
       ・肝依存性の凝固因子の減少による出血傾向
       ・肝機能障害や貧血による全身倦怠感

#4.易感染状態
   [要因]・ステロイドの長期使用

#5.手術後の肺合併症の可能性
   [要因]全身麻酔を受ける患者の標準看護計画#3を参照

#6.家族の不安
   [要因]全身麻酔を受ける患者の標準看護計画#5を参照

Ⅲ.看護目標(術前)

1.疾患、手術に対する不安が軽減され手術に向けて精神的準備ができる
2.原疾患の症状による苦痛の軽減を図り、体力の消耗を最小限にする
3.全身状態の評価により術後合併症を予測し手術に対する身体的準備ができる
4.家族の精神的慰安に努める


Ⅳ.看護問題(術前)

#1.疾患や手術に対する不安

   全身麻酔を受ける患者の標準看護計画#1を参照

#2.疾患による苦痛
   [要因]・原疾患による症状
       ・症状からくる精神的苦痛

  &身体的、精神的苦痛を最小限にとどめられる
  $手術前日

O-1.貧血症状の有無と程度
  2.肝機能障害の程度

T-1.衣服をゆるめ胸部、腹部の緊張を和らげる
  2.安楽な体位を工夫
  3.医師の指示により与薬
  4.精神的苦痛もあるため、感情の動揺や緊張を避ける
  5.必要に応じてADL介助

E-1.動悸、息切れ、めまい、全身倦怠感、吐気などが自制不可の場合、医師や看護婦に報告するよう指導
  2.動作はゆっくりするように指導

#3.出血による全身状態の悪化
   [要因]・巨脾による汎血球減少からくる出血傾向
       ・肝依存性の凝固因子の減少による出血傾向
       ・肝機能障害や貧血による全身倦怠感

  &異常に早期発見ができ、適切な処置を受けることができる
  $手術前日

O-1.バイタルサインのチェック
  2.皮膚、粘膜、排泄物、出血斑の有無の観察
  3.貧血症状の観察
  4.血液データーチェック
  5.全身状態の観察

T-1.安静の保持
  2.出血部位により適切な処置を行う
  3.嘔吐後冷水で含嗽させ嘔吐を誘発させない
  4.下血後は臀部を蒸しタオルで清拭
  5.鼻出血時は冷罨法を鼻根部に施し、鼻の外側から中隔部にかけて圧迫
  6.歯肉出血後、止血したら冷水やイソジン液によって含嗽
  7.喀血時氷枕、氷嚢などで呼吸運動を制限
  8.皮下出血時、摩擦の少ない柔らかいものを着用

E-1.安静の必要性を説明し、処置により状態の改善がみられることを説明
  2.嘔吐、下血、鼻出血その他の出血異常時は、医師または看護婦に報告するよう説明

#4.易感染による全身状態の悪化
   [要因]・ステロイドの長期使用

  &感染を起こさない
  $手術前日

O-1.発熱の有無、熱型の把握
  2.悪寒、体熱感、発汗、顔面紅潮、頭痛のチェック
  3.口腔内、咽頭痛、注射部位、肛門、会陰部の観察
  4.WBC値、CRP値の把握
  5.全身状態の観察

T-1.口腔内、鼻腔内の上気道清潔保持(イソジンケア)
  2.全身の清潔保持
  3.注射部位、IVH挿入部位の清潔保持
  4.排便後の陰部洗浄
  5.悪寒戦慄時の保温
  6.発熱時の冷罨法
  7.発汗時の清拭、寝衣交換
  8.発汗による脱水予防のための水分の補給
  9.倦怠感増強時ADL介助

E-1.易感染状態のため感染予防行動が必要であることを説明
  2.感染予防行動として上気道感染予防法や全身の感染予防法を指導

#5.手術後の肺合併症
   全身麻酔を受ける患者の標準看護計画#3参照

#6.家族の不安
   全身麻酔を受ける患者の標準看護計画#5参照


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看護計画(術後)

Ⅰ.アセスメントの視点(術後)

 脾臓摘出術後の早期の合併症としては、術後出血、他臓器への損傷に注意する。その後は血栓症、膿瘍、敗血症の危険がある.脾腫は肝障害や血液疾患などの原疾患を有することが多く、合併症を起こすと重篤な状態に陥る可能性があるため、術後台併症の予防に努め、早期に術前の生活に戻ることができるような援助が必要となる。

Ⅱ.問題リスト(術後)

#1.術後出血
   [要因]・手術操作による腹腔内出血
       ・原疾患による出血傾向

#2.多量出血や細胞外液の喪失による循環不全(ショック)

#3.肺合併症
   [要因]・気管内挿管や麻酔剤による分泌物の増加
       ・疼痛や不安による呼吸抑制
       ・不十分な咳嚇力による分泌物の貯留

#4.腸蠕動の低下
   [要因]・麻酔の影響
       ・鎮痛剤の使用
       ・ドレーン留置などによる体動制限
       ・血栓による腸管の運動低下
       ・脾摘後の空洞への大腸の陥頓

#5.疼痛、チューブ類によるストレスや睡眠障害

#6.セルフケアの不足
   [要因]・疼痛
       ・体動制限
       ・心理的活動低下

#7.膵損傷、膵炎、胃壁や結腸壁の損傷
   [要因]・手術操作

#8.左横隔膜下膿瘍
   [要因]・ドレーンの長期留置
       ・脾摘による免疫能の低下
       ・ステロイド長期使用による易感染

#9.血栓症
   [要因]・血小板の一過性増加
       ・体動制限
       ・食事制限

#10.脾摘後敗血症
   [要因]・脾摘による免疫能の低下
       ・原疾患による免疫能の低下

#11.脾摘後発熱

#12.退院後の日常生活の不安
   [要因]・微熱
       ・免疫能の低下
       ・原疾患の残存

#13.家族の不安
   [要因]・術後経過
       ・原疾患の残存
       ・日常生活
       ・仕事、経済面

Ⅲ.看護目標(術後)

