ビッグ・アイズ(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

ビッグ・アイズ(ネタバレ)

※今回の記事は、映画とはまったく関係のない駄文が多く書かれているので、カゲヒナタさんとかくららがたったさん、ナイトウミノワさんのブログを読むと良いですよ。
※今回の記事は、大人げなかったり、下ネタが書かれていたりするので、そういう文章が苦手な人は読まない方が良いです。
※いつも「いいね!」ボタンを押してくれる方には非常に感謝しているのですが、今回はムダに長いので無理しないで!




<心底どうでも良い前書き>

(  ̄ー ̄) ふん、我が名はビッグ・アイズ! 貴様を剛力で潰してくれるわ!!
( ▽∀▽) おっと、ドラゴン・アイズ様を忘れてもらっちゃ困るぜ?
川 ̄∀ ̄) あらあら、このロスト・アイズの魔眼に勝てるのかしら?
( ▼∀▼) 私はミスティック・アイズ…。敵になるか、味方になるかはキミ次第だ

もちろんこんな映画ではない…ということは、賢明な方ならお分かりだと思います(不要な前振り)。基本的に「思いついたことはどんなにくだらなくても書く」という主義なんですが、今回ばかりは大火傷をしたような…。でもね、良いんです。アタシ、全然後悔してないの。

というか、ティム・バートンは好きな映画監督ではあるものの(「バットマン リターンズ」が大好き!)、最近の監督作とは微妙に相性が悪い印象。しかも今回の「ビッグ・アイズ」ったら、なんかアートっぽい内容なんでしょ? 尊敬する映画評論家・町山智浩さんの「たまむすび」での紹介は面白かったんですが、どうにも観に行く気がしなくて。「1月の観たい映画」でも△マークを付ける程度だったというね。

先日、スタ・エレさんと飲んだ時にこの映画の話になって、「脚本家が『エド・ウッド』とか『ラリー・フリント』とか『マン・オン・ザ・ムーン』を書いた人たち」ということを聞いた時は、どれも好きな作品だっただけに興味が湧いたものの、「『激戦 ハート・オブ・ファイト』もまだ観てないし、やっぱりスルーするかな (´・ω・`)」と思っていたんですが…。今週のムービーウォッチメンの課題映画になったということでね、急遽、ユナイテッド・シネマとしまえんに足を運んだのでした。

UC系列の映画館の罠がこのプレミアムポップコーン。ちくしょう、ホワイトチョコが旨そうなので…。
プレミアムポップコーンが!

つい買っちゃった。しかも、店員さん(好みのタイプ)の薦めるままにポテトも付けちゃったYO!ヽ(`Д´)ノ
ポテトも付けちゃった

劇場は5番スクリーンでした。
シアター5














ビッグ・アイズ

ビッグ・アイズ

原題:Big Eyes
2014/アメリカ 上映時間106分
監督・製作:ティム・バートン
脚本・製作:スコット・アレクサンダー、ラリー・カラゼウスキー
製作:リネット・ハウエル
製作総指揮:ボブ・ワインスタイン、ハーベイ・ワインスタイン、ジェイミー・パトリコフ、カッテルリ・フラウエンフェルダー、デレク・フライ
撮影:ブリュノ・デルボネル
美術:リック・ハインリクス
衣装:コリーン・アトウッド
編集:JC・ボンド
音楽:ダニー・エルフマン
主題歌:ラナ・デル・レイ
出演:エイミー・アダムス、クリストフ・ワルツ、ダニー・ヒューストン、ジョン・ポリト、クリステン・リッター、ジェイソン・シュワルツマン、テレンス・スタンプ、ジェームズ・サイトウ、デラニー・レイ
パンフレット:★★★(720円/コラムが2本入ってて、デザインも良い感じ)
(あらすじ)
悲しげで大きな目をした子どもを描いたウォルター・キーン(クリストフ・ワルツ)の「ビッグ・アイズ」シリーズは、ハリウッド女優たちにも愛され、世界中で大ブームになる。作者のウォルターも美術界の寵児として脚光を浴びるが、実はその絵はウォルターの妻マーガレット(エイミー・アダムス)が描いていたものだった。絵は飛ぶように売れていくが、内気な性格のマーガレットは、自分の感情を表すことができる唯一の手段である「ビッグ・アイズ」を守るため、真実を公表することを決意する。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




