2016年01月21日

イット・フォローズ(ネタバレ)

テーマ:新作映画(2016)
イット・フォローズ

イット・フォローズ

原題:It Follows
2014/アメリカ 上映時間100分
監督・製作・脚本:デビッド・ロバート・ミッチェル
製作総指揮:ジョシュア・アストラカン
撮影:マイケル・ジオラキス
美術:マイケル・T・ペリー
編集:フリオ・C・ペレス4世
音楽:リチャード・ブリーランド
出演:マイカ・モンロー、キーア・ギルクリスト、ダニエル・ゾバット、ジェイク・ウィアリー、オリビア・ルッカルディ、リリー・セーペ
パンフレット:★★★(720円/宇野維正さんの音楽のコラムが好きでした)
(あらすじ)
ある男と一夜を共にした19歳の女子大生ジェイ(マイカ・モンロー)。しかしその男が豹変し、ジェイは椅子に縛り付けられてしまう。男はジェイに「それ」をうつしたこと、そして「それ」に捕まったら必ず死ぬことを彼女に告げる。「それ」は人にうつすことができるが、うつした相手が死んだら自分に戻ってくるという。ジェイは刻一刻と迫ってくる「それ」から逃げ延びようとするが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


※今回の記事は、この映画が好きな人は不快になる怖れがあるので、気をつけて!
※この映画は、ネタバレを知らずに観た方が楽しめると思うので、当ブログ主と趣味が合う方は読まないで映画館に行って!
※今回の記事は、ゲスな下ネタが書かれているので、そういうのが苦手な人は読まない方が良いです。
※今回の記事は、非常にくだらない妄想がダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラと書かれているので、ちゃんとした映画の感想が読みたい方は他のブログをチェックした方が良いです。
※今回の記事は、とても疲れています。


働かないで暮らせたらーー。最近は仕事が忙しすぎて、そんなダメ人間みたいなことばかり考えてしまうのです。ただ、どんなに忙しくても、ムービーウォッチメンの課題映画だけは観なくてはならぬと思って、先週の月曜の段階で14日=TOHOシネマズデイ1100円で観られる日「クリムゾン・ピーク」のチケットを押さえたんですが、同じ劇場で本作が上映されていることに気付きましてね。「なんか評判良さそうだし、観てみるか (・∀・)」と思って、こちらも予約。あとから同じ日にRHYMESTERのイベントがあることを知って愕然したものの、チケットは無駄に出来ないということで、TOHOシネマズ新宿「クリムゾン・ピーク」と勝手な2本立てにして観て来ました。実に怖くて面白い青春ホラー映画でしたYO!ヽ(`Д´)ノ


14日=TOHOシネマズデイ。なるべく安く観たい僕的には逃せない日なのです。
14日はTOHOシネマズデイ

劇場内には、こんな展示がありましたよ。
SWの展示

8番スクリーン、ほぼ満席でした。
8番スクリーン


「宇多丸師匠が高評価していた青春映画『アメリカン・スリープオーバー』の監督が撮った“セックス版『リング』」といった雑な情報しか入れずに観たんですが、予想以上に面白かったですねぇ…(しみじみ)。音楽や画面の見せ方、舞台になる町の雰囲気からジョン・カーペンター監督作っぽい印象を受けつつも(特に「ハロウィン」)、一番感心したのは主人公たちを襲う“それ”が超怖かったこと。ゾンビというか、これまたカーペンター監督作に出てくる浮浪者っぽいのが画面が切り替わるたびに姿を変えながら歩いてくるんですけど、その黙々と迫ってくる雰囲気が恐ろしくて… (´Д`;) イヤーン カメラが外に出ると、いつ“それ”がやって来るかわからないから、観客はずっと「ウォーリーを探せ」ライクに画面を注視せざるを得ない→結構な緊張感を強いられるんですよ。もうね、スゲーよく考えられていると感心しました。


ジェイったら、初めてのセックスでウフフ気分だったのに、急に拘束されて“それ”を感染させられたことを告げられまして。
説明されるジェイ

すると線路の方から変な人が歩いて来た! ”それ”のターゲットがジェイになったのです。 
線路のところに!

