イキウメの「散歩する侵略者」を観たので、ちょっとだけ感想を | 三角絞めでつかまえて2

イキウメの「散歩する侵略者」を観たので、ちょっとだけ感想を

放送作家であり舞台作家でもある妹尾匡夫さん、通称せのちんさんのブログはよくチェックしているんですが、5月13日の日記イキウメという劇団の「散歩する侵略者」をオススメしてまして。僕的には、そのウルトラセブンのサブタイトルっぽい題名にグッときちゃったんですよね~。


なんと小説にもなってました。
三角絞めでつかまえて-散歩する侵略者・小説
散歩する侵略者 (ダヴィンチブックス)


で、最近、やっと仕事が落ち着いたので、昨日、観に行こうと思いまして。昨日の分は劇団のwebチケット予約ではすでに販売を終えていたので、チケットは持ってなかったんですけど、「当日券(4200円)が販売される18時半の15分前くらいに行けば大丈夫じゃね?」「『満員でも大体は入れてくれる』ってせのちんさんも言ってたしね ヘ(゚∀゚*)ノワラライフ!」と社会人とは思えない安易な考えで三軒茶屋のシアタートラムへ。実際に行ってみると、意外と当日券を求めている人が多くてビビッたんですが、何とか買えて良かったですな┐(´ー`)┌ヤレヤレ


シアタートラムは、ちょっとオサレな感じの劇場でしたよ。
三角絞めでつかまえて-シアタートラム


この「散歩する侵略者」は再演だそうで。さらにはさっきも書きましたが、小説化もされているし、せのちんさんも絶賛されている上に、なんと放送作家の古川耕さんまで高評価だったりしましてね。そうなると逆に期待が裏返ってしまって、「どれどれ、本当に面白いんですかねぇ (・∀・) ニヤニヤ」的に思ったりもしたんですが…。ちくしょう、スゲー面白かったYO!ヽ(`Д´)ノ あまりネタバレにならない範囲で、僕的にグッときたところを個条書きで残しておきますね↓


セットの無機質感がカッコイイ!(サイトの写真を観ると、前回とは違う?)
芝居ならではの表現が素敵!(登場人物たちが交錯する様子、風船の破裂音や本を落とした音など)
芝居&演出が上手い!(特に“概念”を盗まれる芝居&天野が超怖い…)
脚本が超面白い!(数年前の芝居なのに、現状にピッタリのテーマ)
不穏な終わり方がイイ!(“希望の端緒”に見えるけど、「ウォッチメン」的なイヤな感じも残る)



その他、「ライター・桜井の“元警官”という設定にはシンパシーを感じちゃうね (^ε^)」とか「天野はさっさとブチのめせ!ヽ(`Д´)ノ」とか「医師の車田はなかなかやるじゃないか ( ̄ー ̄)ニヤリ」とか「結局、アイツらは何だったのか… (´・ω・`)」など、いろいろ思うところはあるんですけど、一番心を掴まれたのは丸尾の友だちの長谷部くんですYO!ヽ(`Д´)ノ 丸尾がバイトを休むとつられて一緒に休んじゃうような29歳のダメ人間なんですけど、最近観た&読んだ創作物の中でもベスト級の「いいやつ!」であり、終盤で彼がとった行動にはかなり泣かされましたね…(隣に座っていた若者も鼻をすすってました)。役者さんたちは全員素晴らしかったんですけど、長谷部を演じた坂井宏充さんには酒を奢っても良いくらい好感を持ちましたよ(偉そうに)。


終了後、ロビーで売ってたシナリオを買っちゃいました。巻末の前川知大さんと黒沢清監督の対談も良かった!
三角絞めでつかまえて-散歩する侵略者・シナリオ


ということで、お芝居ならではの“地味だけど染みこんでくるSF体験”は非常に面白かったです。本当はこの記事は24日にアップするつもりだったんですけど、僕的には早く読者の方々にオススメしたかったので、つい更新しちゃいました。結構あちこちでやるみたいだし、興味があって時間とお金に余裕がある人は行ってみると良いんじゃないですかね。

おしまい。