91点


「ヨカッタネ… (ノ∀T) ヨカッタネ...ヨカッタネ...とスゲー泣きましたよ。


ということで、「ヨカッタネ宇宙」を貼っておきますね↓



この映画、ケンシロウライクに僕のハートの経絡秘孔をピンポイントで突いてきたので、危うく爆死しそうになったというか。ティム・バートン監督作の中でも上位クラスに入るくらい大好きになりましたよ。その主な理由は3つなんですが、個条書きにしてみますね↓



<① シングルマザー描写が最高!ヘ(゚∀゚*)ノ>

エイミー・アダムス、素晴らしかったです。
マーガレット(エイミー・アダムス)

僕はフィクション作品に出てくるシングルマザーが大好きでしてね…。もちろん誰でも良いというほどの尻軽男ではありませんが(苦笑)、もともとエイミー・アダムスが好きなのもあって、今作のマーガレットは超ストライク。予告編をチェックしてなかった→まさかシングルマザー役だとは思っていなかっただけに、オープニング、娘と逃げ出す場面ですでにギンギンであり、「やべぇ、これ大好物なやつじゃん!(*゚∀゚)=3」と超興奮したのです。

この車内で娘の手を握る場面で、すでに涙腺が緩んでました。
娘の手を握る1

その後の口が上手いウォルターに丸め込まれる感じといい、夫に強く言えない感じといい、エホバの商人にハマるくだりといい、非常にパーソナルな話ですけど、モロに己の母親が重なってしまったというか(宗教ではなく占いに傾倒した)。さらに僕にも娘がいるということでね、「娘にウソをつかされる」ことで悩むくだりが本当に可哀相で…。そのマーガレットの気持ち、誰が知る!!!ヽ(TДT)ノウワァァン もうね、あらゆる展開が他人事とは思えなかった次第(他人事ですが)。

そして、エイミー・アダムスのションボリ顔も100点のクオリティ。ただでさえ健気なシングルマザー描写に弱いのに、あんなチャーミングかつ不幸そうな顔をされたら、泣きながら応援せざるを得ないじゃないですか。しかも、マーガレットと娘の描き方も素晴らしくて、クライマックス、法廷で娘の手を握る場面は最高のひと言。今まで「頑張ろうね 川´・ω・)(・ω・`し ネー」と娘を励ましつつも己を鼓舞してきた母親が、今度こそ幸せを掴めると親子で確信したあの場面は思い出すだけで涙が止まらないのです… (ノω・、) グスン 何はともあれ、現在、僕の中でエイミー・アダムス株が「ガンガンズンズングイグイ上昇!ヘ(゚∀゚*)ノ」であり、「ザ・マスター」の“手で処理してくれるシーン”を見直そうかと思うほどでしたね(唐突にゲスな文章)。

ウォルターから逃げる時にも手を握り合う2人。そして、次に握る時はやっと幸せになるのでした。
娘の手を握る2



<② 悪役描写が最高!ヘ(゚∀゚*)ノ>

クリストフ・ヴァルツ、ちょっと吉田豪さんに似てると思ったり。
ウォルター(クリストフ・ヴァルツ)

