乳児用液体ミルクの導入と普及を求める提言書を、政府に提出しました。

 

松本純 防災大臣/消費者食品安全担当大臣へ。

 

加藤勝信 1億総活躍大臣へ。

 

塩崎恭久 厚生労働大臣へ。

 

衛生的な水やお湯が入手しにくい災害時にも、赤ちゃんにミルクを飲ませてあげられるように。男性の育児参画や、外出・夜間の授乳に役立つように。液体ミルクをぜひとも日本に普及させたい。母乳が大切なのはもちろんですが、これを与えることができない場合でも、赤ちゃんに必要な栄養補給ができるよう、子育てに多様な選択肢を。

 

まだまだ越えねばならないハードルは多いものの、前向きなお言葉も多くいただくことができ、有意義な機会となりました。実現に向けて、さらにパワーアップしてまいります!

 

以下、提言内容と、メディア記事を掲載いたします。

 

■提言内容

 

平成29年7月11日

乳児用液体ミルクの普及を考える会

 

乳児用液体ミルクの導入・普及に係る提言

 

我が国において、乳児用人工乳は「粉ミルク」しか製造されておらず、海外輸入品に関しても一般流通していない。しかし、世界各国では液体ミルクが広く活用されている。液体ミルクは、成分を溶かすための水が不要であり、常温で飲むことができ、哺乳瓶などの煮沸処理を要しない。また、生育段階に応じて必要な栄養も調整されている。日本では、昨年の熊本地震の際、水や電気、ガスの確保が困難ななかで、日本フィンランド友好議員連盟が中心となり、フィンランド製「液体ミルク」約5000パックが保育施設で配布された。東日本大震災においても、フィンランド在住の邦人ママたちの機転により、フィンランド製の液体ミルク1万4000パックが緊急支援物資として提供された。いずれの機会にも、被災地のママや家族に大変感謝されたところである。

本会では、このように液体ミルクが防災・減災の観点で役立ち、また、女性活躍推進にも資するとの思いから、我が国での液体ミルクの導入・普及を目指し、以下の提言を行うものである。

 

1.省庁横断型の連携体制構築と幅広い視野での総合的な議論

液体ミルクに関しては、内閣府が女性活躍推進施策を担う一方で、厚生労働省が商品の規格基準作成を、 消費者庁が食品表示を、農林水産省が乳業団体の所管を扱うなど、担当が複数の省庁にまたがっている。  しかし、液体ミルクの導入および普及にあたっては、防災、男女共同参画、母子健康施策など、多角的な視点で総合的な戦略を考える必要がある。このため、全体の司令塔となる省庁を明確にするとともに、省庁横断型の会議の場を設けるなど、連携体制の構築を求めるものである。

 

2.液体ミルクの導入・普及に係る目標の設定と手続きの迅速化

①   政策目標の設定:液体ミルクの導入・普及にあたり、どのような方法でどの程度の普及を目指すのか、政策目標を設定するよう求めるものである。2020年の東京オリンピック・パラリンピックは、訪日外国人数が増え、防災・減災先進国としての日本、国際都市・東京をPRする絶好の機会であり、液体ミルクの導入のターゲット年となり得ると考える。

②   規格基準作成の迅速化:液体ミルク商品の規格基準作成に係る想定スケジュールは、製造業者から基準作成に必要なデータ提出を受けてから、約2年となっている。消費者が乳児であることを踏まえると、安全性の確保を第一に考えて規格基準の設定を検討すべきであるが、同時に対応の迅速さが求められる。業界からデータの提出があった場合は、できる限り速やかに規格基準作成の手続き等を進めるよう求める。

 

3.国内市場への導入にむけた整備

液体ミルクは粉ミルクよりも高額であり、保存期間も短い。価格差を縮め、保存期間を長く保つための商品開発が求められるが、同時に、これを可能とするための市場形成が不可欠である。防災拠点への備蓄供給、病院・保育所への導入支援、液体ミルクの利便性や安全性の周知啓発などが求められる。また、導入にあたってはいくつかの方法があるが、海外からの商品輸入、海外からの技術支援による国内製造、国内完全製造などのメリット・デメリットを整理し、我が国に適した方法を検討すべきである。

