2011年12月24日

ピザボーイ 史上最凶のご注文(ネタバレ)

テーマ:新作映画(2011)
ピザボーイ 史上最凶のご注文

三角絞めでつかまえて-ピザボーイ

原題:30 Minutes or Less
2011/アメリカ 上映時間82分
監督:ルーベン・フライシャー
製作:スチュアート・コーンフェルド、ベン・スティラー、ジェレミー・クレイマー
製作総指揮:モニカ・レビンソン、ブライアン・レビ
原案:マイケル・ディリバーティ、マシュー・サリバン
脚本:マイケル・ディリバーティ
撮影:ジェス・ホール
美術:メイハー・アーマッド
編集:アラン・ボームガーテン
出演:ジェシー・アイゼンバーグ、ダニー・マクブライド、アジズ・アンサリ、ニック・スウォードソン、マイケル・ペーニャ、レベッカ・コックス、フレッド・ウォード
(あらすじ)
30分の配達時間からいつも遅れてしまうピザ配達人のニック(ジェシー・アイゼンバーグ)は、ある日、銀行強盗を企てる2人組から注文を受けてピザを届けたところ、2人組の計画に巻き込まれてしまう。10時間で爆発するという時限爆弾を背負わされ、強盗をしなければならなくなったニックは、絶交中のインド人の親友チェット(アジズ・アンサリ)に頼み込み即席強盗コンビを結成するが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




79点


※今回の記事は、凄惨な動画が貼られているので、苦手な人は見ない方が良いです。

僕が大好きな「ゾンビランド」の監督と主演が再びタッグを組んだということで、観る気マンマン状態だったんですが、「映画秘宝2012年01月号」でいつも参考にしている映画ライターの小林真里さんが微妙な評価をされていまして…。「観に行くのどうしようカナー(愛らしい口調で)」って思ってたんですよ。ただ、やっぱり気になって仕方なかったので、シネマスクエアとうきゅうに行ってきました。感想は、面白かったけど複雑な気持ちになりましたよ… ('A`)


お馴染みの看板画像を貼っておきますね。
三角絞めでつかまえて-看板

中に入ると、記事の切り抜きが貼られてたりして。
三角絞めでつかまえて-記事の展示

このピザを10秒間回したら、ポストカードがもらえるそうです。
三角絞めでつかまえて-10秒間回せ!


そんなに期待してなかったのもあったのか、スゲー楽しかったんですよ。今年、僕が観たコメディの中では上位に入る面白さというか。少しダメ人間って感じの主人公ニックとインド人の親友チェットのやりとりも微笑ましくて素敵なんですが、一番笑ったのが、宝くじを当てた元軍人の父親(フレッド・ウォード)の遺産を狙っているダメ息子ドウェイン(ダニー・マクブライド)!


主人公タッグ。序盤のケンカシーンはじゃれ合い感が伝わってきて、ほのぼのしました。
三角絞めでつかまえて-主人公タッグ

悪役チーム。左がドウェインで、右が親友のトラヴィス(ニック・スウォードソン)。
三角絞めでつかまえて-悪役タッグ


「友人トラヴィスが爆弾ベストを作る→それをピザの配達人に着せて銀行強盗をやらせる→10万ドルをゲットしたら、それを殺し屋チャンゴ(マイケル・ペーニャ)に渡して父親を殺してもらう→遺産ゲット!」という計画を立てて、実行に移すワケですけど、その間の発言&振る舞いが残念なほどにクズ野郎。何も成し遂げたことがないくせに「オレはキングなんだ!ヽ(`Д´)ノ」と常に上から目線なので、かなりイライラする…と思いきや、あまりにバカすぎて笑えてくるんですね。特に彼が遺産をゲットした後に始めようとしているビジネス「日焼けサロン」の野望の話は聞いてて感心するというか、もし彼が話すような“性的なサービスが充実している日焼けサロン”が本当にあったらちょっと行ってみたいような気がしないでもなかったり… (*ノ▽ノ) キャッ

軽くオチを書いておくと、最後は廃車場に主人公タッグとヒロイン、悪役2人と殺し屋が集結して、あーだこーだあった挙げ句、ニックは爆弾ベストの解除に成功。殺し屋は火炎放射で焼死。ニックたちは10万ドルを取り戻して逃走し、ドウェインは彼らを追うものの、ニックが密かに載せていた爆弾ベストが作動して車が爆発。ニックたちが「勝った!ヽ(`Д´)ノ」と思ったら、奪った10万ドルに仕掛けられていた防犯用インクが破裂する音がして、チェットが「サンドラ!」(銀行強盗の時にいた銀行員の名前)と叫んで終了してました。この「10万ドルにインクが仕掛けられていた」という展開はちゃんと伏線が張ってあって良かったですね~。


この愚地克巳さん然り、人間、勝利を確信した瞬間が一番危険ですな…(克巳さんはこの後、花山薫さんに握撃されます)。
三角絞めでつかまえて-勝った!


で、さらに笑ったのが、エンドロール後。ドウェインは父親と仲良く「日焼け少佐」という“性的なサービスが充実した日焼けサロン”を開業していたというね…。まぁ、確かにドウェインはクズ野郎なんですけど、「終盤、友人のトラヴィスが炎に焼かれている時、必死に助けた」という友情描写があったのと、「息子を嫌っているように見えた父親が、殺し屋に銃で脅されても決して息子の居場所を吐かなかった(息子が殺害を依頼したのを知っても!)」という親子愛演出があったので、僕的には「アンタ、夢が叶って良かったな… (ノД`)」と思うとともに、一度、行ってみたいと思ったり (´∀`) ウフフ


父親を演じたフレッド・ウォードは元軍人であり、ボクサーとしても知られていたそうな。
三角絞めでつかまえて-フレッド・ウォード


ということで、非常に楽しかったんですけど…。やっぱり気になっちゃうのが元ネタになった、2003年にアメリカで発生した首輪爆弾銀行強盗事件。事件の詳細については、映画評論家の町山智浩さんのこの記事や、こちらのブログこちらのブログがタメになるので読んでいただければと思うんですが、考えれば考えるほど、本当に恐ろしい話。僕はついつい「身体に爆弾を取り付けられた奴らがハードに殺し合う映画って素敵!ヘ(゚∀゚*)ノ」なんてバカな文章を書きがちですけど、現実でそういうシーンを観てしまうと絶句するしかないというか、同じ人間の所業とは思えないというか。


実際の事件映像。凄惨なので、苦手な人は見ないように。




町山さんの解説が聴けます。何が何やらな事件ですな…。




その後、海外でも似たような事件があった様子。




こういう背景を踏まえると、爆笑したことに微妙な気まずさを覚えてしまうような、なんか複雑な心境に…。実に便利なwikipediaによると、「製作側は事件のことは念頭になかった」そうですが(だからパンフレットにも事件のことが書いてなかったっぽい)、それは非常に怪しいというか。いくら事件から8年経ったとはいえ、本当にあった悲惨な事件をコメディにする姿勢、アメリカはスゴいなと思いました。

というワケで、オッパイが見られるシーンがあるのもありがたいし、スゲー面白かったけど、よく考えると微妙な気持ちになる作品でした。でもやっぱり楽しかったので、アメリカのコメディ映画が好きな人なら、とりあえず劇場に足を運んでも良いんじゃないですかね。




ルーベン・フライシャー監督×ジェシー・アイゼンバーグ主演作。結構好き嫌いが別れるみたい。僕の感想はこんな感じ
三角絞めでつかまえて-ゾンビランド
ゾンビランド [Blu-ray]