良いプロレスの試合とは、しっかりしたヒール(悪役)がいてこそ成り立つもの。そういう点で、クリストフ・ヴァルツ演じるウォルターは素晴らしかったですな。いや、演じる人によっては、もっとムカついて仕方ないというか、一歩間違ったら暗い話にしかならなかったと思うんですが、クリストフ・ヴァルツが絶妙にコミカルな雰囲気を漂わせているので、クズ野郎ながらどこか笑ってしまうんですよ。ラスト、裁判で絵を描かされる時のグダグダ具合とか、爆笑しました。この映画、彼がキャスティングされたから魅力的になったと思うほどでしたよ。

自分で自分を弁護する裁判シーン、面白かったですね~。
自分を弁護するウォルター

その見せ方も良かったですね。“完全な悪”にはしていないというか、口が達者な人が調子に乗りすぎて堕落していった感じ(なんとなく岡田斗司夫さんを思い出した)。まぁ、実際には絵を描いていなかったどころか、パリに行ったことすら疑わしかったワケですが、それでも最初は妻と真面目に生きていこうとしたんじゃないかと。胡散臭いながらも“売り出す能力に長けていた部分”をしっかり描いているところも、結構フェアだなぁと思いました(マーガレットが口ベタなところも見せているし)。ただ、映画後半、「シャイニング」チックに母子を追い詰める場面は、ちょっとやりすぎな気がした…ってのはどうでも良いですかね。

出会いの場面、振り返ると新しい獲物を物色してたと思えるのが怖かったり。
出会い

マーガレットの口ベタ振りを描くのも良かったですよ。
口下手なマーガレット



<③ 最後のテロップが最高!ヘ(゚∀゚*)ノ>

終盤の展開を書くと、結局、ウォルターとマーガレットは「どっちが『ビッグ・アイズ』を描いたのか」を裁判で争うこととなり、実際に絵を描いて勝負→ウォルターは何もできずに決着がつくワケですが…。僕的にかなりテンションが上がったのがエンドクレジット直前に流れるテロップ。エイミー・アダムスと本物のマーガレットが一緒の写真が出るのも微笑ましかったのは置いといて、本物のウォルターの写真とともに「2000年に無一文で他界した」という一文が出るんですね(原文は英語ですが)。

本物のマーガレットとウォルター。マーガレットはご存命でございます。
本物のマーガレットとウォルター

意地の悪い文章を書きますと、これは本当に「ざまぁ!(`∀´)」というか、流れる脳内BGMは森高千里さんの「気分爽快」or RHYMESTERの「付和 Ride On」。なんかね、下がりきってなかった留飲が一気にダウンした気持ち良さがあったのです。僕は当初、「ティム・バートンはウォルターのこと、ダメ人間とは思いながらも嫌いじゃないのかもな」と勝手に思ってたんですけど、このわざわざ「無一文」を加える冷たいテロップを目の当たりにして、「クリエイターを食い物にするような奴はやっぱり好きじゃないんだな」と考えをあらためた…って、解釈が間違ってたらゴメンネ (ノ∀`) テヘ まぁ、とにかくシングルマザーは幸せになるわ、クズ野郎は無一文で他界するわと、超スッキりすなのでした。

あのテロップを見た瞬間の僕の気持ちを代弁する寂海王を貼っておきますね(「バキ」第25巻より)。
勝ち誇る寂海王




僕が好きになった理由はこんな感じです。冒頭の50年代の郊外住宅シーンとか、テレンス・スタンプのフォークを止める場面あたりにはそれっぽさを感じたものの、ティム・バートン監督作と聞いて連想する幻想的なビジュアルやケレン味要素はあまりないんですよね。でも、逆にこういう風に地味な良作を手堅く撮れるところに好感を持ったというか、もっとこういう映画を作れば良いのにと思ったりしましたよ。ちなみにパンフレットを読んだら、劇中の「ビッグ・アイズ」の絵はすべて新しく描いたものなんだそうで(他のアーティストが作風を似せて描いた)。「実際のモデルになった娘と子役が似ていない→絵も違ってくる」という理屈で、これはスゴイと感心しながらも「だったら似てる子を起用すれば良かったのでは…」と思ったり思わなかったり!ヘ(゚∀゚*)ノ タリ!