1.手術からくる苦痛の緩和とともに、患者が現在の状態を理解でき、術後合併症を起こさない
2.心身共に自立し、退院に向けて準備できる

Ⅳ.看護問題(術後)

#1.術後出血
   [要因]・手術操作による腹腔内出血
       ・原疾患による出血傾向

  &創部、ドレーンからの出血の異常の早期発見ができる
  $術後~48時間

O-1.2時間毎の観察
  2.ガーゼ汚染の量、性状
  3.腹腔ドレーンからの出血量、性状
  4.腹部膨満、腹痛(部位、程度)
  5.ショックの徴候(血圧低下、頻脈、脈の緊張の低下、呼吸促拍、尿量の減少、チアノーゼ、四肢冷感、意識レベルの低下)
  6.悪心、嘔吐
  7.血液データー(Hb、Ht、プロトロンビン時間)

T-1.医師に報告する
  2.安静度を確認し、体位交換はゆっくり行う
  3.輸血、輸液の介助

E-1.出血している場合、患者の不安を軽減するために状況を理解できるように説明

#2.多量の出血や細胞外液の喪失による循環不全(ショック)
  &安定した循環動態が維持できる
  $術後~48時間

O-1.2時間毎の観察
  2.バイタルサイン(血圧低下、頻脈、脈の緊張の低下、呼吸促拍)
  3.尿量の減少、チアノーゼ、四肢冷感、意識レベル
  4.intake、Outputのバランス
  5.ECGモニターの観察
  6.創部のガーゼ汚染、胃管、腹腔ドレーンからの排液の量、性状
  7.悪寒の有無
  8.心理面(緊張感、恐怖心)

T-1.医師に報告する
  2.輸液の管理
  3.保温、室温の調整
  4.緊張感や恐怖心を持たせないよう落ち着いた態度で接する

E-1.患者の不安を軽減するために状況を理解できるように説明

3.肺合併症
   [要因]・気管内挿管や麻酔剤による分泌物の増加
       ・疼痛や不安による呼吸抑制
       ・不十分な咳嚇力による分泌物の貯留

  &喀痰喀出が自力ででき、呼吸状態が正常となる
  $術後2~7日まで

O-1.麻酔の覚醒状態
  2.呼吸状態(呼吸数、リズム、深さ、胸郭の運動、呼吸困難)
  3.肺雑音の有無
  4.喀痰喀出状況と性状、量
  5.バイタルサイン
  6.創痛の程度、鎮痛剤の効果
  7.口腔内乾燥の有無
  8.intake、Outputのバランス
  9.胸部X-P、血液ガス値、WBC等の検査データー
  10.ストレス状態の有無、程度

T-1.酸素吸入の実施
  2.体位変換
  3.吸入3~4回/日
  4.咳嗽を促し、喀出時は腹部を両手で固定し援助
  5.必要時タッピング、バイブレーション、吸引を実施
  6.効果的な鎮痛剤の使用

E-1.深呼吸、咳嗽の指導
  2.喀痰喀出の必要性を説明

#4.腸蠕動の低下
   [要因]・麻酔の影響
       ・鎮痛剤の使用
       ・ドレーン留置などによる体動制限
       ・血栓による腸管の運動低下
       ・脾摘後の空洞への大腸の陥頓

  &排ガスがあり、経□摂取がすすむ
  $術後2~3日まで

O-1.腸蠕動、排ガス、腹部膨満、腹痛、悪心、吃逆
  2.胃管の吸引量、性状
  3.腹部X-P
  4.体動の状況

T-1.安静度の範囲内で体位変換を積極的に行う

E-1.術後の腸蠕動促進のために、体位変換、早期離床が必要であることを説明

#5.疼痛、ルート、ドレーン類によるストレスや睡眠障害
  &効果的に鎮痛が図られ、夜間の睡眠がとれ、穏やかな表情で過ごすことができる
  $術後3~7日まで

O-1.疼痛の程度、鎮痛剤の効果
  2.睡眠障害の有無(入眠障害、熟眠障害、睡眠の中断、早期覚醒、覚醒障害)
  3.睡眠パターンの変調に随伴する症状(頭痛、悪心、嘔吐、倦怠感、無力感、思考力の低下)
  4.睡眠薬の効果
  5.ICUシンドロームの症状の有無(幻覚、幻聴、不穏行動など)

T-1.鎮痛剤または睡眠薬の使用と、その効果の確認
  2.処置、ケア施行時は、睡眠の妨げにならないよう調整
  3.睡眠がとれるように環境(室温、湿度、照明、騒音)を整える
  4.昼夜逆転しないように日中はできるだけ起こしておく
  5.ストレスがある場合はその要因を把握する
  6.術後の経過に応じて日常生活行動を拡大し、気分転換を図る

E-1.コミュニケーションをとり、不眠の原因は何か、どうしたいかについて話し合う

#6.セルフケアの不足
   [要因]・疼痛
       ・体動制限
       ・心理的活動低下

  &許可きれた範囲内で状態に合ったセルフケアができるようになる
  $術後3~7日

O-1.清潔行動、移動行動、排泄行動、食事行動等の行動能力の程度
  2.身体、口腔内の汚染状況
  3.術後の一般状態と経過
  4.疼痛、倦怠感の程度と鎮痛剤の効果
  5.褥創好発部位の皮膚の状態

