2017年12月01日

三度目の殺人(ネタバレ)

テーマ:新作映画(2017)
三度目の殺人

三度目の殺人

2017/日本 上映時間124分
監督・脚本・編集:是枝裕和
製作:小川晋一、原田知明、依田巽
プロデューサー:松崎薫、田口聖
アソシエイトプロデューサー:大澤恵、小竹里美
撮影:瀧本幹也
照明:藤井稔恭
録音:冨田和彦
美術監督:種田陽平
装飾:茂木豊
衣装:黒澤和子
ヘアメイクデザイン:勇見勝彦
音響効果:岡瀬晶彦
音楽:ルドビコ・エイナウディ
助監督:森本晶一
スクリプター:矢野千鳥
キャスティング:田端利江
制作担当:熊谷悠
ラインプロデューサー:大日向隼
出演:福山雅治、役所広司、広瀬すず、満島真之介、市川実日子、松岡依都美、橋爪功、斉藤由貴、吉田鋼太郎
パンフレット:★★★☆(720円/コラムが3本にインタビューも充実してて、オーソドックスに良いパンフ)
(あらすじ)
勝つことにこだわる弁護士・重盛(福山雅治)は、殺人の前科がある男・三隅(役所広司)の弁護を仕方なく担当することに。解雇された工場の社長を殺害して死体に火をつけた容疑で起訴されている三隅は犯行を自供しており、このままだと死刑は免れない。しかし三隅の動機はいまいち釈然とせず、重盛は面会を重ねるたびに、本当に彼が殺したのか確信が持てなくなっていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




75点


※本作については、こちらの解説記事がわかりやすいので読むと良いかもしれませんよ。

是枝裕和監督作はすべて観ているワケではないんですが、結構好きな作品が多かったりしてね。僕の中では「気になるアイツ… (・ε・)」って感じなので(なんだこれ)、本作も観るつもりだったんですけれども。9月9日に公開されてから、ずーーーーーーーーっと観に行けなくて、11月24日(金)の都内最終上映日、やっとキネカ大森にて「西遊記2 妖怪の逆襲」と連続鑑賞いたしました。観て良かったです (o^-')b イイネ!


なかなか狭いスクリーン3、8人ぐらいはいた気がします。
スクリーン3


映画を観た人が「そんな内容だったっけ?」と疑問が浮かぶレベルで雑にあらすじを残しておくと、「勝てばよかろうなのだァァァァッ!! (`∀´) フハハハハ」主義の弁護士・重盛(福山雅治)が、強盗殺人で起訴されている三隅(役所広司)の弁護を渋々引き受けることになりまして。解雇された食品加工工場の社長を殺したことを自白している上に、30年前にも強盗殺人で有罪になっているので、ほぼ死刑となる状況下、なんとか無期懲役にしようと重盛なりに画策するも、「実は保険金がほしい社長の奥さん(斉藤由貴)に頼まれて殺した」とか供述を変えるから、「面倒くせーなぁ (`Δ´;)」と。


急遽、弁護を引き受けることになった重盛でしたが…。
弁護士

殺人犯・三隅は、ひとクセあって、なかなか面倒なタイプなのでした。
殺人犯


公判がスタートする中、さらに重盛が調査すると、社長の娘の咲江(広瀬すず)と仲良しであり、彼女曰く、「父親から性的虐待を受けていることを知った三隅が代わりに殺してくれた… (ノω・、し」とのこと。咲江ったらそのことを法廷で証言する気マンマンになったものの、その申し出を聞いた三隅は「ウソですよ、そんな話(苦笑)」とヤレヤレ顔であり、「実は殺してないんです (`・ω・´) キリッ」なんてことを今さら言い出したから、裁判では死刑が確定! 重盛はすっかり「咲江を守るために、あえてウソをついたんだな… (´・ω・`) シンミリ」とシンミリしていたものの、接見室の三隅は「じゃあ、それで!(・∀・)」とアッサリ風味であり、重盛ったら「器…!? (°д°;)」と愕然して、映画は終わってましたよね、確か(すでにウロ覚え)。