“それ”は徒歩移動が基本なので、簡単には捕まらないものの、油断するとすぐやって来ましてね。
右の方に!

屋根の上に登ったりもするから油断大敵、火がボーボー! ちなみに“それ”は感染経験者にしか見えないという設定。
屋根の上に!


しかも、捕まるとハードに犯されるのがまた超おぞましい。グレッグ(ダニエル・ゾバット)がレイプされる場面は、マジで怯えました。まぁ、女性ならともかく、男が犯される場合ってそうそう簡単に勃起しないと思うんですが、「動物は生命の危機に瀕すると、肉体が子孫を残そうとする」という本能を利用するのかもしれませんな…(どうでも良い考察)。個人的には「リング」貞子「呪怨」伽椰子並みに新鮮だったというか。“それ”がどうして人を襲うのかの説明はないんですが、その“対処しようのなさ”もまた良くて。「作るのが安上がり」というアイディア面でも感心させられたし、新たなホラー・アイコンが誕生したと思いましたよ。“それ”だけでも観る価値があるんじゃないかしらん。


ジェイは写真左の「エルム街の悪夢」のジョニー・デップみたいなグレッグとセックスして、“それ”を感染させるんですが…。
ジョニー・デップっぽい

この男、すっかり舐めていたので、自分の母親に擬態した“それ”にレイプされるのです!Σ(°д°;) ヒィィィィ!
強制セックス!

乗り気じゃないセックスながらも生命の危機を感じて、粥のごときものがあふれ出た…って、どうでもいいですかね(「シグルイ」より)。
粥のごときものがあふれ出た

序盤で殺された女性もあんな目に遭ってたんですかね… ('A`) イヤーン
無惨に殺された女性


それと、青春映画としても楽しかったです。若い男女の描き方が上手くて、未見ですけど、「アメリカン・スリープオーバー」も間違いなく面白いんだろうなと。なんか昔ながらのティーンホラーっぽくありながらも、画面の構図が独特だし、登場人物のキャラクターの性格や配置も面白いし(無駄に揉めたりしない)、新しい“今どきの青春ホラー映画”を観ている気分になった…って、伝わりにくいですかね (´∀`;) スミマセン

でね、乱暴にお話を書くと、“それ”に追いかけられまくって、さらにグレッグが殺されたということで、ジェイったらすっかり参ってしまっているんですが、しかし。映画中盤、グレッグ家の別荘にいて襲われた時、① 感染していない人に“それ”は見えないが、物理的な攻撃は当たる ② 攻撃をすると「掴んでいたものを離させる」程度の影響は与えられる ③ 銃で頭を撃たれるとダウンする(でも、すぐ復活する)といったことが明らかになっていたので、ジェイの幼なじみである童貞野郎ポール(キーア・ギルクリスト)が「“それ”を(初めてキスをした)学校のプールに誘き寄せる→周囲に用意した家電を落として感電死させる」というミラクル大作戦を考案&決行! 上手くいくかと思いきや、ブンブン家電を投げてくるという手痛い反撃にあいまして。プール内で“それ”の頭部を撃ってもどうやら脅威は終わらないっぽいので、最終的にはジェイとポールがセックス!川`Д´)人(`Д´) ヤッチャオーゼ! 街を歩いていると後ろから“それ”が近づいてくるものの、一緒に歩く2人はまんざらでもないムードで終わってましたよ、たぶん。


家電投げつけ攻撃、迫力があってドキドキしました。今後、家電を投げるアクションが増えるんじゃないかな(無責任な予測)。
家電を投げてきた!