T-1.毎日の全身清拭、寝衣交換
  2.含嗽、口内清拭、または歯磨き介助
  3.ベッド周囲の環境整備
  4.ベッド上で四肢の自動運動を促す
  5.医師の許可のもと離床を図る(ギャッジアップ座位→自力座位→端座位→立位~室内歩行→トイレ歩行)
  6.一般状態や離床状況に応じてバルンカテーテルを抜去し排泄介助を行う(尿器、ポータブルトイレの設置)
  7.効果的な鎮痛剤の使用

E-1.離床計画とその必要性について患者に伝え、術後の状態により活動可能な範囲を教え、できる限り自力で行うよう指導

#7.膵損傷、膵炎、胃壁や結腸壁の損傷
   [要因]・手術操作

  &ドレーン、創部からの異常な排液や、異常な発熱がない
  $術後3~10日

O-1.腹腔ドレーンからの排液量、性状、臭気
  2.胃管からの排液量、性状
  3.発熱、頻脈
  4.腹膜炎症状の徴候の有無と程度(腹痛、腹筋の緊張、腹部膨満、腸蠕動)
  5.食事開始後の発熱やドレーンからの異常排液(膿性)の有無
  6.腹部X-P、術後透視、造影、血液検査の結果
  7.術前のリスクの程度と関連性

T-1.腹腔ドレーン、胃管を経時的に誘導又は吸引し、排液があるか確認する
  2.ドレーンの逆行性感染予防のため、ドレーン挿入部より低い位置に排液容器を設置し、逆流させない
  3.他臓器への損傷発症時は、医師の指示により経□摂取を中止し輸液の管理を行う
  4.異常排液のドレナージと必要時皮膚の保護をする
    (スキントラブルの徴候がある場合は、ハイドロコロイドドレッシング等で被覆)

E-1.経口摂取中止の必要性と急激な体動を避けるよう指導

#8.左横隔膜下膿瘍
   [要因]・ドレーンの長期留置
       ・脾摘による免疫能の低下
       ・ステロイド長期使用による易感染

  &ドレーン、創部からの異常な排液や、異常な発熱がない
  $術後3~10日

O-1.腹腔ドレーンからの排液量、性状、臭気
  2.発熱、頻脈
  3.腹部X-P、血液検査、腹部超音波、CT等の結果
  4.膿瘍貯留による自覚症状の有無と程度(鈍痛、違和感)
  5.術前のリスクの程度と関連性

T-1.腹腔ドレーン、胃管を経時的に誘導又は吸引し、排液があるか確認する
  2.ドレーンの逆行性感染予防のため、ドレーン挿入部より低い位置に排液容器を設置し、逆流させない。

#9.血栓症
   [要因]・血小板の一過性増加
       ・体動制限
       ・食事制限

  &血栓症による経過の遅れを起こさない
  $術後3~10日

O-1.発熱(門脈系の血栓性静脈炎)
  2.鼓腸、便秘(上腸間膜動脈の血栓)
  3.肺梗塞、心筋梗塞
  4.胸部X-P、腹部X-P、血液検査

T-1.ベッド上での自動運動を促す
  2.医師の許可のもと離床を図る(ギャッジアップ座位→自力座位→端座位→立位→室内歩行→トイレ歩行)

E-1.離床計画とその必要性について患者に伝え、術後の状態により活動可能な範囲を教え、その日の計画を達成できるように指導

#10.脾摘後敗血症
   [要因〕・脾摘による免疫能の低下
       ・原疾患による免疫能の低下

  &敗血症を起こしやすいということを患者が理解し、セルフケアができるようになる
  $退院まで

O-1.発熱
  2.バイタルサイン(血圧低下、頻脈、脈の緊張低下、呼吸促迫)
  3.悪寒の有無
  4.意識レベル
  5.血液検査
  6.創部の観察

T-1.医師に報告
  2.医師の指示により速やかに処置
  3.保温、室温の調節
  4.イソジンケア
  5.全身の清潔保持

E-1.敗血症の危険について患者に説明
  2.口腔内の清潔方法の指導(含嗽、歯磨き)
  3.皮膚の清潔についての指導

#11.脾摘後発熱
  &発熱に伴う随伴症状が軽減、消失する
  $退院まで

O-1.発熱のパターン
  2.発熱の随伴症状の有無と程度

T-1.安静の保持
  2.安楽な体位
  3.冷罨法の施行
  4.環境の調節(室温、照明、騒音等)
  5.衣類、寝具類の調節
  6.全身の清潔保持
  7.食事の援助(水分塩分の補給、食べやすい食事の工夫)
  8.医師の指示により速やかに処置
  9.輸液の管理

E-1.発熱の随伴症状の有無と程度の主観的データを報告できるよう指導する

#12.退院後の日常生活の不安
   [要因]・微熱
       ・免疫能の低下
       ・原疾患の残存

  &身体的、精神的に自立し退院に向けて準備できる
  $退院まで

O-1.発熱
  2.全身倦怠感
  3.粘膜、皮膚の状態
  4.腹部症状、排便状態(鼓腸、便秘)
  5.腹痛、創痛
  6.血液検査
  7.睡眠状況
  8.患者の言葉、表情、行動
  9.セルフケアの自立度
  10.疾病についての患者の認識
  11.家族の協力体制(キーパーソン)