三隅は被害者の娘を守るために供述を翻したのか、それとも…?
被害者の娘


感想を書くと、まず、登場人物たちの会話シーンが普通に面白いあたり、さすが是枝裕和監督だなぁと。あの弁護士事務所を舞台にした連続ドラマが見たいぐらいに楽しかったです。あと、撮影も良くて、特に7回ある接見室のシーンは、飽きさせないようにいろいろと工夫していて、感心いたしました。そして、誰もが「結局、どういうことだったのか…?(・ω・;) ウーム」と考えさせられる法廷サスペンス要素も良かったなぁと。


クライマックスは、重盛と三隅の顔が意味深に重なったりとか、面白かったですな〜。
顔が重なる!


監督的には「あえてモヤモヤが残るようにした」とのことですが、これには2つの意味があると勝手に思ってて。1つ目は、監督自身が語っているように、実際の裁判は「真実なんて誰もわからない中で、人が人を裁くシステム」であり、限られた時間の中で“人生”を処理せざるを得ない裁判の恐ろしさとモヤモヤ感を観客に味わわせたかったのだろうと。で、2つ目はもっとストレートで、観客が「あれってどういう意味だったのカナー (・∀・) ドウオモウ?」なんて、深読みが出来て楽しめるからではないか(そういう意味では、今年観た韓国映画「哭声/コクソン」を連想しました)。


ちなみに「哭声/コクソン」は國村隼さんがフンドシ姿で野山を駆け巡ったりする映画でございます。
ビースト準


そんなワケで、今さらながら僕なりの解釈を書いておくと、作中で何度か言われているように、三隅は他人の感情の影響を受けやすい「器(a.k.a.エンパス)であり、「2件の殺人」は周囲にいた親しい人の殺意を体現してしまっただけではないか? 保険金云々言い出したのもマスコミの願望に応えたからであり、最後に「本当は殺していない」と供述をひっくり返したのは(あの十字の死体の痕跡から三隅が殺したのは間違いないハズ)、同じ年頃の娘がいて「咲江を守りたい」と思った重盛の感情が引き金になったのではないか? だから、「三度目の殺人」のタイトルの意味は「重盛が三隅を死刑にした→殺した」ということではないか…って、思ったんですけど、どうなんですカネー。もっと深読みすると、十字から「殺意=罪を引き受けるキリスト」的なニュアンスもあるんでしょうけど、知恵熱が出てきたのでもう止めます (o^-')b ヤメマス!


とりあえず是枝監督的に「殺したのは三隅」ということにしていると思うんだけどなぁ。
焼死体の跡


その他、「同じ“娘を持つ父親”として、なかなか居たたまれない気持ちになった」とか「市川実日子さんの役が『シン・ゴジラ』尾頭ヒロミが検事になったみたいで好き」とか「斉藤由貴さんの母親役が不気味で良かった」とか思うところはあるんですけど、長くなるので割愛するとして。基本的には好きなところだらけの映画なんですが、正直なところ、法廷サスペンスはやっぱりスッキリと悪が裁かれてほしい派であり、モヤモヤしない方が好みなので75点という乱暴な着地。貴重な時間を使ってここまで読んでくれた人が「なんだよ、この感想… (`Δ´;) ウーン」とモヤモヤしないことを祈って、この駄文を終えたいと思います。




是枝裕和監督作の中で一番好きです。僕の感想はこんな感じ



映画のノベライズが出てました。映画の補完に良さげなのか、それとも…。



ルドビコ療法を開発したルドビコ・エイナウディによるメインテーマ(ウソがサラリと混ざった文章)。



是枝裕和監督が撮影の瀧本幹也さんに見てもらったという作品。まったく知らなかったです (´∀`;) エヘヘ









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