尊敬する映画評論家の町山智浩さんが「たまむすび」で紹介された時におっしゃっていましたが、アメリカでは解釈を巡って論争が起きたそうでして。「性病のメタファー!ヽ(`Д´)ノ」とか「死のメタファー!ヽ(`Д´)ノ」とか、いろいろな説がある様子。とは言え、ここは偏差値の低いブログですよ(苦笑)、劇中にドフトエフスキーの「白痴」が出てきても、そこに含まれたメッセージに思考を巡らせるというよりは、「そういえば年末のポッドキャストで宇多丸師匠が白痴って単語を連発してたな」程度に感じただけ。むしろ「『“それ”には感染するけど、ジーナ・カラーノとセックスできる』なんてことになったらどうしよう!(*゚∀゚)=3 ムッハー」なんて中二レベルの妄想をして股間を固くしたりしていたんですけれども(アウトな文章)。ちょっと書き残しておきたいのが、ラストは微妙に納得出来なかったということなのです。

本作で一番微笑ましいのが童貞野郎ポールじゃないですか。ずっとジェイに恋い焦がれているので、最初から「じゃあ、オレがセックスしたいです」的なムードがムンムンなんですけど、そんな彼の姿を観ていたら、在りし日の自分が重なりましてね…(遠い目)。まだセックスをしてなかったころ、どれだけ憧れたことか。若さに任せて自慰をしてみれば、自己嫌悪に包まれて、「一生できないのかもしれない…そしてこのまま死んじゃうのかもしれない… (ノω・、)」なんて枕を涙で濡らす日もあった。そう、セックスとは「SEXしても友達。それが二人のハッピールール?」なんて爛れた話ではなくて、「大好きなあの子とできたら、彼女のために死んだっていい!」と決意するような、もっと真摯に向き合うものだったのではないか。


ポールはこんな男でございます。美人姉妹の幼なじみがいるというのは羨ましい。
童貞野郎ポール(キーア・ギルクリスト)


というワケで、なんかポールにはすっかり感情移入しちゃって、映画を観ながら妄想しまくったのですよ。なんて言うんですかね、たぶんジェイとセックスをした後、自分を追ってくる”それ”と命懸けのタイマンを張るんだろうなと。もし自分が死んだら最愛のジェイにまた”それ”が行っちゃうワケだから、確実に倒さなければならない。もしかしたら火山まで誘き寄せて、一緒に暗黒流れ星→溶岩で溶かすのだろうか…。そんな自己犠牲シーンを勝手に予想してフライング涙を流していたら、「これから寄り添って頑張ろうね 川´・ω・)(・ω・`) ネー」みたいなボンヤリした着地だからちょっとガッカリしたというか。まぁ、火山は置いとくとしても(苦笑)、例えば、僕的にはこんな展開が観たかったのです↓



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ジェイとポールのセックスは、アッサリしたものだった。残念ながら、彼女の方は決して楽しんではいなかった。必要に迫られて、肌を合わせただけの行為。確かにポールへの親密度は増したが、それが愛なのかと考えると、どうだろうか。

だが、ポールにとっては大事な一夜だった。オレのような男とセックスしてくれただけでありがたい。そう彼女に心から感謝していた。

彼は決して愚かな男ではなかった。2人で手を繋いで歩いて帰りながら、後ろに“それ”が来ていることに気付いていた。そして内心、「オレ1人で街を出る時が来た」と、旅立ちを決めていたのだ。

”それ”は所詮は徒歩だから、車で長距離を移動すればある程度時間を稼げる。ヒッチハイクで街を転々としながら生きていけば、今よりは生存率が高まるだろう。ずっと恋い焦がれていたジェイとセックスが出来たのだ。残りの人生を引き替えにしたって惜しくない。こうしてポールは単身、旅に出た。

モーテルに寝泊まりし、日雇い現場で働きながら街を渡り歩く日々。流浪の身となってから1カ月が経ったころ、飯場で知り合った中国人労働者から簡単な武術を教わったことが、彼を助けることとなった。”それ”を打倒できるようなものではなかったが、棍の使い方を学んだことで、襲われた時に丈夫な棒を使って距離をとる術を身につけたのだ。