T-1.鼓腸、便秘、腹痛が続く場合があるが、自然に消退することを知らせて安心させるとともに、便秘時の処置を医師に相談して、指示を受けておく
  2.患者が質問しやすい雰囲気をつくり、気持ちを表出させる
  3.家族の協力を依頼する
  4.原疾患へのフォローアップが必要な場合は、原疾患の看護基準も含めて退院時指導の計画を立てる
  5.社会復帰に向けた個々の目安について医師と連絡をとりながら説明していく

E-1.微熱が続く場合、ステロイド剤が用いられることがあり、医師からの説明を確認した上で、内服指導を行う
  2.原疾患に対しての認識を確認した上で、退院時指導計画にそって生活指導を行う
  3.規則正しい生活を送り、適度な運動を取り入れる
  4.排便コントロール
  5.社会復帰については医師に相談する
  6.定期受珍(医師の指示)、服薬指導(医師、薬剤師の指示)

#13.家族の不安
   [要因]・術後経過
       ・原疾患の残存
       ・日常生活
       ・仕事、経済面

  &家族が不安な気持ちを表出でき、家族サポートをとおして患者が支えられる
  $退院まで

O-1.家族の表情、言葉、態度
  2.家族と患者との人間関係
  3.家族、患者間の疾病の理解、認識の差
  4.家族間の協力体制
  5.家族の状況判断能力
  6.家族がとらえている患者の性格傾向、コーピング方法
  7.経済的問題の存在

T-1.家族とコミュニケーションをとり、不安や心配事を表出しやすいように接する
  2.患者への説明は言動を統一
  3.家庭内で起きている問題の対処ができているか、解決困難な場合は相談にのる

E-1.家族が患者の今後をイメージできるように退院後の日常生活について知識を与える
  2.家族に継続が必要なケア(受診、服薬等)について指導
  3.家族に患者のサポートの必要性を説明

 

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テーマ:

膀胱腫瘍患者の標準看護計画

膀胱腫瘍とは

 尿路腫瘍のなかでは、もっとも発生頻度が高く、男性には女性の3倍発生するといわれる。ほとんどは移行上皮または扁平上皮癌で、良性のものは少ない。膀胱底部に好発し乳頭状に発育するものが多く、多発の傾向があり再発しやすい癌である。表在性膀胱癌の予後は良好であるが、悪性度と浸潤度が高度になると予後は不良である。転移は比較的遅いが、肝臓、肺、骨に生じやすい。

アセスメントの視点

 膀胱癌は組織、悪性度、浸潤度によって分類し、それにしたがって治療の仕方もかわってくる。一般に用いられるのはジューエット・マーシャルの浸潤度の分類とブローダースの悪性度の分類である。診断は、なによりも膀胱鏡が有用である。


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症状

 血尿が主訴のことが多いが、顕微鏡的な血尿のこともあり、必ずしも肉眼的なものではい。腫瘍が大きくなってくると、頻尿、排尿痛、尿線の中絶、残尿感、腫瘍組織片の尿中排出などがみられ、膀胱の自発痛の生じることもある。尿路感染、尿管口の閉塞による腎機能の不全などもおこってくる。

検査

・尿検査:RBC(+)、尿細胞診が有用
・膀胱鏡:膀胱粘膜の異常
・生検:組織型の区別
・その他:KUB、CT、超音波、膀胱造影、血管造影、IVPなどによる進展度、転移の有無

治療

 1.外科的治療
1)膀胱全摘術(尿路変更術)…回腸導管・尿管皮膚瘻
2)経尿道的膀胱腫瘍切除術・電気凝固術
 2.薬物治療
1)抗癌剤の点滴治療→看護は「化学療法を受ける患者の看護」を参照
2)膀胱注入…抗癌剤・BCG
 3.放射線治療→「放射線療法を受けている患者の看護」を参照


看護計画(膀胱全摘術・術前)

Ⅰ.アセスメントの視点(術前)

 全身麻酔で手術が行われるため、全身の評価が必要である。高齢者も多いので、既往や機能の低下には十分注意する。
 尿路変更というボディイメージの変化、性機能障害に伴う患者、家族の戸惑いは大きい。術前に患者、家族に十分な説明を行う。

Ⅱ.問題リスト(術前)

#1.疾患、手術に対する不安
   [要因]・慣れない環境
       ・情報不足(検査、治療方法、手術後のイメージ、手術後のボディイメージや身体機能の変化)
       ・未体験である手術との遭遇
       ・死への恐怖
       ・社会的役割の変化
       ・予測される術後の疼痛
       ・入院によっておこる経済的問題

#2.予期的悲嘆
   [要因]・ストーマ造設に伴うボディイメージの変化
       ・通常の排泄機能の喪失
       ・性機能障害

#3.家族の不安
   [要因]・患者の病状、術後経過や予後
       ・告知の是非
       ・予後について
       ・仕事
       ・経済状態
       ・患者のボディイメージの変化(通常の排泄機能の喪失や性機能障害)

#4.排尿パターンの変調:頻尿
   [要因]・膀胱腫瘍の壁内浸潤や膀胱三角部への浸潤
       ・膀胱炎を合併した場合の膀胱刺激症状

#5.排尿パターンの変調:尿閉
   [要因]・凝血片や強い血尿時の尿道閉塞や膀胱タンポナーデ

Ⅲ.看護目標(術前)