 

4.適切な情報と知識の普及啓発

①      適切な情報の普及:わが国では、ロングライフ牛乳などの液体乳製品の普及率が低く、一般的にその安全性や栄養価に対する情報や知識が乏しい。液体ミルクが導入されても、商品に関する適切な情報や知識が提供されなければ、消費者に誤解を与え、適切な普及に結びつかない恐れがある。このため、政府が中心となり、保存料を使わず高温殺菌のみで長期の常温保存が可能となること、高温殺菌すると褐色になるが安全上問題はないことなど、一般消費者がわかりやすい形で商品の性質や仕組みに関する情報を提供するよう求める。同時に、一般的に粉ミルクよりも高価で保存期間の短い液体ミルクがどのような場面で役立つか、外出時や夜間の授乳、父親や家族による授乳のしやすさなど、具体的事例を示すよう求める。

 

②      適切な使用方法の普及:人工乳は、母乳を除き、生後5、6か月未満の乳児の唯一の栄養補給源である。液体ミルクの商品化にあたっては、粉ミルク同様、高い品質保証が求められる。同時に、常温保存の液体乳製品となるため、粉ミルクとは別の視点での衛生的管理が必要となってくる。仮に衛生的に製造された製品であっても、消費者の取り扱い方法が誤っていた場合、健康被害が生じることがあるため、乳児に健康被害が及ぶことのないよう正しい使用方法を明確に示す必要がある。

 

③      母乳・人工乳に関する十分な情報提供:液体ミルクの導入及び普及を促進するにあたっては、本来母乳育児できる層にまで過剰営業がなされることで、母乳育児に悪影響が及ぼされないよう、WHOが提唱する人工乳のマーケティング規制(WHOコード)も含めた対応が必要である。女性が社会で活躍しながら育児を両立させるために、母乳育児・人工乳育児に関する適切な知識を学ぶ機会を作ることも含め、女性が十分に情報を提供されたうえで納得のいく選択できるような支援が求められる。

 

5.災害発生時における活用の検討

液体ミルクの導入と普及にあたっては、総合的な視点での戦略策定や、規格基準作成、市場整備等が必要となり、相応の準備期間が必要となることが見込まれる。しかし、災害はいつ何時発生するかわからないことから、防災拠点での先行導入を求めるものである。導入にあたっては、十分な量の一括調達・輸送・計画的配布が必要があり、これを可能とする体制構築が必要である。また、この緊急供給が、国内の人工乳製造業を圧迫しないための配慮や対策についても検討すべきである。さらに、液体ミルクの導入および普及を見据えた防災対策を含め、地方公共団体と連携を図り、災害発生時の対応に万全を期すよう求める。

 

※乳児用液体ミルクの普及を考える会 発起人

大沼みずほ、金子めぐみ、金子恭之、木村弥生、自見はなこ、田村憲久、野田聖子、ふくだ峰之、森まさこ、吉川ゆうみ (五十音順、敬称略)

 

■メディア記事(2017年7月11日23時現在)

産経ニュース:「液体ミルクの普及を」 自民・金子恵美氏らが関係3閣僚に提言書

http://www.sankei.com/politics/news/170711/plt1707110030-n1.html

 

NHK: 乳児用液体ミルクの普及を 自民の有志議員が提言

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170711/k10011054621000.html

 

時事通信: 液体ミルク普及へ提言=自民有志

http://www.jiji.com/jc/article?k=2017071101048&g=soc

 

朝日新聞: 「液体ミルク、防災拠点に備蓄を」 自民・野田氏ら提言

http://www.asahi.com/articles/ASK7C54RRK7CULBJ00D.html

 

日テレNEWS24: 赤ちゃん用「液体ミルク」“省庁連携を”

http://www.news24.jp/articles/2017/07/11/07366736.html

 

TBS: 乳児用液体ミルクの東京五輪までの国内流通求め、厚労相に提言書

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3102389.html

 

 

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