以前、こんなことを本で読んだことがあります。
ミュージシャンには壁がある。
一つは「デビューする」壁。
二つ目は「売れる」壁。
三つ目は「売れ続ける」壁だそうだ。
なるほど、そうかも知れません。
ミュージシャンに憧れる若者は多い。
でも、その多くは何とかしてデビューしようと悪戦苦闘します。
ライブをやる、自主CDを創る、デモを送る。オーディションに出る。
それでも、デビュー出来るのはほんの一握りですね。
だから、普通に考えれば、デビューしているミュージシャンの方が
デビュー出来ていないミュージシャンに比べて何かが優れている
と考えられる。
「何か」とは単純に音楽的要素だけじゃなくて、ルックスとかも含めて。
しかし、不思議なことに、多くのデビュー出来ていないミュージシャン
はこう考えたりする、
「俺もデビューさえ出来れば、チャンスが与えられれば、面白いことが
出来るのに」
ある意味間違いじゃない。今売れているミュージシャンもデビュー前は
そう考えていたに違いないから。
ただ、それは一面真実だが、本当のところ現実はもっと厳しいと思う。
「デビューさえ出来れば」という考えは、上記3つの壁の中で「デビュー
する」壁が一番高いと考えているから出てくる発想とも言える。
だが、実際のところ、この3つ壁の中で一番低いのが「デビューする」
壁だと思う。
単純に考えて、デビューしたけど、売れない奴がいる。
一度は売れたけど、消えていく奴がいる。
「デビューする」壁を超えたミュージシャンでさえ第2、第3の壁の前に
敗れ去っていくことが多い。
これが現実だ。
「デビューさえ出来れば」という考え方は、「デビューさえしていない」か
ら、まだ第2の壁、つまり「売れる」壁が現実のものになっていないし、
それに追い詰められることもないから出てくるものだろう。
例えば、二世ミュージシャンなら、どうだろう?
彼らはコネもあったので、「デビューする」という壁を簡単にクリア出来
たように見える。それは半ば事実なのだろうが、だからと言って、売れる
とは限らないし、それこそ最初は売れたとしても「売れ続ける」壁は並
大抵のことでは超えられない。そこではコネなど役に立たない。
結局「売れ続ける」壁を超えた人間だけがミュージシャンなのだ。
「デビューする」壁が超えられなければ、ただの人。
「売れる」壁が超えられなければ、元ミュージシャン。
「売れ続ける」壁が超えられなければ、過去の人。
「売れ続ける」壁とは実に曖昧模糊としている。
何年売れ続ければ、クリア出来たことになるのか?そんな答えはない。
現にヒット曲らしいヒット曲がなくても一流であり続けているミュージシャン
は何人かいるでしょう?
かと思うと、何曲かヒットを飛ばしても、跡形も無く消え去る人もいる。
そんな時、ふと思うのはどれだけ一生付いてきてくれるファンがいるか
ということだ。
ヒットを出したけど、消えていった人、
これはファンが離れていったということだ。
「売れ続ける」壁
これを超えるということは一生モンだな。
果たして10年後、20年後、本当のミュージシャンになるのは誰だ?
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