1.疾患、手術および術後のボディイメージや身体機能の変化に対する不安が軽減され、手術の必要性が受容できる。
2.疾患による疼痛の軽減を図り、栄養状態が改善され、体力の消耗が最小限になる。
3.全身状態の評価により術後合併症を予測し、手術に対する身体的準備ができる。
4.家族の精神的慰安に努める。


Ⅳ.看護問題(術前)

#1.疾患、手術に対する不安
   [要因]・慣れない環境
       ・情報不足(検査、治療方法、手術後のイメージ、手術後のボディイメージや身体機能の変化)
       ・未体験である手術との遭遇
       ・死への恐怖
       ・社会的役割の変化
       ・予測される術後の疼痛
       ・入院によっておこる経済的問題

  &検査や手術の必要性、術前処置や方法を理解し、納得することができる
   術前、術後の状態がイメージでき、不安が減少したことを表現できる
  $手術前日

-1.疾病、術前検査、手術に関する患者の情報量とその理解度
  2.表情、言葉、態度の表出状況と不安の程度との関係
  3.食欲、食事状況、睡眠状況
  4.性格傾向
  5.コーピング
  6.サポートシステム
  7.社会的役割
  8.経済的問題

-1.術前検査の説明や手術オリエンテーションを確実に施行する
  2.患者が思いを表出できるよう、プライバシーの保護を考えた場所の確保を行い、余裕をもった時間を確保する
  3.不安を訴えやすいよう受容的態度で接する
  4.説明者は言葉や態度に配慮する
  5.表出された不安や心配事に対しては誠意をもって対応する。内容によって医師の参加を求める
  6.患者が保護されているあるいは、自己の存在感が感じられるような対応をする
  7.食事摂取や排泄、睡眠状況が障害されている場合はその解決をはかる
  8.キーパーソンから情報を収集しアセスメントする

-1.術前検査や術前・術後のオリエンテーションをわかりやすく説明する
  2.質問を促し、理解度を確認する。また、訴えてよいこと、それらを受けとめる用意があることを伝える
  3.必要時睡眠剤が使用できることを伝える

#2.予期的悲嘆
   [要因]・ストーマ造設に伴うボディイメージの変化
       ・通常の排泄機能の喪失
       ・性機能障害

  &検査や手術準備、ケアに参加し、徐々に術後のボディイメージを受けとめることができる
   手術に向けての準備を家族とともに行える
  $手術前日

-1.ボディイメージの変化、通常の排泄機能の喪失、性機能障害に対する反応(表情、態度、言動)と理解度
  2.術前のケアへの参加状況、姿勢、態度、反応
  3.サポートする人のストーマ造設に対する理解の程度と患者に関する情報
  4.サポートの質と量

-1.ストーマ造設に伴う怒り、悲しみ、不安、悩みを表出できるような時間的、環境的な配慮を行い、患者の気持ちをよく聞く
  2.患者や家族のもつ不安、悩み、疑問に対して情報やケアを提供する
  3.術前から社会復帰までの回復経過とセルフケア計画を表示し、説明する
  4.ストーマに関する知識やストーマ造設後の日常生活に関する知識をVTRや実物、パンフレットを使用し理解しやすいよう提示する
  5.マーキング、パッチテストを行いストーマケア時の障害の予防をはかる
  6.患者が希望すれば自立して生活しているオストメイトとの面談を企画する

-1.ストーマ造設に対する怒りや悲しみを表現することにより、気持ちの整理がつくこともあることを説明する
  2.術前から社会復帰までの回復経過とセルフケア計画をわかりやすく説明する
  3.ストーマに関する知識、ストーマ造設後の日常生活に関する知識(ストーマとは何か、ストーマの役割、特徴、装具の役割、スキンケア、装具の選択と種類、食事、入浴、運動、性生活等の日常生活について)を患者にとって理解しやすいよう工夫して指導する
  4.質問を促し、理解度を確認する。また、訴えてよいこと、それらを受けとめる用意があることを伝える
  5.ストーマがあっても、適切なケアと工夫で日常生活が支障なく送ることができることを説明する
  6.患者にキーパーソンとストーマ造設について話し合い、サポートしてもらうよう説明する

#3.家族の不安
   [要因]・患者の病状、術後経過や予後
       ・告知の是非
       ・予後について
       ・仕事
       ・経済状態
       ・患者のボディイメージの変化・通常の排泄機能の喪失や、性機能障害

  &家族が術後の患者の状態、生活がイメージでき、不安が減少した状況がみられる
   手術に向けての準備を患者とともに行える
  $退院前日

-1.表情、言葉による表現、態度
  2.患者と家族との人間関係
  3.患者と家族間の疾病に対する理解、認識度の差
  4.家族間のサポートシステムや状況判断能力
  5.家族がとらえている患者の性格傾向やコーピング
  6.経済的問題の存在

-1.家族とコミュニケーションをとり不安や心配事を表出しやすいような受容的態度でかかわる
  2.家族と医療者との考えの間に違いがないか、また患者の考え方を尊重して関わる方法について相談、検討する
  3.患者への説明の方法を決定する

-1.家族が患者の今後についてイメージできるように、術後の状況、入院期間、社会復帰の時期等について説明する
  2.家族に患者のサポートの必要を説明する

#4.排尿パターンの変調:頻尿
   [要因]・膀胱腫瘍の壁内浸潤や膀胱三角部への浸潤
       ・膀胱炎を合併した場合の膀胱刺激症状

  &排尿回数が特に夜間に増加しない
  $手術前日

-1.バイタルサイン
  2.排尿状況(一回尿量、尿回数、排尿時間)
  3.夜間排尿の回数
  4.尿の性状、とくに血尿の程度
  5.水分出納
  6.データ(血液、電解質など)
  7.随伴する症状の有無と程度(排尿時痛、残尿感、不快感など)

