【部活で活躍する学生たちへ】~足首の捻挫について思うこと~ | カナメ整骨院スタッフブログ

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足首の捻挫。話だけ聞くと軽傷と捉えてしまう人は多いのが現状です。

 

足首の捻挫=靭帯損傷です。

 

「え?ねんざって靭帯損傷なの?」

という意見をよく聞きます。ええ。ねんざは靭帯損傷なのです。

 

 

足首の捻挫は症状の度合いにより3つに分類されます。

 

第Ⅰ度・・・軽度な損傷。靭帯の微小損傷。腫れや内出血は軽度。約1週間程度で治まるもの

 

第Ⅱ度・・・部分断裂。腫脹や内出血量が比較的多く、圧痛が強いもの。

       歩行はできるが走ると痛みが出るレベル。約2~3週間程度で治まるもの

 

第Ⅲ度・・・完全断裂。歩行困難、腫脹、内出血量は多い。復帰まで1~2カ月程度かかるもの

 

簡単に分類するとこのような形になります。

 

 

よく、「ねんざをしたが、1カ月放置していて治らない」という意見がありますが、これの多くがⅠorⅡ度損傷であり、早期に治療をしないために靭帯がうまくくっつかない状態であることがほとんどです。

 

 

そもそも、靭帯は元通りにくっつくのでしょうか?

 

 

ここで大事なのが「元通り」というキーワードです。

 

 

人間の体は一度壊れるとまったく元の状態には戻りません。

 

例えばあなたの体のどこかで擦り傷、切り傷などがあり、その痕が残っている場所はありませんか?皮膚が損傷し、元通りには戻っていない状態ですよね。靭帯にも同じことが言えます。症状は改善していても見た目は変わっている。そう、変化が起こっているという状況です。

 

 

 

では、捻挫をしたらあきらめるしかないのでしょうか?

 

 

 

そもそも、なぜねんざが起こってしまったのかを考えてみましょう。

 

ねんざが起こってしまったのは運が悪いから?それもあるかもしれませんが、考えられる理由を挙げれるだけあげてみましょう。

 

 

足関節ねんざについて考えてみましょう。

 

 

・たまたま石が落ちていてつまづいた

・相手に急に押されてバランスを崩した

・段差に気付かず足を踏み外した

・何もない所でつまづいてしまった

・靴を変えて感覚がつかめずに転んだ

・ヒールの高い靴を履いていてバランスを崩した

・昔、ねんざをして癖になっている

 

こんな感じでしょうか?

 

 

一度切れてしまった靭帯は全く元通りには戻りませんが、以前のような状態に「近づける」事は可能です。

靭帯の役割は骨と骨を正しいポジションに導くことで関節運動をスムーズに行うための補助装置です。いくら筋力があっても、靭帯がゆるゆるの状態であれば関節の安定性は保たれません。よって、靭帯は関節運動に対して大切な器官なのです。

 

裏を返せば、関節運動をスムーズに行うための器官ですから、関節運動が正しく行われていれば無くてもOKと言えばOKなのです。

 

よって、靭帯が損傷してしまっても、関節運動が正しく行われれば身体的には全く問題がありません。

 

スポーツ選手が怪我をして「○○靭帯損傷」と言われても競技復帰をしていますよね?

それは靭帯の構造自体が壊れていても、機能的に動作ができていれば問題はないからなのです。

 

ここで話を整理します。

 

人間の体を2つの考え方で分けてみます。

 

・機能

・構造

 

機能については

「関節を動かす」

「筋肉を動かす」

「物を運ぶ」

「物を見る」

「嗅ぐ」

など、多くの機能があります。動作に関していうのであれば走る、しゃがむなどの動作が人間の機能的な部分です。

 

構造についてですが、骨をつなぐ靭帯により骨のポジションが決まります。その骨を動かすために筋肉が付着しています。筋肉を動かすためにはエネルギーが必要です。血液を体中に送るために血管が必要です。血管に血液を送るために心臓というポンプが必要です。血液を作り出すためには栄養を吸収しなければなりません。内臓が必要です。内臓の動きをコントロールしたり、筋肉を動かすために指示をする機関が必要です。脳です。

 

このように人間の身体は複雑に構成されています。

 

複雑に構成された身体を機能的に動かすための一部として靭帯が構成されています。

 

 

 

 

長くなっていますが、もう少し続けます。

 

 

 

 

靭帯が切れた。

 

結構重大なことです。

 

 

しかし、機能的なことが改善されていれば靭帯が切れていても問題ないわけです。

 

・歩ける

・走れる

・ジャンプできる

・しゃがめる

 

靭帯が切れると骨のポジションが変わってしまいます。しかし、動ければ問題ないですよね?構造的に崩れていても、機能的に元通りになっていれば日常生活動作は全く問題ないはずです。

 

 

靭帯が切れても機能的にそれを維持するために必要なのはおおざっぱに言うとこの二つです。

 

・筋肉

・脳

 

この二つです。かなりおおざっぱに言っていますよ?笑

 

 

関節を動かすのは筋肉です。それをコントロールするのが脳。その二つがしっかりと機能すれば構造的に崩れている関節の運動をコントロールすることは可能なはずです。

 

 

では、整骨院で行う施術としては何が考えられますか?

 

・ねんざに対しての施術(回復力を高めるため)

・トレーニング(機能的なものを復活させるため)

 

この二つです。

 

しかし、ねんざをした患者さんで多いのが

 

施術は受けに来るが、痛みが取れたら治ったと勘違いする人

 

です。

 

構造的に治っていても、機能的に戻っていない場合が多いのです。そうするとどうなるか。またねんざをするリスクが高まるのです。

 

一応、どんな方にも説明はしていますが、まぁ痛みが取れたら治ったと勘違いする人は今でも後を絶たえません。笑

 

あなたの症状は構造的に治っているだけですか?

機能的な部分は治っていますか?

 

 

 

もう一度考えてみてください。

 

 

hana