テレンス・スタンプ、超カッコ良かったです。
カッコ良すぎるテレンス・スタンプ


共依存問題とか、クリエイターの夫婦問題とか、女性の社会的地位問題とか、さまざまな視点から語れるのも良いですよね。僕的に一番考えさせられたのは、この映画って「昔は女性の地位が低かったから、男性に頼らないと生きるのは大変だったんだよ (。・ω・)(・ω・。) フーン」という話じゃないですか。でも、こういう「シングルマザーの貧困」についての記事を読むと、今の日本も大差ないんじゃないかと思いつきで社会派な文章を書いてみましたが…どうかなぁ…頑張ったんだけどなぁ… (ノω・、) スミマセン


あと、なんとなくPAMELAH「BLIND LOVE」も思い出しました。まぁ、マーガレットはそこまで夢中ではなかったんですが。




そんなワケで、長々と駄文を書いてきましたが、非常に大好きな作品でしたヨ (´∀`) ウフフ 僕自身の琴線に触れる要素が非常に多かったので、普通の人が見たら「まぁ、悪くはないけど…」的な感想に着地するかもしれませんけど、基本的に良く出来ている映画だと思うので、興味がある方はぜひ劇場へ行ってみてくださいな。ちなみに、再度、町山智浩さんの映画紹介を聴いてみたんですが、「マーガレットさんが『あの旦那は自分が悪役でも映画になったことで喜ぶような男よ』と言ってた」というくだりに、あらためて笑いました。




ティム・バートン監督が撮ったエド・ウッドの伝記映画。良い映画でしたな…(しみじみ)。



スコット・アレクサンダー&ラリー・カラゼウスキーの脚本で一番好きなのは、これですかね。












※あまりにもどうでも良い備考

いや、本当にどうでも良い話なんですけど、ちょっと検索したら「○○アイズ」という映像作品が結構引っ掛かったので、なんとなく貼っておきますね(ちなみに「アイズ ワイド シャット」「ユア・アイズ・オンリー」は「アイズ」が最後ではないのではずしました)。


まずは「ミスティック・アイズ」。今をときめくベネディクト・カンバーバッチ主演なのです。



「スネーク・アイズ」はブライアン・デ・パルマ監督&ニコラス・ケイジ主演作なんですよ。



カン・リー主演の「ドラゴン・アイズ」。ジャン=クロード・ヴァン・ダムも出てます。僕の感想はこんな感じ



ジェシカ・アルバ主演の「アイズ」。「the EYE」のリメイクなんだって。



ギレルモ・デル・トロ製作のスパニッシュホラー「ロスト・アイズ」。なかなか怖そうです。



アレクサンドル・アジャ監督のハリウッド・デビュー作「ヒルズ・ハブ・アイズ」。ゴア注意!



「オープン・ユア・アイズ」なんて映画、ありましたね~。トム主演でリメイクされてました。



ジェニファー・ロペス主演の大人のラブストーリー…。それが「エンジェル・アイズ」なのです。



邦題が「スネーク・アイズ」なんですが、実はマドンナ主演作「ボディ」の続編だったり。



吸血鬼モノっぽい「ハングリーアイズ」。飢えてそうです(バカのコメント)。



「シークレットアイズ」はエロティック・サスペンスなんだって。



「ベッドタイムアイズ」って、山田 詠美さんの小説の映画化なのね。



「機密戦隊ブラックアイズ」なんてのもありましたよ。



ううむ、ここまで貼っといてなんですが、ごめんなさい、面倒くさくなっちゃいました… ('A`) その他、「TOKYO EYES トーキョー・アイズ」「クローズ・マイ・アイズ」「ナイト・アイズ」「コールド・アイズ」などなど。戦闘機からの視点を収録した「零戦21 コクピット・アイズ」なんてのもありましたが、どうでも良いですよね。おしまい。