-1.局所・全身の保温を行う
  2.排尿に伴う苦痛(ベッド昇降やトイレへの往復、不眠など)が軽減できるように環境を調整(尿器やポータブルトイレの設置)する
  3.陰部の清潔を保ち、乾燥を心がける
  4.自覚症状の訴えやすい環境作りに配慮し、雰囲気作りを行う
  5.水分の摂取計画
  6.不眠時は医師に相談し睡眠薬を服用する
  7.意識が排尿に集中しないような工夫をする

-1.排尿を我慢しないよう、また保温の必要性と方法を指導する
  2.膀胱タンポナーデ出現時は、医師指示にて膀胱洗浄を行い尿道留置バルンカテーテルの管理を行う
  3.排尿状況の変化(排尿時痛がある、血尿が濃くなった、凝血片がみられたとき)があれば報告するよう指導する
  4.水分摂取必要とその方法を指導する
  5.膀胱刺激症状出現時は二次的出血予防のため、力まないよう指導する
  6.不眠や不安、疲労を避ける必要性を説明する
  7.気持ちが排尿に集中しないように、気分転換を試みるように指導する

#5.排尿パターンの変調:尿閉
   [要因]・凝血片や強い血尿時の尿道閉塞や膀胱タンポナーデ

  &尿流出が保たれ、血尿がある場合は軽減する
  $手術前日

-1.バイタルサイン
  2.排尿状況(一回尿量、尿回数、排尿時間)
  3.血尿や凝血の有無と程度
  4.尿の性状、とくに血尿の程度
  4.水分出納
  5.データ(血液など)
  6.随伴する症状の有無と程度(排尿時痛、残尿感、腹部膨満感、不快感など)
  7.患者の表情、顔色や貧血症状の有無

-1.水分摂取と尿量の管理を行う
  2.医師の指示により、間歇的導尿や尿道留置バルンカテーテルによる排尿を行う
  3.血尿の程度に応じ、安静を図る
  4.膀胱タンポナーデ出現時は、医師指示にて膀胱洗浄を行い尿道留置バルンカテーテルの管理を行う
  5.自覚症状の訴えやすい環境作りに配慮し、雰囲気作りを行う
  6.苦痛の強いときや処置時は安楽な姿勢、体位を工夫し羞恥心に配慮する

-1.排尿状況の変化(尿が出ない、排尿時痛がある、血尿が濃くなった、凝血片がみられたとき)があれば報告するよう指導する
  2.蓄尿の必要性を指導する
  3.血尿時は尿量確保のため水分摂取必要とその方法を指導する
  4.膀胱刺激症状出現時は二次的出血予防のため、力まないよう指導する
  5.不眠や不安、疲労を避ける必要性を説明する



看護計画(術後)

Ⅰ.アセスメントの視点(術後)

 回腸導管造設術後の合併症としては、腎盂腎炎、腹膜炎、イレウス、吻合部狭窄、血栓による循環障害や肺塞栓がある。尿管皮膚瘻術後の合併症としては、尿管狭窄、腎結石、吻合部周囲炎、血栓による循環障害や肺塞栓がある。また、後出血や尿路感染症、痛みによる苦痛、睡眠障害等も両者に共通であげられる。精神面としては、外観の変化に対する悔しさや劣等感に悩まされる。退院後の日常生活への自信の喪失もみられ、対象の個別性に応じた自己管理の方法が必要となる。

Ⅱ.問題リスト(術後)

#1.合併症の危険性:ショック
   [要因]・体液の過剰喪失
       ・出血

#2.気道クリアランスの不良
   [要因]・創痛による去痰困難
       ・創痛やドレーン挿入による刺激や異和感

#3.合併症の危険性:肺合併症
   [要因]・低アルブミン
       ・創部が腹部にあるための去痰時の疼痛
       ・創痛やドレーン挿入による体動の減少
       ・脱水

#4.合併症の危険性:腹膜炎
   [要因]・創感染
       ・術後の吻合不全
       ・膿瘍形成
       ・術中・術後の腹膜への腸内容のもれ

#5.合併症の危険性:感染
   [要因]・ドレーンからの排液によるガーゼの汚染
       ・創部とストーマの位置が隣接することによるストーマからの尿漏れによる創汚染
       ・膀胱全摘後の死腔の感染

#6.排泄パターンの変調:腸蠕動の低下
   [要因]・開腹術による腸管操作
       ・腸管内でのガス発生
       ・麻酔薬、鎮痛薬の影響
       ・創痛やドレーン挿入による体動の減少

#7.合併症の危険性:ストーマの異常
   [要因]・粘膜皮膚縫合部の離開
       ・ストーマ周辺皮膚の蜂窩織炎
       ・ストーマの血行障害や開口部の狭窄・装具による圧迫

#8.安楽の変調:疼痛
   [要因]・手術による組織の損傷
       ・術中の同一体位からくる疼痛
       ・術後の体動制限からくる疼痛
       ・治療計画や処置、機械の装着による行動の制限
       ・術後の体力低下や不安、緊張からくる精神的動揺

#9.体液量の不足
   [要因]・経鼻胃管、嘔吐による排液
       ・大量の創浸出
       ・術後のイレウス
       ・肺合併症
       ・術中、術直後の輸液療法