それを機に、ポールは自分自身の戦闘力を高めることに興味を持つようになった。新しい街に着くと、格闘技の道場やジムを訪ねて、磨くのは打撃と、組まれないようにするための技術。”それ”はなにせ熊のような腕力を持っている。関節技などは効かぬだろうから、グラップラーからの逃げ方を徹底的に肉体へ染みこませた。髪は掴まれないように坊主頭に。シャツの襟にはカミソリを仕込んでみたものの、自分の首を切ったのですぐやめた。万が一、急に掴まれても振り払うため、手足にオイルを塗ってから眠りについた。幾度も”それ”に捕獲されそうになったが、磨いた体技でなんとかすり抜けて、逃げてきた。そんなハードな日々は成長期の少年をたくましく変えていった。10年が過ぎたころ、蚊とんぼのようだった体は筋肉の塊へと変貌していた。

ある日のこと。”それ”との遭遇が2カ月に一度ぐらいのペースになっていたこともあり、すっかりポールが油断していた時、不意をついて襲ってきた”それ”に、とうとう右手をガッチリと握られてしまった。万事休すと思いながらも渾身の力で顔面を殴ったところ、なんと“それ”は昏倒した。そう、いつしかポールのパンチは弾丸並みの威力になっていたのだ。これならもうそれほど怯えなくて済むのでは?と過信したが、考えは甘かった。相手も学習能力を備えており、次に襲ってきた時は、すでにテレフォンパンチは当たらなくなっていた。スウェーでかわされてしまい、危うく犯されるところだったのだ。

こうして互いに技術を磨き合うようになり、さらに10年が経過すると、2人の攻防は高度にレベルアップしたものとなっていた。フェイントを織り交ぜながら掴もうとしたり、タックルを繰り出してくる”それ”。相手を捌きながら打撃を入れて、距離をとって逃げるポール。だが、中年になったポールには”老い”というもう1人の敵がいた。30半ばを過ぎると、反射神経や瞬発力は年々鈍くなり、腰やヒザにもガタがきていた。そして、不可思議な存在ゆえに衰えることなく、日々レベルアップをしていく”それ”に、ついに組み伏せられてしまったのだ…が、しかし。ポールの口には笑みが浮かんでいた。

「もうオレには何もないんだ。やれよ」

一昨日、ポールはジェイの妹から「姉が脳梗塞で亡くなった」という連絡を受けていた。ジェイは苦しまずに旅立ったらしい。ポールは悲しみながらも、「やっと肩の荷が降りた」という気持ちも抱いていた。そして、そんな精神状態ゆえに気が緩んでしまい、”それ”に捕らえられた…という可能性は捨てきれないだろう。

ところが、”それ”はポールを犯すことはなかった。この20年間、ずっと1人の相手を追いながら己の技術を高めるうちに、人並みの感情がないように思えた”それ”にも何か感じ入るところがあったのだろうか。スッと離れると一礼し、陽の光に溶けるように消えてしまったのだった。

どうやら成仏したのかもしれぬ。ポールは地元に戻ると、ポール流格闘術の道場を立ち上げて、良い弟子を何人も輩出した。だが、万が一を考えて、セックスは生涯しなかったという。そして、ちょうど80歳の誕生日、たくさんの弟子に見守られながら、ジェイの待つあの世へと旅立ったのだった。
                                             


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「僕が奥さんとセックスレスになって6年目だなんて、ポールと比べたら全然たいしたことなかった… (ノω・、)」なんて、自分で書いた安い作り話で嗚咽を漏らしている僕は、長期の休養が必要なのかもしれませんな…。まぁ、何はともあれ、実に怖くて面白い青春ホラー映画でしたよ。特に、今作に出てきた”それ”は、マジで一見の価値アリですぞ。おしまい。




映画のサントラ。結構良かったのでほしい…。



連想したジョン・カーペンター監督作。実はロブ・ゾンビ版の方が好きです。



音楽の80年代感繋がりで少し連想したアダム・ウィンガード監督作。僕の感想はこんな感じ



正直、観る前はこんな映画かと思ってました。








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