#10.セルフケアの不足:清潔・排泄行動、移動動作
   [要因]・治療計画や処置、機械の装着による行動の制限
       ・術後の体力低下や不安、緊張からくる精神的動揺
       ・創痛やドレーン挿入による不快感
       ・消極的姿勢

#11.皮膚の損傷
   [要因]・尿や浸出液の付着による刺激
       ・装具、テープ、装具交換による皮膚への刺激
       ・発汗による刺激

#12.ボディイメージの障害
   [要因]・ストーマ造設によるボディイメージの変化
       ・排泄路の変更によるライフスタイルの変化

#13.性機能障害
   [要因]・器質的(前立腺、精巣、尿道の切除、骨盤内リンパ節郭清に伴う性機能神経の喪失)なものによる障害
       ・ストーマ造設によるボディイメージの障害

#14.退院後の予期的不安
   [要因]・ストーマ造設によるライフスタイルの変化
       ・ストーマケアに関する知識不足
       ・社会的役割の変化

#15.家族の退院後の予期的不安
   [要因]・再発の恐れ
       ・告知していないことに対する精神的動揺
       ・排泄路変更に伴う日常生活への影響や社会生活への適応困難

Ⅲ.看護目標(術後)

1.術後合併症の発症がなく、腎機能が正常に保たれる。
2.手術による身体的苦痛の緩和を図り、精神的に安定して過ごせる。
3.治療による状態の変化が理解でき、退院後の生活上の留意点について述べることができる。
4.継続自己管理、再発予防、ストーマセルフケアの必要性が理解でき、必要時に医療者と相談することができる。


Ⅳ.看護問題(術後)

#1.合併症の危険性:ショック
   [要因]・体液の過剰喪失
       ・出血

  &バイタルサインが安定し、出血を早期発見することができショック状態を防ぐ対応
   ができる
  $術後3日

-1.バイタルサイン
  2.血液データ
  3.水分出納
  4.出血部位と出血量、性状

-1.確実なバイタルサインのチェック
  2.指示(薬液注入・輸液・輸血・酸素吸入・吸入)の正確・確実な施行とその効果の観察
  3.水分出納の把握と安全で確実なライン管理

  <出血時の援助>

-1.ドレーン・創からの排液、浸出液が血性に変化した場合は、要因・循環動態への影響をアセスメントして医師に報告する
  2.血圧、脈拍、呼吸、出血量、意識状態を観察する
  3.ドレーンからの出血が50ml/時以上、血圧90㎜Hg以下(急激に下降した場合)はショック体位を保持し輸液速度を調節する
  4.指示による補液、輸血、酸素投与を行なう
  5.与薬(昇圧剤など)開始時はその効果と副作用を観察する
  6.体位変換や移動時は、ゆっくりと行なう

-1.患者、家族の不安を増強しないように現状と今後の予定を説明する
  2.患者の状態が安定したら、医師より説明が受けられるよう配慮する

#2.気道クリアランスの不良
   [要因]・創痛による去痰困難
       ・創痛やドレーン挿入による刺激や異和感

  &去痰時の苦痛が緩和され、効果的な喀痰排出を行なうことができる
  $術後5日

-1.呼吸状態(音、リズム、数、深さ等)の観察
  2.痰の性状と喀出状況
  3.疼痛の程度と鎮痛の状態
  4.水分出納
  5.X-P所見

-1.咳嗽や超音波ネプライザーで、口腔や気道の湿潤や加湿を促す
  2.深呼吸を実施し、咳嗽時に創部の圧迫保護を行って努責しやすいよう介助する
  3.自力去痰が困難なときは一時的吸引を行う
  4.胃チューブの刺激を軽減(固定方法の工夫、挿入されている長さの確認など)する
  5.体液バランス不均衡の場合は、指示による補正輸液を行う

-1.去痰の必要性を説明する
  2.去痰の効果的な方法(腹式呼吸、深呼吸、ハッフィングなど)を具体的に説明する

#3.合併症の危険性:肺合併症
   [要因]・低アルブミン
       ・創部が腹部にあるための去痰時の疼痛
       ・創痛やドレーン挿入による体動の減少
       ・脱水

  &肺合併症がおこらない
  $術後5日

-1.バイタルサイン
  2.呼吸状態と呼吸音
  3.痰の貯留状態とX-P所見
  4.動脈血液ガス分析結果
  5.痰の性状
  6.呼吸に関連した自覚症状の有無
  7.水分出納

-1.喀痰の貯留部位の確認と去痰を促すために、腹式呼吸、深呼吸、ハッフィングなどを促す
  2.制限内での体位変換を行う

-1.去痰の効果的な方法(腹式呼吸、深呼吸、ハッフィングなど)を具体的に説明し、協力を得る

#4.合併症の危険性:腹膜炎
   [要因]・創感染
       ・術後の吻合不全
       ・膿瘍形成
       ・術中・術後の腹膜への腸内容のもれ

  &腹痛や腹満感、創感染がなく、バイタルサインが安定する
  $術後7日

-1.腹痛の有無、程度、部位
  2.圧痛の有無と程度
  3.バイタルサイン
  4.血液検査結果(WBC,CRP)
  5.創浸出液の性状
  6.尿流出状態と周囲への漏れの有無と程度

-1.ドレーンの管理を正しく行う
  2.ドレーンが体動により不必要なつっぱりがかからないようねじれないよう配慮する
  3.ガーゼ交換時は清潔操作に留意し、特に尿管ステント挿入時は抜去しないよう注意する
  4.創汚染の予防に努める
  5.腹膜炎の徴候や症状がみられた場合、絶飲絶食とし、医師指示により抗生物質を投与する場合は、効果とその副作用の観察を行う
  6.手術の適応の場合は、その準備を行う

-1.患者にライン類の挿入の必要性を説明し、治療や処置への協力を得る
  2.浸出液の自覚時は、伝えるよう指導する
  3.ガーゼ交換の必要性を説明する
  4.家族へは、患者の必要時にサポートできるよう協力を得る

#5.合併症の危険性:感染
   [要因]・ドレーンからの排液によるガーゼの汚染
       ・創部とストーマの位置が隣接することによるストーマからの尿漏れによる創汚染
       ・膀胱全摘後の死腔の感染

  &ドレナージが効果的に行われ、正中創とドレーン挿入部の炎症症状がない
  $術後10日

-1.創部、ドレーン挿入部の炎症症状の有無
  2.創部、ドレーンからの排液の量と性状
  3.バイタルサイン
  4.血液検査結果(WBC,CRP)
  5.抗生物質使用時はその効果

-1.ドレーンからの排液量を観察し、定期的にガーゼ交換をする
  2.ストーマからの尿漏れによる創周囲の汚染を防ぐための工夫と装具の管理を行う
  3.抗生物質の効果が最大になるよう輸液の管理を行う
  4.ドレーンが体動により不必要なつっぱりがかからないよう、ねじれたり、また屈曲しないよう配慮する
  5.ガーゼ交換時は清潔操作を徹底する
  6.排液が逆流しないよう誘導したり、必要時はミルキングを行う

-1.創部および全身の清潔の必要性を説明する
  2.創部の汚染時は早めにガーゼ交換をする必要性を説明する

#6.排泄パターンの変調:腸蠕動の低下
   [要因]・開腹術による腸管操作
       ・腸管内でのガス発生
       ・麻酔薬、鎮痛薬の影響
       ・創痛やドレーン挿入による体動の減少

  &正常な腸蠕動があり排ガスがみられる
  $第一段階-術後3日
   第二段階-術後10日

-1.腹部膨満感の有無と程度
  2.排ガス、腸雑音の有無
  3.悪心、腹痛の有無
  4.活動の制限と状況
  5.鎮痛剤を使用している時はその効果と影響
  6.腸蠕動促進剤を使用している時はその効果

-1.胃チューブが挿入されている場合は、定期的に吸引し、確実に吸引できているか観察する
  2.腹部温罨法を行う
  3.安静制限がない限り、術後2日目から離床を計画する
  4.早期の四肢運動により全身の循環改善を図る
  5.指示に基づき腸蠕動促進剤を使用する
  6.指示に基づき肛門ブジーを施行する

-1.排ガスを我慢しないように説明する
  2.離床の説明と方法を説明する
  3.術後食の必要性とその進み方を説明する

#7.合併症の危険性:ストーマの異常
   [要因]・粘膜皮膚縫合部の離開
       ・ストーマ周辺皮膚の蜂窩織炎
       ・ストーマの血行障害や開口部の狭窄・装具による圧迫

  &ストーマの形状が正常であり、尿流出が良好である
   ストーマからの出血や浮腫の増強がなく、色調が良好である
  $術後7日

-1.ストーマの浮腫の有無
  2.ストーマの色調
  3.ストーマからの出血の有無
  4.ストーマの陥没の有無
  5.ストーマ周辺の皮膚の状態
  6.粘膜皮膚縫合部の状態
  7.ストーマからの浮遊物
  8.ストーマからの尿流出状態

-1.ストーマへの圧迫予防のために腹部を強く圧迫しない
  2.ストーマを強くこすらない
  3.尿貯留による尿漏れ予防のためカテーテル内の尿を速やかに誘導する

-1.異常徴候を説明し、その徴候がみられる場合は報告するよう指導する

#8.安楽の変調:疼痛
   [要因]・手術による組織の損傷
       ・術中の同一体位からくる疼痛
       ・術後の体動制限からくる疼痛
       ・治療計画や処置、機械の装着による行動の制限
       ・術後の体力低下や不安、緊張からくる精神的動揺

  &バイタルサインが安定し、穏やかな表情を示し睡眠が確保できる
   深呼吸と痰の喀出ができ、意欲をもって活動範囲が拡大する
   疼痛が緩和したことを表現できる、または疼痛の訴えがない
  $術後4後

-1.創痛、腰部痛、筋肉痛に対する表現
  2.バイタルサイン
  3.表情、行動、体位
  4.深呼吸、痰の喀出状況
  5.可動状況
  6.痛みの誘因
  7.睡眠状況
  8.今までのコーピング状況
  9.鎮痛剤を使用している時はその効果

-1.腹筋の緊張をおこしたりドレーン挿入部を圧迫しない安楽な体位の工夫
  2.ドレーンやチューブの固定方法の工夫と配慮
  3.深呼吸や咳嗽時には創部の圧迫保護を行って努責しやすいよう介助する
  4.腰部痛、筋肉痛に対してマッサージや罨法を行う
  5.深呼吸、筋肉弛緩などによるリラクゼーションを促す
  6.家族へは、患者の必要時にサポートできるよう協力を得る
  7.頻回に訪室し患者の訴えをよく聞き、不安の軽減を図る

-1.安楽な体位や、体位交換の方法を指導する
  2.疼痛を不必要に我慢しないこと、また疼痛の原因とその軽減期の目安、鎮痛剤の薬効時間を伝える
  3.不安や疑問はいつでも表現するよう説明する
  4.可動範囲を説明
 

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